舞は、今度中学1年生になりました。沖縄に住んでいます。
6年のとき。ずーっと楽しみにしていた修学旅行の日がやってきました。舞の学校は、2泊
3日で、宮古島というところにいきました。そのときは10月下旬だったのですが、半そでで
いても少し暑いくらいでした。
舞は、3人部屋で、舞と未有と星乃というメンバーでした。
舞は、2日目の夜『みゆう、ほしの。舞は、今日はどこかで徹夜してくるから』といいまし
た。1日目は12時に寝たんだけど、二人が『今日は普通に寝る。』っていったから、舞はほ
かのところで徹夜するつもりでした。舞は、修学旅行=徹夜だと思っていたから、どこか
で徹夜しよう。だれか、徹夜する人に仲間に入れてもらおう。と思ってました。でも、友
達は、『あ、舞。え。徹夜するの?ごめん。ウチはパス。昨日したの。』などといって、
舞と一緒に徹夜してくれなかったんです。でも、徹夜はしたかった。それで、思いついた
んです。『男子のところ行けばいいじゃん!』
舞には、あの人なら徹夜する!って確信を持てる男子がいました。
ガチャッ ドアを開けて、
『舞だけどさー。克樹に拓弥に陽一いる~?』
こういいました。
『舞?なんでお前きてんの?』
そういって奥から出てきたのは克樹でした。
『あ、いるじゃん。入るねぇ~。』
舞が入ろうとしたら、克樹は、
『ちょちょちょ、ちょっと、まって!。・・・。えー!拓弥!片付けれ!』
といって、また奥にいってしまいました。
入り口からは奥がどうなっているか見えず、不思議に思うだけでした。
そして、しばらくすると克樹が出てきて、
『あ、舞、入っていいけど』
と言いました。
『入るね~。』
舞は、奥にすすみました。
『あれ?陽一は?』
舞が聞くと、拓弥が
『あいつは寝るっていったから、追い出した。隣にいるはずよ。』
って答えてくれました。克樹は、
『何、お前、陽一目当て?』
などとからかってきたけど、舞は克樹が好きでした。
だから、わざと話をそらせて、
『あ、テレビ見てたのね。野球中継かー。どっちが勝ったの?』
など、どうでもいい話ばっかりしていました。
『ねえ、さっき舞が入ってこようとしたとき、なんで、慌ててたの?』
そう舞が聞くと、拓弥が
『お前なんでもかんでも聞いてきすぎ!そんなにおれたちにかかわりたいの?』
と言ってきました。
『別に、そんなことはない・・・。』
会話はそこで終わって、舞はテレビを見ていました。
『舞、部屋に帰らないの?』
克樹にそう聞かれて、舞は、
『あっ。言うの忘れてた。舞ね、ここで徹夜させて!2人も徹夜するでしょ?』
と答えました。すると、2人はいきなり笑い出しました。
拓弥は、
『あ~。やめたほうがいいよ。』
と言ったし、克樹は
『そうそう。』
と言っていました。でも、舞は、
『舞は徹夜したいの!別にいいでしょ?陽一いないから、ベッドも空いてるし・・・。眠く
なっても大丈夫でしょ』
この2人はけっこうHって有名(?)でした。舞は、男子の中に一人でいても平気なタイプ
だから、休み時間に(パソコン利用日でした)パソコン室に女子ひとりでも、平気でした。
克樹に、
『襲われるよ』
とか、冗談っぽく言われたけど、舞は
『え?ここで?アハハ~。おもしろいこと言うねー。襲えるわけないじゃん~。』ってふう
にいっていました。
『は?本気で言ってる?』
克樹にそういわれても、Hは2人でするものと思ってたから、
『大丈夫でしょ?もう、男子と徹夜なんてできないはずだしさぁ・・・。次の修学旅行は中
2だよ?危ないし(笑)今がチャンス!みたいな。』
舞はそういいました。拓弥は、
『は・・・。好きにすれば?俺は、どうなっても知らないからよ?』
そういっていたけど、舞は、逆に
『襲えるんなら襲ってみれば?』
などと言っていました。この2人は、しないだろうと思っていたから・・・。