あいもっちは、おこっているような、困っているような、なんかわからん顔
でぎゅうとパンツまるめてしぼってる。水がぽたぽたぽたーて垂れた。
ぼくは「クリなんとか」のことを思い出して、あいもっちのワレメのところ
をよく観察した。
つるんとしてて、タテのワレメがあるだけで、やっぱりちんちんなんかあら
へんな。
それより、あいもっちのワレメ見てると、なんかドキドキしてちんちんがム
クムク大きくなりそうになる。
ぼくは、こりゃ気を紛らわさなアカンと思って、
「この中にキンたまが入ってるねん」
とか
「キンたまのうらに、『ぬいめ』があるってしってるー？」」
とか、ふざけて、いろいろあいもっちの前でぼくのちんちんを披露した。
あいもっちは「いやあん」といって恥ずかしそうにしとったけど、だんだん
おこったような顔が笑い顔になってきた。
でも、これ逆効果。ヘンにちんちんさわったから、ムクムクとちんちんがた
った。
「上むきになったー・・・」
あいもっちが不思議そうにぼくのちんちんを見る。ぼくは少し恥ずかしくな
った。しかし勝手に「ぼっき」するんやから、しかたないな。
ぼくはちょっとヤケクソになって、
「かたくなんねん。さわってみ」
と言った。あいもっちは「いやや、いやや」といっていたが、ちゃんと風呂
で洗ってるからキレイといってムリヤリさわらしたった。あいもっちは親指
と人指し指でチョコとつまんで「ほんまや！」とびっくりしていた。あんな
に「いやや」言うてたくせに。

「なあ、オンナにもちんちんあるんか？」
ぼくはムトウの言っていた「クリなんとか」が気になって仕方がないので、
あいもっちにストレートに聞いてみた。
「あほ。あらへんからオンナやん」
あいもっちは否定した。でも、ちゃんと確かめておく必要があると思って、
ぼくはあいもっちのワレメのところをさわってみた。
いきなり「エイ」って手を伸ばしたんがアカンかったみたいや。
「きゃ～～～っ！」
あいもっちにしてはめずらしく、鼓膜がやぶれるかと思うくらいの大声。
「なにすんの。あほっ！」
そして、その場に体をまるめて、しゃがみこんでもた。
しゃがむとワレメが少し開く。そんときワレメの前のほうがヘンな形になっ
て、ピコッと飛び出してる何かがあるのが見えた。
そういえばおしっこしてるときにも、あんなふうになっとったな。うー
ん・・・ひょっとしたらあれが「クリなんとか」かもしれへんな。
「なあ、それなに？」
ぼくはあいもっちのマタをのぞきこんで、指差してヘンな形の正体を聞いて
みた。
あいもっちも、え？　となって自分のワレメをのぞきこんだ。だけど、「し
らん」といって、すぐマタを閉じてかくしてしまった。
「自分の体やのに、しらんのか？」
ぼくは、その物体がますます気になる。
そこで、ちょっとだけさわらしてと、ていねいにお願いしてみた。あいもっ
ちは「えー・・・」という顔をしとるが、
「あいもっちもぼくのちんちん、さわったやん。さわりっこや」
と、ややヘリクツめいたことをいうと、「うー・・・」という浮かない顔を
しながらＯＫしてくれた。
最初からこうやって、交渉しとけばよかったな。なんでもあわてたら損す
る。
しゃがんだまんまで、あいもっちのワレメの間で、ピコッと飛び出している
ところをツンツンと指でさわってみた。
「や・・・」
あいもっちは、くすぐったそう両足を動かした。ちょっとおもしろい。ツン
ツンでなくグリグリさわってみた。やわらかい中に少しコリとしたもんがあ
るようなヘンな感触。
すると、あいもっちの体がびっくりしたみたいにビクンとなった。そして、
あわててぼくの手をチカラを入れてはらいのけた。
「やめてー・・・もー、ぱんつはこ」
あいもっちは立ち上がると、さっさとパンツをはきはじめた。
「いたかったんか？」
と、ちょっと心配になってきいてみた。
「ううん・・・めちゃくちゃ、こそばい・・・おしっこでそうにな
る・・・」
濡れてはきにくいパンツをムリにひっぱりあげながら言うとった。

ぼくたちは濡れた気持ち悪い服を着て、いっしょに歩いて帰った。もう雨は
上がって晴れてきていた。
「ぜったい、ひみつやで。ないしょな、な、な・・・」
あいもっちにちんちんとワレメをさわりっこしたことは、誰にも言うたらア
カンと何回も念押しされた。もし、誰かにしゃべったら「ぜっこう」らし
い。
帰る途中、山道でおしっこしたくなった。ぼくが立ちションをしはじめる
と、
「あたしもおしっこしよ」
と、言って、あいもっちも少しはなれたところでパンツを脱ぎはじめた。ぼ
くは急いでおしっこを切り上げて、あいもっちのおしっこしてるところを観
察に行く。
「見んといてよ」
あいもっちはちょっとスネた顔をする。さっきまでふたりとも丸出しやった
のに、今さらヘンやな。
ワレメの間から、黄色いおしっこがしょーとでてきた。だけどちょっと薄暗
かったので、ピコっと飛び出ているところからでているのかわからんかっ
た。もしそれが、女のちんちんやったら、そこからおしっこがでてるんちゃ
うかと思ったんや。
あいもっちのおしっこが終わったとき、もうひとつの疑問を思い出して、
「なあ、紙でふかんでええん？」
と、聞いてみた。
「うるさい。あほ」
といって、パシっとぼくはたたかれた。
「ちょっとぐらいええねん。コドモやし」
そして、そう言った。何がちょっとくらいかわからへんけど、まあええか。
結局、「クリなんとか」も女子がおしっこの後、紙で拭くこともなんもわか
らずじまいや。


でも、それからあいもっちが少し変わった。今までいっしょに遊んだことも
なかったのに、遊ぶようになった。
ぼくにお菓子なんかつくって持ってきたりする。
夏休みの宿題も手伝ってくれた。
ぼくは自由研究のテーマを「女子の体」にしようと思ったが、「アホか！」
と、とうちゃんに殴られたので、
結局、あいもっちと同じ草花の押し花にした。それもあいもっちといっしょ
にやった。ほとんど、あいもっちがしてくれたけど。
そして、夏休みが終わり二学期になった。
そこで、ちょっとした、いや、けっこう大事件があった。
ぼくらのクラスに転校生がやってきたんや。かわいらしい女の子やっ
た・・・


またまた　つづく

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