学生時代に近所のコンビニでバイトをしていました。自分で言うことではないですが、オーナーにはかなり気に入られていたと思います。オーナーはアラフィフのバツイチ男性で、特に見た目が良いわけではないですが、すごく太っていたりハゲていたりという事はありませんでした。私は22時までの夕方シフトに入っていました。オーナーは「もし何かあったら親御さんに申し訳ない」と言って車で送ってくれる事がよくありました。その時はお店の商品のカフェオレを奢ってくれるのがいつものお決まりでした。他のバイトの子やパートさんには一応秘密という事になっていましたが、その明らかなえこ贔屓はみんな気付いていたと思います。
いつものように助手席でカフェオレを飲んでいると、オーナーが「仕事の事で15分くらい話せる?お説教じゃないよ」と言ってきたので「全然大丈夫です!」と元気に答えました。オーナーは近くにあった公園前の道路に車を停めました。「ぶっちゃけバイト代は足りてる?」と聞かれたので、もう少しシフトを増やしたいけど遊ぶ時間もほしいと言いました。実際バイトは大変な割にあまり稼げなかったのでお金がほしいのは本心でしたし、オーナーとはそういう話もよくしていました。それを聞いたオーナーは少し笑ってから「不快にさせたらごめんだけど、〇〇さんになら個人的にお小遣い渡せるよ。この意味分かる?」と言いました。私はその言い方で何となく察しましたが、勘違いだったら恥ずかしいし申し訳ないので「うーん?」みたいな反応をしました。「彼氏と別れたんだよね?もう新しい彼氏できた?」と尋ねられたので「できてないです」と言いました。オーナーはちょっと決意したような顔をしてから「はっきり言っちゃうね、お小遣いあげるから大人の関係になれないかな?いま返事しなくていいから良ければLINEして、無理だったら忘れてね。とりあえず今日はもう送ります」と言って車を出しました。
翌日、私は「昨日のお話、よろしくお願いします!」とメッセージを送りました。「ありがとう、すごく嬉しいです。嫌なことは絶対しないからね、今日終わったら色々相談しましょう!」と返信が来ました。