学校の中じゃないんだけど…一応学校関係なのでこちらへ…
高一貫教育の学校へ入学した。
部活は強制では無いが何となく仲が良かった友達が入るという理由だけでアニメ部に入った(笑)。
絵を描くのは嫌いじゃないが俺は正直風景画とか模写が好きだったから、美術部の方が良かったかも知れないけど…
美術部の顧問が嫌な先生だったので入部には至らなかった。
そんなこんなで部活とは言え暇な部だ。
普段はただ遊んでいるようなもんで、6時には部室棟が閉まるので帰らなければならない。
面倒見が良かったのは高校一年の佐藤先輩。
女性だけどカラカラとした性格で、男女問わず人気があった。
俺も佐藤先輩が女子の先輩では一番話し易かった。
一年はあっという間に過ぎ二年の夏休み、部長の吉田先輩が合宿をしようと言い出した。
体育会系ではないので強制は無し、泊まる先は吉田先輩の家。
築100年以上の古民家でやたらと広いらしく男女部屋を余裕で分けられるらしい。
結局七人参加で男は四人、女性は佐藤先輩を入れて三人の参加になった。
当日は駅で待ち合わせ、電車に揺られる事約一時間という田舎だ。
佐藤先輩の服装は膝丈のズボンにパーカーとラフな格好で、普段と違う服装にちょっと新鮮だった。
「たけ君…その着方おかしくない?」
佐藤先輩が眉をひそめて俺を見た。
Gパンに上はシャツだがボタンも襟元までしっかり留めた格好がおかしいと言う。
「ちょっと動かないでね…」
先輩はそう言うとボタンを外し、Gパンに突っ込んだシャツを引っ張り出した。
「…こうだよね?」
他の先輩に振り向き問い掛けていた。
「(笑)そうそう!あんた真面目過ぎる格好だよ!引率の先生みたい」
他の先輩も同意していた。
「後で髪型とか変えてあげるから(笑)」
と他の先輩も笑っていて恥ずかしかった。
「しなくて良いですよ~」と俺は断り続けた。
さて、実際に先輩の家は凄かった。
とにかく広い!
しかし当時の日本人体型に合わせてあるのか部屋の入口などはとても低く、標準的な身長の大人でも気をつけて通らないと頭をぶつけそうな高さしかない。
100年以上と言うのは伊達では無いのだろう。
更には本棚には普通に和紙で出来た昔々の古い書物が沢山あった。
難しくて読めない…
合宿は文化祭で販売する物を日中に作り後は遊ぶだけ、しかし周りには何も無いので小川で遊ぶとかそんな事しか無いがとても新鮮だった。