私は45才、高校教諭、妻は34才、私の元教え子です。
私と妻の出会いは、私27才、妻16才、妻が通う高校に、着任したときです。
教諭生活のきつさに幻滅していた私、先生なんか辞めたい、そう思っていました。
そんなとき、決して成績が悪くない妻が、高校二年の夏休みの学校での講習を受けたいと、私が担当した社会科の講習を受けることになりました。
最初は普通に講習してましたが、私の教え方が面白いと、講習が終わっても職員室にきてもっととねだり、そんなに面白いならと私も妻が知りたいことを講義してました。
なんだかんだと卒業まで続き、妻は地元大学に進学、妻は大学に入ると、どこから聞いたのか、私のアパートにまでくるようになりました。
教え子と教師、私はそれ以上のことを考えてなかったので、うちに来ることを止めるよう言いました。
大学で教わりなさいと突き放しました。
それでも来る妻、私は立場上、かなりきつい言葉で何度も追い返しました、
すると来なくなりました。
一年もこなくなり、これで良かったなと思いました。
ニュースで地元成人式のことを流していたとき、約一年ぶりに妻がきて、驚きました。
『先生じゃなきゃ勉強がつまらないんです』
私は教師が嫌で、辞めたいとばかり思っていたから、どうして私の授業や教えが面白いのか、理解できませんでした。
涙ながらに訴える、向上心ある教え子の言うことを拒否できませんでした。
私は学生からの人気もないし、まさか妻が私に好意を持ってるなど、全く気が付かなかったです。
勉強熱心な女の子だけでした。
妻の大学卒業が間近になったとき、就職も決まっていた妻が突然言いました。
『先生のそばに、このまま置いていてほしいんです』
いくらズボラで鈍感な私でも、その意味はわかりました。
もう教師教え子でなくなり、四年がたつわけです。
そして四年もくっついてきた妻のおかげで、辞めたいと思っていた教師を、続けてみようと意欲も出ました。
大学卒業した妻を一年社会人させ、結婚し、結婚式後、まさしくヴァージンロードを歩かせた後の、ほんとの初夜に、妻のヴァージンを突き破りました。
今もなぜ妻がやる気のない、辞めたくて仕方なかった私の教えを受けたかったのか、妻は語ろうとしません。
言えば私が先生として変に意識するだろうからと教えてくれません。
妻は未だに私を『先生』と子供達の前でもそう呼びます。