潜入捜査

店長は、麻衣が作成した擬装の履歴書に目を遠し
「早乙女さんは、常連客の紹介と聞いたけど、うちの店で働きたい理由はなに？借金？それとも、新婚1年目から夫婦問題？」
と笑いながら聞いてくる。
麻衣は、名前と住所、仕事以外は怪しまれないように、履歴書にホントのことを書いてあった。

履歴書を目を通しながら、店長の男性はいろいろ聞いてくる。

(知り合いにこのお店を紹介されたんです。実は旦那に内緒で借金がありまして、このお店で働きたくて、面接にやってきました。
昔はギャルでナンパされた男性の方といろいろ遊んでました。)

店長の男性に怪しまれないように、質問に答えていく。
まさか、警察官だとバレていると思わずに真剣に受け答えする。

「そうなんだ借金なんだ。うちの店は時給2000円、指名料金1000円、オプションは金額の半分が早乙女さんの取り分になります」
と言うとオプション料金表を麻衣にわたす。
料金表には、フェラ3000円、キス500円、トップレス1000円、マンコ指挿入3000円などと書かれ、最後に個室20000円と書かれてた。

(ハイ、借金ありまして、なんとかこのお店で働きたいです。)

店長の男性はお店の時給など、麻衣に詳しく説明すると、テーブルに料金表を差し出す。
麻衣はそばにあるカバンに料金表が見えるようにしながら、話をしたりする。
(やっぱり、このお店は予想通りのことをしているわ。とはいえ、女の子が本当にされている証拠を掴まないと。)

店長の男性には怪しまれないように、このお店で働く必要があると思い、なんとか面接には合格しなくては？と思っていた。

麻衣が、オプションの個室とは？と店長に聞くと
「自由恋愛だよ。個室で2時間お客様の相手するんだけど、話だけの人もいれば最後までする人もいるよ」
と答えた。
「早乙女さん、源名つけた方がいいよね」
と言い、麻衣が頷くと店長は黒服に
「この前辞めた嬢の名刺残ってるだろ、持ってきて」
と命令すると、黒服が名刺ケースを持って来て、麻衣に渡す。
麻衣が名刺を見ると、『田中麻衣』と書かれてた。
「明日から、働けるように名刺は先日辞めた嬢のだけど、これを使ってくれ」
と言われる。今さら、早乙女あやが偽名だと言えず、麻衣は田中麻衣として働くことになった。