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悲恋

投稿者:ケンツヴァイ ◆J43/PIljHc
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2011/05/24 22:38:07 (pPfVAgim)
板違い&抜けない話に成りますが、アヤの話の続きです。もし最後まで読んでいただけましたら、コメント頂けると幸いです。

アヤとの初めての夜から4ヶ月。
バイトを終えて、日付が変わる頃に家に帰宅すると、家の前に小さな人影が立っていました。
『くぅちゃん…。』
季節も変わって、冬の走りです。くぅちゃんはその寒さの中、いつ帰るとも解らない私を待って居たのでした。
「けんくん?…けんくん!」
私を確認したくぅちゃんは、私に飛び付いてきました。抱き止めた私には、くぅちゃんがとても冷たく成っているのが解りました。一体何時間待っていたのやら…。
『どうしたの?』
抱き合ったままの会話なので、また長々と会話のみ…。
「けんくん、ごめんなさい…くぅは…やっぱりけんくんじゃなきゃダメだよ…(泣)」
『…何があったの?』
「ごめんね…やっぱりダメなの…安心できないの…。」
『…。』
「ごめんね…ホントにごめんなさい…勝手にくぅがフッたのに…やっぱりけんくんなの!」
『…。』
「勝手でごめんね…でも気付いたの…けんくんが居ないとくぅは壊れちゃうよ…(泣)」
『…ありがとね…』
「お願い…くぅを許して…また…側にいて…(泣)」
『…。』
「…けんくん…なんで…黙ってるの?」
『いや…くぅちゃんが戻って来てくれて嬉しいよ…。』
「けんくん…(微笑)」
『ただ…ちょっと待って…今ここで…OK出来ないんだ…。』
「けんくん…。」
『ごめんね…俺…。』
「…うん…わかった…待ってるよ…二股かけられるような人じゃ無いもんね…だから…けんくんに側にいてほしい…。」
アヤの事を遊びだなんて思った事は一度もありませんでした。だからこそ、大好きなくぅちゃんが泣きついて来ても手放しには喜べないんです。
読んで下さってる方はどう思います?くぅ見たいな身勝手な女なんか相手してんじゃねぇよ!て思われてますかね?私も、アヤが可愛くてしょうがないんですが…私の心はくぅちゃんに盗まれたままだったんです。あと1ヶ月…くぅちゃんの申し出が遅ければ、私はアヤを選んだと思うんですが…。
その日のうちに私はアヤと連絡を取って会う約束をしました。待ち合わせ場所は、最初に〇さんに指定された、ある意味始まりの場所でした。
「け~ん!」
喫煙所でボーと煙草をふかしていると、後ろからアヤが抱き付いて来ました。
『よう…。』
「元気無いなぁ?アタシに会えたんだから、元気でるっしょ?」

 
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投稿者:ケンツヴァイ ◆J43/PIljHc
2011/05/24 22:54:12    (pPfVAgim)
「正解じゃねぇの?二股掛けるようならぶっ殺すけどさ、アヤが切れたくねぇって言うならしかたねぇだろ?」
『しかし…。』
「アヤはもうこっちの人間じゃねぇんだぞ?俺にとやかく口出しされてぇのか?」
『はい…すいません…。』
「大丈夫だよ、アイツなら。なんか話がややこしく成っちまったな。すまん。」
『〇さんが謝らなくても。俺が…不甲斐ないから…。』
「気にすんな。今アヤを切ったら、アイツまた変な方向に行きかねねぇ。お前とくぅちゃんの仲がおかしくならない程度に面倒見てやってくれや。」
『はぁ…。』
お前に任せたんだから、最後まで決を持てって事ですね…(汗)

翌日、なんかしっくりしないまま私はくぅちゃんと連絡を取り、正式に寄りを戻す事となりました。
アヤの事もしっかり伝え、渋々ながらも了承させて、幾分スッキリしましたが…。

「けん兄!」
『ん?学校は?』
「開校記念日ってやつ!(b^ー°)」
『ホントかぁ?』
「疑り深いなぁ…(汗)中学生3人。」
『あいよ…。何処が良い?』
「端っこが良いぃ(笑)下手だから…。」
『相変わらずか(笑)今度暇なときにでも教えてやるよ。ほい、18番。』
「じゃあ、宛にせずに待ってるね(笑)」
1年程して、バイト中の私と、友達数人とボウリングをしに来たアヤとの会話です。十数年経って、お互いに結婚していますが、アヤは未だに私をけん兄と呼んで他愛もないことで連絡をくれています。あくまでも妹分として…。
そう言えば、あのときのネックレスを未だに大事に取ってあるそうです…。


長々と面白くもない話にお付き合い頂き、ありがとうございましたm(_ _)m
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投稿者:ケンツヴァイ ◆J43/PIljHc
2011/05/24 22:49:39    (pPfVAgim)
「…けん…何も考えないで…今夜はアタシを愛してよ…(泣)」
『…アヤ…。』
「ね?…今夜でアタシのけんじゃ…無くなっちゃうんだからさ…。」
自分が偽善者面して罪悪感を感じれば感じる程、アヤを傷付けて居ることに、おバカな私はこの時やっと気付きました。
私は上に乗るアヤを抱き寄せ、アヤを強く抱き締めました。アヤもそれに応えてきます。
『アヤ…俺はバカだな…このまま不完全燃焼したら…お前何するか解んないのにな…。』
「そうだよ…アタシがキレたら…怖いよ(微笑)」
『アヤ…足腰立たなくしてやるよ。』
「受けて立つよ(笑)」
私はそのまま横に転がって上下を反転させ、アヤに唇を重ねながら腰を動かし始めました。いきなり最速で…。
「はぅ!あっ!あぅっ!」
私を強く抱き締めるアヤの喘ぎが部屋に響きますが、私は駆け引き無しでアヤを突き上げます。
「あぐっ!はぁ!けん…もっと!」
アヤは足まで絡めて来て、私に抱き付きながら絶叫にも近い声で私を求めて来ます。
程無くして射精感が込み上げてきました。私はアヤを、よりいっそう強く抱き締めました。
『アヤ…いくよ!』
「うん…来て…来て!」
私はアヤに腰を叩きつけ、アヤへの思いを吐き出すように、アヤの一番深いところに精液を流し込みました。アヤもその瞬間に絶頂を迎えた様なのですが、私を抱き締める腕からは力を抜かず、そのまま私を抱き締め続けていました。
少し余韻に浸った後、アヤと唇を重ねながら2回戦に突入して行くのでした…。

4ヶ月前のデジャブの様に、私とアヤは早朝のあの駅の下りホームに立って居ました。あの日と違うのは、平日で有ることと、二人の間に流れる空気でした。
「…。」
『…。』
互いに無言で俯き、手は握って居るものの、ぎこちない空気でした。
「…けん…兄…。」
『?』
「…ねぇ…けん兄…アタシ……ううん…何でもない…。」
『ん?』
「何でもないって…。」
この時、アヤが何を言わんとしたのか、私は未だに答えにたどり着いて居ません。未練を語ろうとしたのか、決意を語ろうとしたのかさえも。
午前中にアヤを家まで送り、私はその日のバイトへ直行するのでした。

『〇さん…お話が…。』
「お?なんだけん?」
私がバイトに入って暫くすると、〇さんが現れました。
私は殴り飛ばされるの覚悟で事の成り行きを説明し、〇さんに頭を下げました。すると…
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投稿者:ケンツヴァイ ◆J43/PIljHc
2011/05/24 22:45:36    (pPfVAgim)
そして自分が脱ぎ終わると、モタモタしていた私の服も脱がしにかかり、そして互いに裸になると、アヤの方から私を押し倒して来ました。
え?いつもの服装チェックですか?実は…いくら思い出そうとしても、思い出せないんですよ…アヤの服装が…ただ、この日買ったネックレスだけは、しっかりつけてたのを覚えてるんですけど…。
「けん…。」
アヤは私の名前を何度も繰り返しながら、私の首筋を舐め、胸板に唇を這わせながら私の乳首を口に含み、ちょっとだらしない腹筋に舌を這わせ、まだ半立ちの肉棒を口に含みました。
私はそんなアヤの、ベリーショートの髪を撫でながら、アヤのペースに任せました。
「けん…けん…。」
『アヤ…。』
アヤは私の肉棒を愛しげに舐めながらも、私の名前を自分に刻み付ける様に繰り返しています。私がアヤの名を呼ぶと、アヤは私の肉棒を舐めながら私の上体を跨ぎ、69の姿勢に成りました。
『アヤ…。』
目の前には、色素の沈着もたいして起きていないアヤのピンクの性器が有りました。いつもの様に愛液を滴るほどにたたえて居るのですが…私の気分が…乗りきりません。
「…けん…。」
『ん?』
「アタシの身体に…けんを刻み付けて?…お願い…。」
『…。』
「今日しか無いんだから…けんでいっぱいにしてよ…。」
頼むから…切な気にそんな台詞言うな…(泣)
私はアヤの性器にしゃぶり付きました。甘ちゃんな若僧が、自分をこんなにも慕ってくれている女の子に何をしてあげれば良いのか解らないまま、ただアヤの望みを叶えてあげたくて…。
あぁ…思い出しただけで…とことんバカだ…。
アヤの身体が私の舌の動きに合わせてピクピクと反応していますが、いつもの様に反応は薄く、アヤも私の肉棒を愛で続けていました。
「…はぁ…けん…。」
アヤは上体を起こして向きを変え、騎乗位で挿入体制に入ります。私の肉棒を握り、腰を動かして位置を調整し、ゆっくりと腰を降ろして来ます。
「くぅ!…はぁぅ…。」
私はいつもの様に何か声を掛けようと、少ない脳ミソをフル回転させるのですが…何も出てきません…。考えれば考えるほど、私の上に乗っているアヤに対する罪悪感が重くのし掛かり、自分の愚かさを痛感し、エッチな気分が薄れていく一方でした。
そんなどんよりとした空気に包まれている私のお腹の辺りに、滴が落ちてきました。説明の必要は…無いですよね。

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投稿者:ケンツヴァイ ◆J43/PIljHc
2011/05/24 22:40:21    (pPfVAgim)
「けんが幸せなら良いもん…アタシを…こっちに戻してくれた人だもん…だから…サヨナラよりはいい…。」
アヤの言葉遣いに、いつものヤンチャさがありませんでした。だからこそ、私の心はえぐられて行くのでした…。
『ごめんな…ホントごめん…アヤ…ごめん…(泣)』
「…けん…。」
恥ずかしながら泣いてました。
ここまでアヤを大事に思えるのに、くぅちゃんに戻ろうとしている自分が、客観的に見ると不思議で成りませんでした。でも、自分の中でくぅちゃんのウェイトの方が勝っているのも事実でした。きっと甘ちゃんな私は、くぅちゃんは弱く、アヤは強いと勝手に思っていたのでしょう。でも今考えれば、アヤが強く感じたのは私と一緒だったからなのかも知れません…。
「…けん…ありがとう…アタシの為に泣いてくれんの…きっとけんだけだよ…。」
『…。』
「…でも…そんな事されたら…アタシ…もっとサヨナラできなくなるじゃんか!(泣)」
私とアヤは、好奇の眼差しを一身に受けながら、抱き合って泣き続けたのでした。

「…けん…。」
『ん?』
「大好きだよ…本気だよ…でも…明日からは一歩引くから…今日はいっぱい愛して…。」
『アヤ…。』
あのホテルの中、私達はベットに腰掛けて寄り添っていました。
アヤの言葉に、私に罪悪感がズッシリとのし掛かって来ます。
元カノを引きずったまま手を出すには、あまりにも良い娘過ぎました…。所詮自分も、ただやりたいだけの若僧なんだと思い知らされました。
そんな私のどんよりとした空気が伝わってしまったのか、アヤは急にテンションを上げて笑顔を作って来ました。
「ほらほら。アタシのナイスバディの抱き納めだよ!しっかりしてよねぇ(笑)」
そのテンションが逆に痛いんだよ…。
「けんのオチンチンも見納めだから、また一晩中味わっちゃうぞぉ(笑)」
だから…。
「…けん…。」
『ん?』
「もし…けんが悲しい思いをしたら…けんの彼女でも絶対許さないから…その時は…絶対渡さない…。」
アヤのスイッチはいきなり入って来るので、いつもドキッとさせられますが、この言葉は私の胸に深く刺さって、今も抜けずに残っています。
「けん…いつもみたいに…優しく包んでよ…。」
『アヤ…。』
私はアヤを抱き締め、唇を合わせました。アヤはいつも以上に積極的に私に舌を絡めながら、器用に自分の服を脱いで行きます。
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投稿者:ケンツヴァイ ◆J43/PIljHc
2011/05/24 22:39:41    (pPfVAgim)
私の様子がおかしいのを、電話口で既に感じ取っていたのでしょう。やたらと明るい、いつもとは違うアヤでした。
『あのな…。』
「デートしよ(笑)」
『…。』
「アタシ行きたいとこあるんだよねぇ!(b^ー°)」
『ああ…。』
私はアヤに手を引かれ、バイト先のボウリング場に来ました。明るく振る舞うアヤと、どんよりとしている私。
3ゲーム程遊んだ後、次に連れて来られたのは前に二人で買い物した雑貨屋でした。なにか真剣に選んでいるアヤ。どんよりとしている私。
雑貨屋で、可愛らしいキャラクターの付いたネックレスを買ってあげて、次に連れて来られたのは駅でした。電車に乗って着いた駅は、あのライブハウスのある駅です。そして…私は気付きました。
アヤは…私との思い出の場所を巡っている…私が何を言おうとしているのか解っていて、ワザと…。
『アヤ…。』
「ん?」
『お前…感付いてるな…。』
「……うん…。」
4ヶ月前は朝早くに二人で立った駅に、今日は夕方に電車を降り立った所で、私はアヤを呼び止めました。
「アタシ…勝てなかったんだね…。」
『…。』
ホームの片隅で、私とアヤは向かい合ってお互いに俯き、そのまま会話が続きます。
『アヤ…。』
「…悔しいな…でも、勝てなかったんじゃしょうがないよね?」
『アヤ…。』
「いいんだよ。けんの元カノに負けたんなら仕方ないよ。」
『…。』
「…もっと…二人の時間…作りたかったなぁ…でも…でも…けんに戻ってきちゃたんだね…(泣)」
『アヤ…。』
「けん…アタシやだ…もっと一緒に居たいよ…二股でいい…二番目でいいから…だから…行かないでよ…(泣)」
私は泣きじゃくるアヤを抱き締めずに居られませんでした。ホームの片隅とは言え、帰宅ラッシュの中…。
『俺は…二股なんか出来ない…そんなに器用じゃない…わかってんだろ?』
「…うん…そうだよ…だからけんが好きなんだもん…でもヤダ!負けたくない!」
周りの好奇の眼差しを気にせず、二人の世界は続きます。
「…けん…。」
『ん?』
「今日までは…アタシのけんだよね?」
『ああ…。』
「じゃあ…あのホテル…行こ?」
『…。』
「あのさ…。」
『ん?』
「妹分なら…近くにいて良い?」
『え…?』
「彼女じゃなくていいから…こんな事も…今日までで良いから…サヨナラは…ヤダよぉ(泣)」
『アヤ…お前が…辛いだけじゃないのか?』

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