中二の頃に部活で一緒になった加藤。
ウマが合ったのか、大学になっても付き合いは続いた。
時々遊びに行っては加藤の家で夜を明かす事も度々あった。
この加藤には妹のサキがいる。
兄妹の仲も良いので俺達の会話に入り込む事もしばしば。
可愛いな~とは思うが特にどうこうとは考え無かった。
朝まで加藤の家で過ごし、同じ大学に通っていたので一緒に登校する時には、ついでにこの妹も高校に届ける事や、遊びに来るなら妹を拾って来てくれ!と頼まれる事もある。
「すいませんわざわざ、お邪魔ま~す」
てな感じで何回か拾いに行った。
比較的お堅い女子高だからか、ある日校門前で拾うと女性が飛び出して来た。
「加藤さん!どこへ行くの!?」
スーツを着てる所から、多分先生なんだろうな~って感じ。
サキは呼び止められ、面倒臭そうに乗りかけた車から降りた。
先生と話しをしたサキは車に戻ると少し怒っている。
「ようさんの事、誰なのあの男の人は?だって!」
どうやら男に堂々と送り迎えさせてると思われたらしい。
先生を見ると申し訳なさそうにこちらへ何回か頭を下げていた。
「あ~そうか(笑)怪しく無いって解ればそれで良いや」
そう行って送り届けた。
別の日に遊びに行った際に再びこの話題になった。
自分達の高校も、かなり校律は厳しく、女子高ならなおさらだろ!?なんて会話をしていた。
「俺がサキちゃんに手を出す訳がね~じゃん(笑)」なんて言ったが、ここ最近のサキの行動が気になっていた。
兄貴に気を遣ってかベタベタはしないが、距離を縮めようとする雰囲気を感じていたが、気付かない振りをして理由を付ける様に距離を開けたりした。
時にはショートパンツって言うの?
ジーンズの短いパンツでやって来れば多少は目が行ってしまう。
そんな視線を楽しんでいる気もするがあえて気にしない様にしていた。
ある日加藤が先に寝てしまい、声を掛けても反応が薄い。
帰ろうかどうしようか迷っていると、サキが部屋に入って来た。
「あれっ!?お兄ちゃん寝たんだ?ようさん、もし大丈夫だったらコンビニまで乗せてって欲しいな~なんて!」
ニコニコお願いされればしょうがね~な、と言いつつ断る理由も無いので送る事にした。
東北の田舎だし、夜は暗いし冬だったので雪もある。
しかしサキはそんな時なのにショートパンツだった。
寒くね~の?の問いに、だから送ってもらうの!と最もな返事だった。
続く