数年前、ある女の子が交流サイトの規約を破って、アダルトコーナーに入り、私の投稿を読んだ。
最初は社会人と偽っていた彼女は、まだ未成年で同級生の女子と交際していた。
タチの彼女に、女の子の悦ばせ方を問われたが、ネコの相手をした事もないし、レズに関しても私は偏見から嫌悪感を抱いていた。
SNSに場所を移して話をしていたら、ネコの子も会話に入ってきて、二人の関係を聞かされた。
幼馴染みだった二人は、家族ぐるみで付き合いもあって、一緒に旅行にも行っていた。
ある日、別のクラスにいたネコの子が、学校でイジメに遭っていて、タチの子が慰める内に、関係が深まったという。
タチの子が親に相談して、学校もクラス替えの時に、二人が同じクラスになれるようにもしたらしい。
しかし、人間不信に陥っていたネコの子は、社交的なタチの子にしか打ち解けず、同じ公立の高校に進学した二人は、学校側の配慮で、同じクラスと同じ部活をするようになった。
共学だった事もあって、すぐに学校中の噂になったらしい。
タチの子が上級生の女子から、からかわれる等の陰湿なイジメを受けるようになると、ネコの子も傷ついて、慰めあう関係に陥っていた。
異性への関心も、テレビで見るアイドルに限られた二人は、もて余した性欲を、互いに慰めるようになったという。
下校中の通学路で、他人目の無い場所では手を繋ぎ、隠れてキスをするようになると、同じバイト先でも、休みの日も、同級生や仲間や大人の目を盗んで、愛情を深めて行った。
男女の恋人同士なら、公然と一緒に楽しめたデートも、他人目を気にしなければならないストレスで、ケンカをする事もあったが、別れられないと覚り、仲直りしては関係もエスカレートして行った。
女同士の肉体関係を築いてしまった二人は、過激なセックスを求めて、野外で連れションして相互鑑賞したり、ネコの子を縛ってイタズラするなど、SMに関心を持ち始めていた。
そんな二人が、今年の春から大学に進学して、実家を出て二人暮らしを始めた。
最初は慣れない土地や、学生生活に戸惑っていたようだが、周囲の目を気にしないで済む事が、何より幸せだという。
そんな二人に会って欲しいと言われたのが、前期の試験休みに入った頃の事。
ズボラな私が、わざわざ出向いて行って会った二人は、想像していたイメージとは全く違っていた。
ネクラな人見知りを想像していたが、待ち合わせ場所にいたのは、普通の感じの女の子。
特別な関係も感じさせない友達同士という感じで、どちらがタチかネコか?、どっちがイジメられていたのかも、分からなかった。
年上で初対面の私に、臆する事なく挨拶してきた二人に、レズの先入観は消えていた。