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2016/06/17 22:24:50 (jQQcxiJU)
高卒で働き始めた頃の話を一つ。


就職に当たって借りた家のある地域は車が無いと日常生活にソコソコ苦労する土地でした。


買い物や最寄り駅まではバスがあるにはあったのでくご2時間に1本くらいしか通っておらず、11~15時台は便が無いなんていう本格的な田舎。

その子の家は共働きで、自家用車を持っていない家庭でした。
父親は朝の6時前には家を出、母親も8時前のバスで駅前のスーパーへパートへ出ている。S5とS3の2人姉妹が21時過ぎのバスで母親が帰ってくるまで留守番をしている様な家庭でした。

21時過ぎのバスで母親が帰って来れないくらいに残業が長引くことが月に1~2回あり、その時は旦那とほぼ24時に近い時間に着く終バスで帰ってくる・・・まだ小学校の姉妹には寂しいだけでなく、不安な時間だったのでしょう。

留守番をしているはずですが家の中で過ごすには不安すぎて時々外をフラついているのが増えていました。

と言っても近くに夜遅くまでやっている店がある訳でもなく、ただ家の中に居るのが苦痛で出てきてしまったという感じ。


そんな姉妹と知り合ったのは妹の方が私の車内にあったゲームソフトに興味を持ったからでした。


社会人となって自分で稼ぐことが出来たため趣味にそれなりに散財できるようになり、月に2~3本は新しいゲームを買って遊んでいましたが、遊び飽きたり予想外につまらなかったゲームはまとめて売りに行くことがあり、そのために車に積んでいたものでした。


ザッと10本くらいはあったゲームソフトに車の窓越しに視線を送ってた妹に声をかけました。


私:どうかしたの?

妹:あ、・・・いえ、その・・・。

私:ゲーム?

妹:・・・。

私:ゲームやるなら貸してあげるよ?



・・・そんなキッカケでした。


残念なことに私の持っていたゲームはS社の据え置き機の物で姉妹がもっていたハードでは遊べないものでした。


流石にハードまでは貸せないので私が在宅している時間なら遊びに来てゲームをしても構わないと伝えると妹は大喜びで私の予定などを確認してその日は別れました。
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投稿者:忠則   tadanori336
2016/06/17 22:55:55    (jQQcxiJU)
7月に入り学校の終わる時間が早くなると2人の来る頻度は増えました。

そんなある日

妹子:来週からおばあちゃんの家に泊まりに行くんだ!

と、告げられました。

私:2人で行くの?

妹子:ううん、お姉ちゃんは行かないよ。

私:何で?

妹子:理科室のメダカの世話があるから学校に行かなきゃいけないんだって~。


その時は正直「あ、そう。」程度にしか思ってませんでした。


夏休みに入り妹子はおばあちゃんの家とやらに行って来なくなりました。ただ姉子は毎日のように来ては遊んで行きましたし、この頃は部屋の簡単な掃除くらいはしてくれてました。

そんなある日、姉子から質問をされたのです。
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投稿者:忠則   tadanori336
2016/06/17 22:49:13    (jQQcxiJU)
翌日から妹子(妹、だけだと実妹みたいだから妹子、姉子で今後書きます。)は私の帰宅を待っているようになりました。

私も知己の無い土地に来て暇だったこともあり、一緒にリズムゲームをしたり、お菓子を食べたりはそれなりに楽しかったので。

そんな事が4~5日続いた後、妹子が来ない日がありました。
前日の夜に必ず続きをやりに来ると言いつつ帰宅したのに体調でも崩したかと思ってその日は終わり、週末私は実家に帰っていました。

日曜の夜に実家から戻り、翌日仕事から帰ると姉子に連れられた妹子が半ベソで待っていました。


私:妹子、どした?

妹子:あのね・・・お姉ちゃんが・・・


姉子:妹子がお世話になってすいません。姉子です。

私:あぁ姉子ちゃんね。で、どうして妹子たゃんは泣いてるの?

姉子:知らない人のお宅にお邪魔して遊ばせてもらった上お菓子までご馳走になったそうなんで叱りました。


姉子からしてみたら大事な妹が同世代でもない知り合いを作ったのが危険と感じたのかもしれません。

私:まぁご馳走ってほどの物は出してないよ。それにゲームも妹子ちゃんがやらないなら処分しちゃうものだし。

姉子:でも知らない人のお宅に・・・

私:知らない人っていってもご近所さんだからね。そこまで気を使う必要もなかろうもん。

姉子:・・・。


姉子は多少気の強いところがあるものの、基本は素直で優しい子でした。

雨が降り始めていたので姉子と妹子を促し私の家に入りました。姉子は少し躊躇したものの、私の「雨に濡れると風邪をひく」という言葉にNoが言えなくなったようでした。


初めは緊張していた姉子も温かい飲み物とお菓子で和んだのか、妹子とゲームに興じ喜んで帰って行きました。


そこで姉子から聞き出したのは

留守番を親にするよう言われているので親が帰る前には自宅に戻らないとならない事
晩御飯が入らないほどにお菓子を食べてしまうと母親に怒られる事

などでした。

その後姉子も妹子も私の家に頻繁に通うようになります。
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