オレは30代後半、妻子もいる高校教師。
こういうサイトに出入りしているわけだから、こういう世界にあこがれがな
いわけではない。でもここのほとんどの投稿は、現場を知る身にとっては「あ
りえない世界」…のはずだった。でも…
K子はオレの教科が苦手な子だった。身長160半ば、ふっくらしたいい感じ
の肉付きをしている、かわいい子だ。愛嬌もあって、甘え上手というか、いつ
も「先生~っ」って遠くのほうから寄ってくるような子だった。
成績が危ないK子は、試験前になると質問に来る。この前の中間の時も教室
で1時間ほど、2人きりで缶詰になって教えた。まったくちんぷんかんぷんな
質問、わかっているのかわかっていないのかわからないが、「は~いっ」って
満面の笑顔でこっちを見て答える。「まったくお前は~!」がオレの口癖だっ
た。
期末が近いこの時期、またK子は時間をとってくれという。この頃やたらと
なれなれしいK子は、「また教えてくださ~い。」と、成績の危なさをまった
く理解していないかのように質問にやってきた。そんなK子の様子にオレも少
し期待があったのかも知れない…。きょうは窓がすりガラスになっている個別
指導室を取って、質問を聞いた。
長机に隣り合って座る。ノートを前に、内容を解説する。K子は横で「う
ん、うん」と聞いている。時折、こちらを見つめて、にこっと笑う。普段なれ
なれしく肩を触ってきたり、腕を触ってきたりするK子だったが、さすがに今
日は神妙だ。オレは「要らぬ期待をしちゃったな…」って思いつつ、彼女に赤
点は取らせまいと、丁寧に教えていた。
と、1時間が過ぎ、オレは次の予定が入っていた。「K子、もう時間。また
次の機会だな」って、オレは補習を終わろうとした。その瞬間、K子の手が、
並んで座るオレの脚のももの上に置かれた。「え~、せんせ~い、困るよ~」
K子の手は、オレのももの上をそっと撫でている。その手を離そうとしない。
オレは平静を装った。内心では、その手の小指が、股間に迫ってきたらどうし
よう…などと考えながら。
あまりに彼女がせがむので、オレは少し席を立って、予定をずらしてもら
い、「あと15分だけ」っていう条件でK子のいる指導室にもどった。
K子は喜んでまた話を聞いている。と、突然椅子をオレの椅子にぴったりと
寄せて座ってきた。腕も触れるし、脚も触れる。それどころか、ペンをもって
K子のノートを指すオレの肘が、K子の柔らかそうな胸にあたりそうになる。
K子はぜんぜんお構いなしに、オレのほうに身を寄せてきた。
「このまま、オレのほうが肘で彼女の胸をつついたり、オレのほうが彼女の
スカートから見える生脚に手を乗せたりしたら…たぶんこのままそういう雰囲
気になっちゃうんだろうな」オレは、まじめにそう思った。このサイトの場面
が、いま自分の前にある、って。
でもオレは考えた。K子はたしかに人懐っこいし、オレにもいつも寄って来
る。でも今回は成績が危ない学期末、それもやたらと積極的にオレに迫ってく
る…。「まずい…かな?」って。このままオレのほうも彼女に迫っていけば、
たぶん彼女の太ももをさすることも、頭を撫でることも、肘で胸をつつくこと
も可能だろう。そしてそれはほぼ確実に、彼女も求めていることのように思え
た。「でも… ここでそれをやってしまったら…」成績が危ない彼女が、オレ
を色気で誘って、その後に何か求められたり、脅迫まがいのことになったりし
たら…。
15分の時間が来た。ちょうどよく範囲も終わった。オレは、妄想と現実の
境からようやく抜け出して、「はい、時間だから終わりだよ」って席を立っ
た。「ありがとう~」のK子の声。
そのあとトイレに立ったら、オレの○ニスの先は、しっとり濡れていた。自
分の学校の生徒相手に、濡れたことなんて今までなかったこと。こういう積極
的な女の子も初めてだった。
こういうことって、あるんだな~って。でも春に卒業するK子は、すぐにオ
レを忘れて旅立っていく。ほのかな苦い思い出だけ残るのは、オレの方。
やっぱり最後はため息で終わる。