俺は22才で妻真弓は現役高校教師です。
俺は真弓の教え子で、今でもたまに妻を「真弓先生」と呼びます。
俺が高校二年に進級したとき、真弓先生は転勤してきました。
俺のクラスの副担と、国語(現国)を受け持ってました。
凄い美人先生ってわけではなく(妻に見られたら殴られる覚悟)、でも学校1若い先生だったから、多少は人気あったと思います(笑)
他の若い先生達数人は、真弓先生を狙う人もいたと思います。
若いという以外、普通の先生だった妻真弓、キッカケは部活帰りのどしゃぶりでした。
真弓先生もちょうど帰るところで、俺は真弓先生に、家まで乗せてってと、絶対断られるのを覚悟で言うと、この雨だから仕方ないわね、と乗せてくれたんです。
学校ではそんなに接近することがないので気がつかなかったんですが、車という密室で漂う真弓先生の香水、シートベルトが食い込む胸。
その日から真弓先生を意識するようになりました。
二年生も終わりに近づいたとき、真弓先生に彼氏の有無をきいてみました。
答えは「いるよ」でした。
「いない」って答えなら、告白してみようかと思ったんですが、やめました。
若い新人先生は、一つの学校に長くいません。
真弓先生は一年で転勤することがわかりました。
学校の卒業式が終わり、春休みに入る前の終業式のあと、帰ろうとしてる俺を下駄箱のところで、真弓先生に呼びとめられ、
「元樹君に一つウソついたことある」
俺はなんのことだかわからないで、ポカンとしてました。
「彼氏いるよって言ったの、あれウソ。ごめんね、じゃあ元気でね」
と言って立ち去っていきましま。
春休み中の離任式、真弓先生が学校を去る日、俺は思っていたことを伝えました。
「ありがとう、でも今はダメ。うれしいけど受け入れるのは今無理。学校きちんと卒業して、きちんとした大人にまずなりなさい」
今は、という言葉をなんとなく理解できました。
三年になり就職が決まり、卒業を迎えるとき、真弓先生が転勤した先の学校を訪問、再度想いを伝えました。
「一年間、同じ気持ちを持ち続けていたんだ。先生嬉しいな」
正式交際は俺が社会人になってからですが、真弓先生のリードで無事童貞も卒業しました。
やはり教師として教え子と関係を持つことに葛藤したらしく、順調な交際ではなかったけど、昨年結婚しました。