その昔の妄想話。
まだガラケー全盛期だった頃の夏のある日の出来事。
山あいの街から少し入った山間部、小さなダムや野池が幾つも点在していた森林の一画。
釣りが趣味だった俺、よくバス釣りに来ていました。
野池に立ち寄ろうとして林道脇に駐車して降りれば、その横下に流れる小川の土手深溝に女の子が隠れるように一人佇んでいました。
この辺り、近くに元医療系か何かの施設だった廃墟があり、肝試し連や愚連隊が悪事に屯ってたりして、通報されて逃走する連隊とハンターの捕り物劇がちょくちょくあった。
深溝に佇む女の子も多分そんな逃走者の一人かなと思い
「逃げてるの?何なら助けてやろうか?」と声を掛けました。
若干戸惑い気味だった女の子ですが、典型的なアングラースタイルだった俺が多少なり安全な野郎にみえたらしく、救助を受け入れて車に乗り込んできました。
車を走らせながら色々理由を聞けば、女の子は悪友に誘われて好奇心での愚連隊同行。
盗んだであろうバイクに相乗りで現地にきたみたいだけど、通報されての捕り物劇。
てんでバラバラの逃避行で友達とはぐれ、逃走中に小川に滑り落ちた。
それが功してか、とりあえずハンターから逃れていたが、衣服は泥で汚れてケータイも水没して機能不全、親バレする事も恐れ、途方に暮れていたところハンターより先に俺が来た。
女の子の父親も釣りをするらしく、似たようなアングラースタイルに馴染みがあったようだ。
ごく普通の家庭の子な感じ、親バレする事を凄く恐れていた。
何気に年齢をたずね聞いた俺は
「えッ!?そうなの、じゃぁまだ○年生だよね‥ふぅ~ん、そうなんだ」
まぁ個人差でマセて見えたり幼く見えたりの年頃だろうけど、ちょっと意外だった。
以前、知り合いが逃走中のアンパンガールを救助名目で捕獲して、美味しいおもいしたという話を聞いた事もありましたので。
シチュエーションが違い、年齢も年齢、ちょっとヤバいかなぁ‥という思いもありましたが、愚連隊と同行するくらいなら少なからず経験あるだろうと思いつつ、あえてシモの話はさけてましたけど。
バス釣りでフロートもしてたので俺はTシャツやら軽い着替えは常備していた。
ケータイも水没マークは消せなくても水分を飛ばせは機能復活する例は沢山あったので、俺は女の子に
「ひょっとしたらケータイすぐ直せるかもしれないよ。服もコインランドリーで洗濯乾燥すれば何とかなるだろう、それまでの着替えは貸してあげれるし。」
すごく素直な女の子でした。
すんなり俺の提案を受け入れて、俺の車の中、荷物一杯で前のシートでしか着替えられず、俺は降りて、とりあえずシェードで隠して女の子を着替えさせました。
スキニージーンズ、黒のロンスリTシャツとインキャミ、水色と白のボーダー柄ショーツ、後はソックスとスニーカー
女の子が身につけていた物すべて受け取り、コインランドリーに投入。
女の子は俺のダボダボTシャツ一枚とバスタオルを巻いているだけの状態。
コインランドリーの駐車場では目立つからと女の子に言って、ドライブする事およそ30分、峠のガレホに突入。
女の子は‥えッ?何?ここはどこ?‥てな感じで、戸惑い困惑、そして恐怖に怯えるような表情になっていきましてね。
予想に反し、思いの外てこずりました。
乱暴な事はしたくなかったので、車庫入れしてから直ぐ目の前の部屋に入るまで何分くらいかかったかな、説き伏せるのに苦労しましたよ。
「一緒に部屋に入るか、イヤならその格好まま峠で降ろしてやるから一人で歩いて帰るか」
その2択問題を出題しただけなんですけど、女の子はメソメソ泣くだけでなかなか答えようとしませんでしたから。