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2005/07/08 11:07:27
(pw92EcFI)
あれから、私と直美は家に帰ってきてからまるで犯すようにしてセックスをした。直美は美穂さんとの相性について聞いてきたので一言「悪くなかったが、直美程じゃないよ」と言っておいた。正直いまいちであった。逆に隆司とどうだったかと聞くと「今まで結婚してからあなたとしかしていなかったから、すごい興奮した…余計な事を一切考えずにHできたから、あの快感にはハマりそう」と、気を使って答えた私を無視するかのような答えが帰ってきた。まぁ正直にいったところの感想なのだろう…実際直美はかなり乱れていたのだから。 それから一ヶ月後くらいだった。隆司から私に連絡がきて近い内に直美を抱きたい…この間のようにいいか?と打診があった。別に断る理由もなかったのだがなんとなく断ってしまった。きっと私の中で整理のついてない事だらけだったのかもしれない…。しかしあの後直美と肌を重ねたのは帰った日と数日後の合わせて二回だけだった。いうなればまた同じ生活に戻ってしまった。スワッピングが嫌いといわけでもないし美穂さんが嫌いというわけでもない。直美が他の男に抱かれれば嫉妬するのも事実。その反動も事実だった。
何かと欲求不満になりがちになっている直美。きっと色々なところでストレスが溜まっているのだろう…。しかし私はどうしたら直美のストレスを解消してあげられるのか分からない。それこそ温泉にでも連れていってやれば片付くのかもしれないが皮肉な事に仕事がバタバタしてきて休みという休みがとれない状況にあった。考えた挙げ句、私は隆司に連絡を取り直美の相手をさせる事にしてみた。かなり短絡的ではあったが一番手っ取り早いと思ったからだ。隆司は断る理由もなく、私の申し出を受け入れた。直美に逢わせる当日、私達は駅で待ち合わせをして事前連絡をせず、ただ友人を帰りに立ち寄らせるという事だけ伝えた。まさか隆司が来るとは思ってもいないだろう…。私と隆司が自宅に着き、玄関に入ると少し普段よりおめかしをしてエプロン姿の直美がいた。隆司を見た途端驚きと期待の表情が入り交じったのか…複雑な表情をした。私と隆司は直美の手料理で一杯酌み交わした。時間も時間になったところで直美に耳打ちをした「今夜隆司とシテいいぞ」と言うと「あなたは?不公平じゃない?」と聞き返された。私は「おまえのためだよ」と笑って場をやりすごした。
風呂を隆司に貸してやり、上がってくると直美と隆司はいつも私達の寝ている寝室へと消えていった。私はリビングルームにあるオーディオにヘッドホンをつなぎ暫くの間小説を読もうと思った。が、しかし小説はただ字面を追うだけで全然内容が頭に入ってこない。そして聞いていたジャズミュージックも耳を右から左に虚しく抜けていった。少し間があけば、寝室の事を考えてしまう。自らこの状況に身を投じた筈なのに、いつの間にか後悔していた。意味のない時間が永遠に続くのではないかと思う程一分一秒が長く感じた。台所の換気扇の前で一服したところで心は落ち着かず、ついに私は無心のまま忍び足で寝室のドアの前まできていた。心を落ち着かせ、耳を澄まして中の様子を伺ってみた。「あんあんあん」と小気味よく直美の喘ぐ声が聞こえてくる。その声は私に直美の喘ぐ表情、姿、隆司の腰使いを想像させた。私は理性を失いかけながらもそっとドアに手をかけ、静かに片目分だけ開けた。ベッドの斜め足下側から覗く感じである。布団を全て脇に落としダブルベッドの真ん中辺りに二人の姿があった。リアルに耳に入る肉のぶつかり合う音と直美の喘ぎ声が私の全身を刺激して止まなかった。
パンパンパンという音に合わせるようにして直美の喘ぎ声が耳に入ってくる。二人は正常位で繋がっている最中であった。昔、野球をやっていた隆司の背中は逞しく、力強く直美の腰に自分の腰を打ち込んでいった。人間も所詮は獣と誰かが言っていたが妙にその言葉を納得してしまった。直美は自ら隆司にキスをしにいく…そして二人の身体の動きと直美の喘ぎ声は加速していく。直美の身体が壊れてしまわないかと思う程隆司は激しく腰を打ち付けた。隆司が達する一瞬先に直美の身体から力が抜けた…。そして隆司はペニスを直美から抜くと、すぐさま大量の精液を腹部の上で放出した。自分の手でシゴキたて、最後の一滴まで直美の身体に垂らした。直美はその後放心状態になり、腹部の精液を拭き取っている間もどこかうつろだった。隆司が話しかけても応えるには応えたが、虚ろ気味に応えた。二人は横になって向き合い、少し会話すると隆司が直美の乳房や局部を愛撫しながら舌を絡める口付けをした。私はそっと気付かれないようにドアを閉めリビングに戻った。きっとこの後の出来事は黙って見ていられないような気がしたからだ。そして、なぜか今度は読書と音楽に没頭する事ができた。心も平静になっていた。