下宿に帰ると、トモがカレーを作っていた。
昨日の事は何も無かった様に振る舞う。
カレーを煮込む間にと言って、勉強を始めた。
どうもトモの精神構造が理解できない。
話は食事の後と決めているらしい。
食事の後片付けも終わり、テーブルを挟んで向かいあった。
トモが口火を切った。
「お兄ちゃん、智子の事変態の異常者だと思ってるよね。」
「思われても仕方ないんだ。だって私、お母さんの子だもん。お母さんと同じ血が流れてるから。』
トモは生い立ちをボツリボツリと離し始めた。
トモの記憶に父親の姿は無い。
父親が何処の誰かも分からない。
母親も頑なに話そうとしなかった。
代わりに知らないおじさんが、時々父親の様に接してくれた。
それも不定期に相手が代わった。
ここ三年は同じ人で、会えばお小遣をくれたりする。
それまでの人と違い、家で寝泊まりする事が多かった。
中学一年の夏前に、トモはそれを見てしまった。
いつもは母親が帰宅する頃には熟睡しているのだが、たまたま眠りが浅かったのか目学生醒めた。
話声と物音が聞こえ、母親とおじさんが何かしているのは分かった。
中学生になれば、何かは想像出来た。
ちょっとした好奇心から覗きを思いついた。
ダイニングキッチンの隣が母親の部屋だ。
もし咎められても、水を飲みに来たで、言い訳出来る。
物音をたてぬ様に近付き、母親の部屋に続く引戸は、うまい具合に少し開いていた。
息を殺して中を伺う。
ショックだった。
普通のセックスの知識は、友達の話や学校の授業で多少あったが、それとは掛け離れた現実がそこにあった。
母親は後ろ手に縛られ、男の前に膝まづき、ペニスをくわえ、盛んに頭を振っている。
「どうして欲しい?」
「ご主人様のチンポを肛門に入れて下さい。」
耳を疑った。
普通は膣だろう…肛門?
母親は俯せの状態からお尻を上げ、ペニスを受け入れた。
「アァ気持ち良い~、お尻良い。肛門が気持ち良いの。もっと突いて~」
母親の縛られた姿や恥態に、軽蔑と嫌悪感があったが一方で、異常に興奮していた。
気付かぬうちに、右手はパンツの中にあった。
自分で驚く程濡れていた。
母親の姿を見ながら、オナニーをしている自分も嫌だったが、もう止められなかった。
一度逝った後、部屋に戻りまたオナニーに耽った。
それからは何度も覗きを繰り返した。
縛り、浣腸、飲尿、スパンキング、ありとあらゆる変態行為を目の当たりした。
それらの行為を喜々として受け入れた、陶酔する母親。
私もされたい、母親と同じ様に責められたい。
毎日の様に、想像してオナニーを繰り返した。
母親の居ない間に部屋を調べ、雑誌や道具類を見つけ、自分で試す様になっていた。
そんな自分が嫌で仕方ないのだが、止める事はできなかった。
母親から受け継いだ、血のせいだと自分を納得させた。
私は普通では無いと言う反動で、勉強をする様になった。
良い成績を出す事で、私も普通の人だと見てもらえる気がするらしい。
私の部屋でSM雑誌を見つけた時、同じ思いの人がいたと嬉しかったし、いつからか私に責められ犯される事を想像してオナニーに耽ったと言う。
トモの話を聞いて、新たな思いが私の中に芽生えた。
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