築50年の団地、取り壊しが決まっていて二年間の契約で格安で住んでいます。
五階建てで、階段が真ん中にあり各フロア二部屋づつの昔ながらの団地です。
隣りの部屋に小学五年生の女の子と30前後の母親が住んでいます。
母親はホステスさんで夕方仕事に出かけます。
時々、母親は帰らないことがあります。前もってわかる時はお金や食べ物を用意して行くそうですが、突然の外泊の時は娘さんは母親が帰るまで我慢していました。
娘さんの名前は真由ちゃんです。
少しづつ話すようになり時々お弁当をあげたり牛丼を食べに行ったり、母親が外泊の時にしていました。
後で誤解がないように母親に
「時々、お嬢さんと食事をしています。変な目的はありません。だから僕の部屋には入れません。ただ可哀想なので、時々面倒を見ています。」
と伝えました。
「ありがとう。助かります。良かったら娘を泊めてあげて下さい。」
と言われました。