起きたら下着を腿までずらした状態でした。
うつらうつら意識が戻った夜中から気づいてましたが戻すのも億劫でそのまま朝を迎えた。
寝にくいのにそのままにしておくって何なんでしょう…
そのまま起きて身繕いをして、私は渡り廊下のドアを開けた。
二棟の家を結ぶ渡り廊下はデパートのA館とB館を結ぶ通路に似ている。
発展するどころか年々寂れていく町だから敷地だけは広い。
母は二世帯住宅をこのように建てた。
その母も去年亡くなった。
まだ五十路を迎えたばかりだった。
私は廊下を歩ききるとドアを開けた。
鍵は掛けないのが母が存命中からの決まりだったようだ。
二階は妹夫婦の各部屋と寝室がある。
一階の客間に充てている和室に摺り足で向かう。
かすかに男女の営みの声が鮮明になってきたが、これは映像に付随した音声だとすぐにわかった。
私はピッタリと閉じられてはいない襖から中を覗いた。
男女が逆さまに絡まって貪欲に溢れる汁を救いあっていた。
ちょうど横向きの態勢で、片足を立てて寝そべる男の背中とお尻が丸見えだった。
室内は枕元のランプだけで暗いが、逆にその暗さがリアルな営みを感じさせた。
見やすいように明るい部屋でセックスをするAVって何か興奮しない。
男の尻肉をぎゅっと掴みながら顔が隠れた頭が上下していた。
ウンウンと呻くような声をあげているのは二人一緒だった。
男は義弟で、女は私の実の娘だ。
最近は早朝の犬の散歩兼ウォーキングと称して娘が義弟につきあうことがたまにあった。
昼夜逆転しがちな妹はまだ夢の中にいる時、二人は盛りのついた動物のように禁断の行為を繰り返していた。
まさに綱渡りのような危うさが逆に二人の欲情を煽っている。
今日は妹が三日間の出張で留守なため、昨夜から娘は妹夫婦宅に泊まりに来ていた。
泊まりといっても隣だし、表向きは自分が暮らす母屋では入らないケーブルテレビの一挙観に行くことになっていた。
来年中学生になる娘は妹からしたら警戒人物には値しない。
むしろ旦那の監視役くらいに思っている節すらある。
その点では、妹は一番のピエロだった。
私だって小学生の高学年にもなれば、男を意識してオナニーしていた。
躾には厳しかった母に見つからないようにと、ずいぶん気をつかったものだ。
身近に手頃な相手がいたらどうなっていたかわからない。
娘にはいてしまったのだ。
もう二人は最後の一線も越えていた。
娘は今日に日に女として進化しているようなものだ。
やめようと思ってやめられるものではない。
それが人の本能なのだから。
なかなか果てない義弟に押されて、先に根をあげたのは娘のようだった。
男が覆い被さる態勢に変わった。
アア…
なんてエロチックな格好なのだろう。
男が緩やかに腰を沈めるのを尻目に私はその場をあとにした。
今日の夜までは娘のお守りだが、夜はたっぷり義弟をいじめるつもりだった。
未成年との淫行を見逃してあげてるんだもの。
そのくらいの報酬はもらってもバチは当たらない。
実家に出戻って一年近くになり、まさかこんな形で充実した性生活が待っているとは思わなかった。
義弟は私の男でもあるのだ。