熱帯夜②(続きです)
思い出しながら、高揚していました。
(おじさんの、あの顔。。。)
暑い空気を裂いていくような感覚で、遊歩道を走っていきます。
(だめだ)
息苦しくて、もう走れませんでした。
心臓が限界です。
「ふうう・・・ふうう・・・」
いちど止まって呼吸を整えました。
自転車を停めた公園までは、まだだいぶん距離があります。
走るのは、諦めました。
とぼとぼと歩いていきます。
歩きだした途端に、また汗が噴き出していました。
速乾素材のランニングシャツですが、それでもからだに張りついてきます。
(暑すぎる)
次の橋が近づいていました。
道路に自販機の光が見えます。
シューズに挟んでいた小銭を取り出しました。
スポーツドリンクを買います。
一気に半分近く飲み干していました。
ペットボトルを持ったまま、また遊歩道を歩いていきます。
しばらくすると・・・
前方に、人の姿が現れました。
また犬を連れた・・・さっきとは別のおじさんです。
(もういちど・・・できちゃう?)
どきどきどき・・・
鼓動が激しくなりました。
遠目に距離を測ります。
周りには、他の人の姿は見当たりませんでした。
(もういちど)
(さっきみたいに)
後ろ手で、ランパンの中に手を突っ込みます。
インナーパンツをつかんでいました。
股の部分をずらします。
どこからどう見ても、競技スタイルの格好でした。
それなのに・・・
走らずに、ふらふらと歩いていきます。
演技をはじめていました。
生気のない表情をつくります。
おじさんとの距離が縮まってきました。
この人も50歳ぐらいに見えます。
さっきの人とはちがって、紳士的な印象でした。
街路灯の明るいところにタイミングを合わせます。
よろよろしながら、立ち止まりました。
両ひざに手をあてて・・・
前かがみのまま、
「はあ、はあ、はあ」
肩で息をしてみせます。
「だいじょうぶ?」
おじさんに声をかけられました。
私は、顔を上げます。
声も出せないという感じで・・・
首を横に振りました。
そして、崩れるようにぺたんとすわってしまいます。
私は痩せていて、ほっそりしています。
丈の短いランパンから、剥き出しに伸びた太もも・・・
脚を見られている視線を感じました。
(チャンス)
おじさんの立ち位置を意識しながら、
「はあ、はあ、はあ」
からだを倒してしまいます。
開いた脚を立てたまま、仰向けになっていました。
極端に短くて、裾の広いランパン・・・
(ああん)
中がまる見えになります。
しかも・・・
インナーの下着を、ずらしてありました。
「水分は取ってる?」
「痙攣は?」
おじさんは、まじめ顔です。
まじめ顔なのに・・・
しっかりしゃがみこんで、覗き込んでいました。
(あああん)
(恥ずかしい)
目の前で見えてしまっている、この子の恥部・・・
おじさんの目が、釘付けなのがわかります。
興奮していました。
自虐的な気持ちが、昂ぶります。
遊歩道に寝転んだまま、
「う・・うう・・」
苦しそうに顔をゆがめてみせました。
立てた両脚の真ん中で・・・
この子のあそこが、『偶然』見えてしまっています。
おじさんの興奮が伝わってきていました。
(こんなにキレイな子だよ)
不憫にもはみ出している、恥ずかしい『縦の割れ目』・・・
食い入るように見ているのがわかります。
(ああん、泣きそう)
でも、わんちゃんに邪魔されました。
おじさんの犬が、私の顔に『くんくん』と鼻を寄せてきます。
私は、嫌がるように顔をしかめました。
「こらっ、○○っ!」
泣きそうな表情をしてみせる私・・・
今度は、私の顔をじろじろ見ています。
「失礼」
手首を取られていました。
(脈を、診てるの?)
「熱は?」
おじさんが、私のおでこに手を当てました。
そして・・・
手の甲を、頬に押し当てて・・・
今度は、首筋に手を当ててきます。
その手つきに、いやらしさを感じました。
それとなく、この男の人の下心が伝わってきます。
(ああ、だめだ)
(ちょっとまずい)
終わらそうと思いました。
「すみま・・せん」
上半身を起こします。
演技だけは、最後まで続けるつもりでした。
朦朧とした表情で、
「だいじょうぶです」
地べたに座ったまま、ペットボトルのキャップを開けます。
と、次の瞬間に・・・
(ひっ)
いきなり、シャツの上から胸をつかまれていました。
突然すぎて・・・
まったく、声が出ません。
スポーツブラはしていますが、
(イヤっ)
ぐにゅぐにゅと、鷲づかみにされました。
(ちかん、痴漢)
奥歯を噛みしめながら、ふりほどきます。
走っていました。
おじさんは、犬がいるので追ってこられません。
(ばか・・・ばか・・・)
完全に自業自得でした。
わかっていて涙がにじんできます。
(ばかだ・・わたし・・・)
自分に腹が立ちました。
猛烈に、自分を許せなくなります。
あふれてきた涙を、手で拭いました。
(わたしなんか。。。)
次の緑地帯が見えてきます。
走りをとめました。
(わたしなんか)
(最低な女なんだから)
歩きながら、ランパンのひもをほどきます。
インナーごと、ふくらはぎまで下ろしました。
下半身まる出しで、中腰になります。
誰もいない遊歩道の真ん中で・・・
「シュぅー」
立ったまま、おしっこをしていました。
尿のにおいが立ちこめてきます。
(わたし・・・わたし・・・)
(こんなことする最低な女・・・)
もう涙は止まっていました。
(だれか、見て・・・)
(最低な私を見て)
おしっこがとまります。
(どきどきどき)
慌てて、周りに人がいないことを確かめていました。
インナーを上げて、ランパンのひもを結びます。
公園まで、ずっと走り通しました。
予想外のこともあったけど・・・
どこか・・・晴れやかな気分です。
帰りの自転車が、暑くて暑くて・・・
ぐったりするぐらい、へとへとでした。
(本当に・・・)
(やってること最低だ、わたし)
そう思いながらも、興奮を抑えられない私でした。
(PS)
2回に分けて書きましたが、ご心配くださるコメントありがとうございました。
リスクはもちろん承知しています。
それにしても・・毎日暑いですねえ・・・
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