これは、僕がまだ小学生だった頃にあった体験を述
べたものです。
最近の学校では、いじめが問題になっているようだ。
僕の小学校の頃もいじめはあった。
僕が6年生の時、偶然、下級生のいじめを目撃した。
男子3人が1人の女の子を裸にしていた。全裸にな
った女の子を見て男の子ははやし立てていた。僕は、
いてもたってもいられなくなり「やめろ!」と言い
ながら、そいつらのところへ向かっていった。つい
でに「おまわりさん、こっちです」と言ったら、あ
わてて逃げていった。おまわりさんなんて最初から
いなかったのだが、下級生とはいえ自分より多い人
数を相手にする時に、僕が使う奥の手だった。嘘を
いって人を騙すことは嫌だったが、僕は、女の子を
何とか助けたい、その一心だったのだ。でも、何よ
り暴力は嫌いだし、先生を呼びに行ってる暇もなか
った状況での、とっさの判断だったのだ。
ここは、体育館の裏、いじめっ子の男子が逃げてし
まったあとには、僕とその女の子の、2人だけが残
った。すぐ目の前に、裸で女の子が立ち尽くしてい
ることに、僕はすごくどきどきしていた。何てきれ
いな、かわいらしい身体なんだろう。その女の子は、
恥ずかしい部分を隠そうともせず、じっとそこに立
って、放心状態で僕を見ていた。思わず「怖かった
よね。もう大丈夫だからね」と言いながら、裸のま
まの女の子を抱きしめてあげた。女の子に対してこ
んなことをするのは初めてのことだった。「うん…」
その子はそっと頷くと僕の背中に腕を回してきた。
僕は周りを見た。もう、いじめっ子らはいないよう
だ。それを確かめてから、僕はそっと腕を解き、た
またまスイミングの日で持っていたプールバックか
らバスタオルを差し出し、女の子にかけてあげた。
「ありがとうございます…」と、女の子はお礼を言
った。でも、その声は震えていた。さっきまでされ
ていたことが、よほど怖かったんだろう。
幸い、その場に脱いだ洋服は、全部揃っていて、盗
られた物はないようだ。あと、破れたり汚れたりも
してなく、ちゃんと着ることができた。白いショー
ツ、シュミーズ、丸襟のブラウス、ハイソックス、
そして赤いチェックのプリーツスカート、白いカー
ディガン、赤いリボン…。何てかわいい服装なんだ
ろう、僕の学校にも、こんなかわいい洋服を着る子
がいたんだ…。スカートをはく女の子なんて、あま
り見たことなかったのに…。あと、その子も、すご
く美人の子だった。
僕は、その子を家まで送ってあげた。家は、僕のす
ぐ近くらしく、地区名と○丁目、まで一緒だった。
その子の名前はまゆほちゃん、4年生だという。僕
よりも、2つ年下なんだ。最近、転校してきたばか
りで、まだお友達もそんなにはいないと言っていた。
お互いに自己紹介をして、名前とクラスを教え合っ
た。いじめていた奴らは、同級生でも同じ学年でも
ないらしい。チラッと見た感じ、僕の学年でも見か
けない顔だったから、たぶん5年生ではないかと、
僕は、その時予想していた。
僕たちは手を繋いだ。僕は、女の子と手を繋いで道
を歩くのは初めてだった。普通なら、すごく恥ずか
しいことだけど、不思議とそういう気持ちはなかっ
た。まゆほちゃんも初めてだったらしい。手を繋ぐ
うち、まゆほちゃんが僕の本当の妹のような、そん
な感じがしてきた。帰り道で、いろいろな話をした。
すごく楽しかった。まゆほちゃんも、すごく大人し
い子なのに、いろいろなことを話すんだなって、ち
ょっとびっくりした。「まゆほちゃん、これからは、
僕がいじめっ子たちから、まゆほちゃんを守ってあ
げるからね」と言うと、まゆほちゃんは、嬉しそう
に首を縦に振って、僕に抱きついてきた。そして、
明日から一緒に学校に行こう、休み時間も一緒に遊
ぼうと誘うと、「まゆほも、お兄ちゃんと遊びたい」
と言ってくれた。
僕は、帰り道の途中で、まゆほちゃんにキスをした。
まゆほちゃんのことがすごく大好きで、愛おしくて、
「好き」って言わないうちにお口にキスをしちゃっ
た。でも、まゆほちゃんもキスを受けてくれて、僕
のこと、一緒に抱きしめてくれた。キスのあと、僕
は、「まゆほちゃんのこと、大好きだよ」って言う
と、まゆほちゃんも、「まゆほも、お兄ちゃんのこ
と大好き。お兄ちゃんが初恋だもん」って言ってく
れた。
まゆほちゃんをお家に送る前に、僕は自分の家を教
えてあげた。「お兄ちゃんのお家、すごくきれいな
お家」「まゆほのお家もすぐ近くだもん」と嬉しそ
うに言うまゆほちゃん。今度は、まゆほちゃんのお
家を教えてもらうと、本当にすぐ近くで、僕のお家
からも見える、ご近所さんだった。最近、近くで家
を新築していたのだが、それがまゆほちゃんのお家
だったのだ。
僕とまゆほちゃんは、もう一度キスをした。この日、
スイミングがあることがすごく残念だった。何もな
ければ、まゆほちゃんと遊びたかったのに…。まゆ
ほちゃんをお家まで送ってあげたあと、スイミング
に行った。着替えの時、さっき体育館の裏で、まゆ
ほちゃんにかけてあげたバスタオルの匂いをそっと
かいだ。ほのかにまゆほちゃんの匂いがして、あと、
まゆほちゃんの裸の姿もキスしたことも思い出して、
僕は、水泳パンツの中で、おちんちんが思わず大き
くなってしまった。練習中は、まゆほちゃんのこと
をじっと考えていた。それ以外は普段と同じなのに、
スイミングのコーチからは「いつもよりすごくタイ
ムがいいよ」「今日は、何だか調子がいいね」と言
われ、何だかすごく不思議だった。
スイミングが終わって家に帰ると、まゆほちゃんの
お父さんお母さん、それから、まゆほちゃんが応接
間にいた。今日のことを話したようで、すごく感謝
をされてしまった。「引っ越してきたばかりなので、
これからも仲良くして下さい」と言われた。お父さ
んやお母さんたちがお話をする間、僕たちは、子供
部屋で2人で遊んでいた。まゆほちゃんは、さっき
と同じ洋服だった。もちろん僕もそうだった。僕た
ちは、お部屋の中で、またこっそりキスをした。い
ろいろお話しながら、3回くらいしちゃった。もう、
自然にキスができるくらい、僕たちは仲良しになっ
ていた。遊んでいる時、まゆほちゃんのスカートの
中から、白いパンツが何度も見えちゃった。僕は、
すごくどきどきした。まゆほちゃんも、別に気にし
ていないみたいだったから、こっそりと見ちゃった。
1時間くらいでお話が済んだみたいで、お母さんが
「まゆほちゃん、お話が済んだからそろそろ帰るそ
うよ」と言ってきた。1時間がすごく短く感じて、
もっと一緒に遊びたかったのにすごく残念な気持ち
だった。玄関のところで、僕たちは自然に手を繋ぎ、
抱き合った。「まあまあ、初めて出会ったのにこん
なに仲良しになっちゃって」「こんなにいいお兄ち
ゃんが近くにいてくれて、すごく心強いです」って
言われて、何だか照れくさかった。僕に、家族公認
の恋人ができた、記念すべき1日だった。