2015/10/26 19:27:35
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実際に通勤してみると、そこは華やかな英語教室ではなく、その同じ階にあるまったく別の会社(会社どころか、組織のアジト)でした。ただ机が8個くらいならんでおり、それを見渡せる壁際に部長であるアメリカ人のショーン(48)の席があり、少し離れたところに、名前は忘れました。次長であるインド人(44)この人もルックスがいい。 の席があり、そして8個のテレオペ席がありました。
そしてその8個の席の8番目に私は配属されたのですが、、一番最初におもったのが、全員キャバクラ風の格好をしているのです。もちろんドレスをきているとかじゃなくて、キャバクラ嬢の私服っていったほうがよかったかもしれません。とにかく露出が高いということです。その理由を知ったところ、ショーンがいうのは「うちは服は自由デス 外資の仕事なので、ミナサン好きな感じでアメリカの若者のような感じで仕事してもらってマス」と言ってました。
そしてどこからとってきたかわからない個人情報の塊の紙束の一番上から、ひたすら電話をかけるかけるかけまくる。でした。。もちろんそんな方法で30万円や60万円もする学習教材が売れるはずもなく、、私は毎日の交通費とお昼ご飯代まで生活に響くようになってきたのです。電気代、水道代、ガス代ももったいなく、商材がうれたら払おう。と思い延滞までし始めていました。
なんせ完全歩合制。売れなければ給料はなし。なのですから。
そして、いつか売れるだろう売れるだろう。と期待し、電話をしても売れなくて、(もう今週やって売れなければやめよう)とおもってた矢先の事です。偶然、お金をもって老後の時間を持て余しているおじいさんが、商材を買ってくれて、私に8万円のインセンティブが入ってきたのでした。。
私は、なるほど。根気強くやれば売れるときは売れるんだ。と会社を辞めるのを延期することにしました。しかし8万円の利益がたまにはいったくらいでは、これでは眼科をやっているほうがマシです。一瞬で携帯電話の料金や家賃で消えました。利益をあげるためにはもっともっと売らなければなりません。しかし、それを最後にまたぴったりと売れなくなってしまったのです。
そんな中、同じ同僚のA子さん。彼女が1週間で60万円の商材を2契約とった。という発表がありました。一週間で16万円の利益です。さらに翌週はB子さんも60万円の商材を売ったそうです。そしてC子さんは30万の契約とれたとか、、、。私はおもいました。今まで周囲の人がどうやって利益をあげてるのか気になったけど、何か秘密があるのかもしれない。。。と。
そこで私はその週の週末に同僚が(お金をもてあましている人が)飲み会を企画したのでした。お金はなかったけど、それに参加したら、モノを売れる秘密を教えてくれるかもしれない。と期待したのです。
そしてA子さんもB子さんも言うのは、以下の通りでした。
「電話営業だけで売るのは99%無理。 電話の段階で訪問営業のアポをとらないとだめ。そして訪問したあとは、色でも使って契約とる。以上」というのです。
私は「それって、、、夜の世界でいうマクラ営業ってやつでは、、、?」と聞いたら、「そうだよ。」と普通に答えられました。そして元キャバクラ嬢の彼女たちが言うには、キャバクラで毎晩、体壊しながらせいぜい働いても30~40くらいにしかならない。しかもキャバクラの場合は酒もあるし、場合によっては色もあるでしょ。それだったら最初からこっちで60売って16稼いで、それを月2やってるほうがマシ。3やったらもうけもの。そもそもキャバクラの時点でしつこい客と月2~3は枕あるし。1回こっきりのコッチのほうが楽」というのです。
私は、(ああ、やっぱりか。。こういう筋金入りの人たちが、こういう販売営業で数字とるんだなぁ・・・)っておもいました。
そして翌日、また仕事に行くとき、ポストに入ってたのは2ヶ月目の光熱費の請求書でした。そして自転車も盗まれてました。もうこの時点で親になきつくなりすればよかったのですが、当時の私には、親にだけはお金の事で迷惑をかけないでおこう。もしお金を貸してなんていったら、一人暮らしそのものをやめさせられ、また田舎で悶々とした日をすごさないといけない。とおもってました。
自転車を買うだけでも1万5千はします。そんなお金はありません。さらに今度は駅までの毎日のバスの往復の費用まで重なってきたのでした。もう、私も1回や2回くらい、枕やらないといけないのかな。。という精神的に極限まで追い込まれてきてたのです。