遠い昔のこと。旧い知り合いから聞いた話し。昭和初期の出来事。
その知人のお爺さんは小学校の教師をしていたとのことである。
その頃の学校は、用務員という職業があったそうな。
今で言う警備員のような存在である。一年を通して、学校の用務員室で生活していたとのこと。
用務員として働く男性は、結構な年配者が多かったとのことである。
そこでの話になるのだが、その学校に転任して来た若い男性教師がいた。
ある日のことその男性教師が突然に行方不明になった。
男性教師が借りていたアパートにも居ない。何か事情あっての蒸発だろうとのことで片付けられた。
他の教員達の間でも、その話題が忘れかけてきた頃のこと。
用務員室で監禁されていたところを男性教師は発見されたとのであった。
用務員の男性によって、縄で縛り上げられ、用務員室の押し入れの中に押し込められていたとの事。
それ等を用務員に指示していたのは、その学校の校長先生なのであった。
なんとその校長は女性であったというのだから驚きである。女校長の仕業なのであった。
他の教員達全てが帰った後に、用務員と二人して毎晩いたぶっていたとの事。
後日談も色々と聞かせてくれたが、果たしてその信憑性は如何なものであろろうか。
確かめ様にも、その語り手は、もうこの世にはいないのである。