少女との体験

私が２５歳の時に当時勤めていた会社を退職した。

同じチームに彼女がいましたが、上司に寝取られた挙句に
彼女を使って開発したデータを横取りされた。

何もかも信じられなくなり退職。

１人居酒屋でやけ酒してるときに隣に座った歳の差がありそうな夫婦に話しかけられた。

飲んだ勢いと、その夫婦の人柄に出来事の全てを話していた。

社宅を出なくてはいけないので住む所を見つけなくてはいけない事も話した。

貯金はあるけど仕事も探さなくてはいけない。

愚痴るように話すと旦那さんが「うちの会社に来ないか？」

話を聞くと小さい会社の社長さんだった。

私のような人を探していたと言っていたけど、どこまで信じていいのか・・・

社長の会社にはリーダー的な引っ張っていく人材がいなくて、チャンスを逃していると言う。

とりあえず、住む所と仕事をくれると言うのはとてもありがたかった。

どうしても合わなければ途中で辞めてもかまわないと言ってくれた。

なんで初めて会ったばかりの男にそこまでしてくれるのかと聞くと

普段来ない居酒屋に初めて来て、たまたま隣に座った縁を直感的に信じたんだとか。

今まで直感を信じて生きて来たので今回も信じたいと。

社長にご馳走になり連絡先を交換して社宅に戻った。

冷静に色々考え、こんな上手い話は無いと判断して無かった事にするつもりだった。

次の日、朝８時に電話が鳴り出てみると昨日の社長でした。

「昨日の話、俺は本気なんで一度会社に来てみないか？」

見るだけならどこを面接しても同じだからと見学に。

そこそこ大きい社屋でビックリしました・・・

笑顔で出迎えてくれた社長さん。奥さんも一緒にいた。

「どうも。社長の山本です。で、秘書兼妻の彩です。」

色々とビックリしました。

「昨夜はご馳走様でした。穂積達也です。」

会社の案内や業務内容や自分の立ち位置などを説明されて、やりがいはあると思いお世話になることにした。

「で、住むとこなんだけど、これから一緒に見に行こう。」

山本さんは決めたら即行動な人なんだなぁと感じながら移動。

ついた場所にまたまたビックリ。

立派なマンションで、最上階に４件の部屋があって全て山本さん所有だった。

自宅と仕事用と来客用と将来用だと言う。

「とりあえず、掃除はしてあるけど使ってないから好きに使ってよ」

そんな簡単に言われても恐縮してしまいとても住めないと言うと

「じゃあ一つ仕事以外に頼まれてくれないかな？」

できることは何でもしますと言うと

「実はね、娘がいるんだけど成績がイマイチなんだよね。塾でもと考えてたんだけど
達也君は頭良いみたいだから家庭教師を頼みたい。
毎日、仕事が終わってから２時間でどう？夕飯付きで！」

そんな事でいいのなら、こんな良い話はない。

契約成立。

トントン拍子で、仕事と住む場所が決まった。

２LDKですが広いのなんの。

とても１人じゃ落ち着かない。

引き抜き採用と言う事にすると言われ、開発部リーダーに就任。

給料も前と変わらない。

申し分ない。新たに人生をスタートさせるのに最高の出だしでした。

引っ越しが終わった日、山本さん宅に呼ばれ引っ越し祝いをしてくれた。

そこで初めて紹介されたのが娘の麻衣ちゃん。小学５年。

彩さんに似てカワイイ娘でした。

この時は、この娘が妻になるとは思いもしなかった。

会社は基本的に残業無しを目指す方針。

１８時には会社を出なくてはいけない。

残業はペナルティとなる変わった会社。

１５分でマンションに着く。軽くシャワーを浴び、彩さんが夕飯の準備をしてる時間に
麻衣ちゃんの勉強をする。

私の部屋のリビングで勉強をすることになりました。

夕飯のニオイが集中力を無くすからとのこと。

世間話を混ぜながらの勉強で、苦手を上手く克服できるように手順も考えた。

飲み込みが早く、本来は頭の良い子なんだと思った。

勉強が終わり、山本さんの部屋に行くと食事が始まります。

毎晩ご馳走になり、山本さんの呑みの相手をする。

彩さんとの馴れ初めやら、麻衣ちゃんの話やら、私の話やら。

山本さんが「仕事以外では賢さんと呼べ！達！！」

私の事を家族のように接してくれる山本家。

どんなに感謝しても足りない程です。

半年たち、開発も順調に進み業績も上がってきたのもあって、私の会社での立場も
安定してきました。

同じく家庭教師の方も順調で、テストの結果も良くなりました。

麻衣ちゃんとの世間話も私の過去の恋愛話を質問される事が多くなりました。

私もなんとなく、最後の彼女との別れ話をしていました。

それを聞いた麻衣ちゃんは机を叩き

「酷い！！なんなのその女！達也くんみたいな素敵な人を傷付けるなんて・・・
私・・・許せない！」

目を真っ赤にしてプルプル震えてます。

私はそんな麻衣ちゃんが愛おしく感じてしまいました。

「麻衣ちゃんはきっと彼氏を大切にしてあげてね。」

そう言いながら頭を撫でました。

「私・・・絶対傷付けないから・・・」

私の手を握り締めて言います。

次の日、いつもの様に仕事をしていると賢さんに呼ばれました。

社長室に行くと彩さんも一緒です。

何事かとドキドキしていると彩さんが

「達也くん、今は彼女いないんだよね？」

それはみなさんのご存知な事ですよと言うと賢さんが

「実はね・・・今朝なんだけど、麻衣が話があると言うんだよ。」

一瞬、家庭教師クビかと思ったら

「麻衣がね、達の事が好きでどうしたらいいかわからないって言うんだよ。」

なんと答えたらいいかわからず

「でも、麻衣ちゃんはまだ小学生だしこれから沢山恋愛もできるし・・・」

すると彩さんが

「前にも話したけど私達の出会いも私が小学生で５年生のときに告白したのよね～
子供って親に似るのかしら。」

そのとき賢さんはどうしたのか聞くと

「めっちゃ可愛かったからOKしたよ。まぁ犯罪だけどね！」

彩さん曰く、両想いだから犯罪ではないんだと。

「もし麻衣が付き合いたいって言ったら・・・達はどうするのかなって思ってな。
一応親だから応援しちゃうんだよね。」

普通はそこは反対するとこでしょと指摘すると

「ん～反対する要素がないってな。仕事できるし、人間的にも問題ないし、人望も証明されてる。
何か問題あるのか？」

賢さんが彩さんに聞くと何も問題ないよねと彩さん。

「えっと・・・世間では犯罪ですよね・・・逮捕ですよ。」

と２人の反応にビビる私。

「そんなもん、人にバレなきゃ問題ないよ。親がいいって言うんだから問題じゃない。
ってアレだよ。犯罪行為をするつもりなのか？」

冷静に考えると、付き合う＝エッチするじゃない

なるほど！どうにも大人な考えだったけど、相手は小学生。

彼氏彼女ごっこをする感じなんだと。

「すいません。つい大人なアレが出ちゃいました。ピュアなお付き合いって事ですね。」

と恥ずかしく思えた。

「私達、６年の時にしちゃったけどね。超痛かったなぁ～」

はい！アウト～

なんだこの夫婦は・・・

「無理にとは言わない。けど、もし麻衣が真剣に思いを伝えてきたら、出来れば傷付けないで欲しいって親心なんだよ。
俺達は達が息子だったらスゲー嬉しい。会社を共に育てて行きたい。」

これは逃げ場を奪われているんじゃないかと思った。

でも、麻衣ちゃんは確かに将来絶対に素敵な女性になる。

今から独占できるなら・・・なんてゲスな思いが浮かぶ。

でも私の話を聞いてあんなに怒って、涙浮かべてくれるピュアな麻衣ちゃん。

ごっこから徐々に恋愛にするのも自分にとってもいいのかもしれない。

仕事しててもそのことを考えてる自分がいました。

自宅に帰りシャワーを浴びて頭を冷やす。

勉強をしに麻衣ちゃんが来た。

「あのね・・・勉強の前に・・・聞いて欲しい事があるんです。」

いきなり切り込んできた！

ほんと親子って似るんだと思った。

「私・・・達也くんが好きです。likeじゃなくてLOVEの好きです。私を彼女にしてください。
何でもします。ずっとそばにいたいから・・・お願いします。」

小学生にここまで言わせてしまうなんて、正直情けないと思った。

「麻衣ちゃんほどカワイイ素敵な人がこんな年上でいいの？
もっと相応しい人がいるかもしれない。
これから沢山恋愛できるんだよ？」

「私に相応しい人なら目の前にいるから・・・他の人なんかいらない。必要ない。
達也くんしか見ない。」

なんて迷いのない目なんだろう。動揺してる自分が情けない。

「俺から言いたい事がある。聞いて貰えるかな？」

「はい。」と麻衣ちゃんが見つめる。

「俺の恋人になってください。将来奥さんになってください。」

麻衣ちゃんは泣きながら「よろしくお願いします。」
と抱きついてきました。

体は小さいのに妙に女を感じてしまいました。

麻衣ちゃんの髪のニオイに頭が真っ白になりました。

今日は勉強しないで時間が来るまでと２人でソファーに座り麻衣ちゃんを抱き寄せて頭を撫でます。

柔らかい体。甘いニオイ。甘えるように見上げる目。

辛かった過去は、この為の試練だったのかとすら思えた。

食事の時間になり、賢さん達に伝えると２人は大喜びです。

そのままパーティーなノリで騒ぎました。

そして次の日、急な展開に思考がついていけなくなりました。