かれこれ三十年近く前の話になる。
A県H郡のとある集落が私の田舎だ。今でこそ県道が通っているが、十年程前までは片側一車線ずつの道が一つと車がすれ違うのがやっとなほど狭い道が数本ある程度。家も十数世帯しかなかったが、あの頃は子供が多く、大人の人数より若干子供の人数が少ない程度だった。
盆休みに帰省した私は半分物置小屋にされた自室でやすんでいると二人の子供が実家の裏山へ入って行った。私は「探検ごっこか秘密基地でもあるのか?」と思っていた。私自身子供の時悪友と一緒に裏山で遊んで怪我をしているからだ。
翌日も二人の子供が裏山へ行った。
私は「この子達の親も私の怪我の事は知っているだろう」と思っていたが、不安になり、私も十数年振りに裏山へ入った。
私達が使っていた基地は大型動物の寝床みたいな場所だったので、行ってみたら二人がいた。
二人はキスをしたり、互いの体を擦り付けたりしていた。私は「ホモ?」と思ったが、二人に声をかけると、二人ともビックリした。
一人は丸坊主の頭をした子、もう一人は普通と言うよりややセミロングに近い髪をしていた。
私は二人に「同性で愛し合うな」と悟た。するとセミロングみたいな子が「私女の子です。」と言った。
私は疑ったが、この子の声は聞いてなかった。秘密基地に入って聴いたのは丸坊主の子の声だけであった。で、今私に話しかけてきた子の声は普通の女の子の声だった。
私は何もない田舎で有効的に過ごす方法を思いついたので、二人に二人の関係は集落の奴は知ってるか聞くと知らないらしいが、二人の親は知っている。
私は今夜行われる盆祭の途中で会場を抜け出し、此処に来るように言って私はその場をさった。
続く