くぅちゃんが私の元に戻ってきて半年位。くぅちゃんは高校受験に突入していました。
くぅちゃんは以前にもお話しした通り、努力家の秀才でしたから勉強に一層の力を入れていました。そして私への依存性も強くなって居ました。受験のプレッシャーに潰れそうな自分を、私で支えて居るのかも知れません。まあ、少なからずアヤの事もあるとは思いますが…。
塾の送りや迎え、放課後や休みの日。くぅちゃんは事ある毎に連絡して来て、私はその度にスクランブル発進して居ました。
そんなある日。アヤに誘われて行く予定だった雑貨屋周りの日に、くぅちゃんからのスクランブル要請が有ったのです。
『お。アヤか?』
「そだよぉ(笑)朝早くにどしたの?」
『いや…そのな…今日の雑貨屋なんだけど…あの…。』
「えぇ!またくぅちゃんなのぉ!」
『…ごめん…。』
「けん兄が謝ること無いけどさぁ…たまには貸してくんないかなぁ…。」
『今度埋め合わせするからさ(>人<)』
「お!じゃあ体で払え!」
『(゜Д゜)ハァ?』
「ウッチョォ(笑)ところで、今日はどうしたの?」
『勉強で煮詰まったんだと思うよ。疲れた声で、〇〇公園に来て欲しいってさ…(汗)』
「なるほどねぇ。アタシも来年受験だけど、そんな良い高校行こうとは思って無いからなぁ(笑)まあ、しっかり支えてあげなさい!」
因みに、くぅちゃんは中3でアヤは中2ですよ?
『どっちが歳上か解りゃしねぇ(汗)とりあえず、また連絡するね。』
「はぁ~い。」
この電話の後、私は直ぐにくぅちゃんとの待ち合わせ場所に向かうのですが、この時アヤに大事な情報を漏らしてしまった事に、私は気付いて居ませんでした。
『よ!』
「あ!けんくん!!」
待ち合わせ場所の、お昼前で気温の上がってきた公園に着くと、くぅちゃんは公園の隅にある木陰のベンチに腰掛けてボ~としていましたが、私の姿を認めると手を降ってきました。
相変わらず背は低く、夏に向けてか、肩まであった髪をベリーショートにして居ました。ピンク色の何かのロゴが入った…タンクトップかな?に白い七分丈のカーディガンを羽織り、膝丈位の水色系のフレアスカートを履いていました。
『待たせちゃった?』
「ううん。くぅも今来たところだよ(笑)」
くぅちゃんはニコニコ笑いながら私を出迎え、私が隣に座るとスス~と寄ってきてピトッとくっついて来ました。
「ごめんね…いつも急に電話しちゃって…。」