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自分の弱さ・・・

投稿者:恭子 ◆vA7figsdCM
削除依頼
2009/03/08 23:58:55 (jC.G2R6d)
こんばんは。恭子と申します。
最近、住んでいたコーポから引っ越しをしました。
住み始めて、まだ1年も経っていなかったのですが・・・。
引っ越しを決意することになったきっかけの出来事と、そこからのいきさつ
を書こうと思います。

長文になりますので、レスの中に続けます。
長い投稿がお嫌いな方は、読まずに飛ばしちゃってくださいね。
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2
投稿者:恭子① ◆vA7figsdCM
2009/03/09 00:01:23    (hqjuj/.z)
こんばんは。恭子と申します。
最近、住んでいたコーポから引っ越しをしました。
住み始めて、まだ1年も経っていなかったのですが・・・。
引っ越しを決意することになったきっかけの出来事と、そこからのいきさつ
を書こうと思います。

私は、転勤にともなって昨年の春から東京に転居してきました。
そのときに、このコーポを選んだのに深い理由があったわけではありませ
ん。
東京へ転勤することが決まったその当時、私には転居先探しに割くことので
きる時間があまりなかったのです。
東京に土地勘があるわけでもなく、通勤の便を重視したエリアで賃貸物件を
探しました。
3軒ほど下見させていただいた中で最終的に選んだのが、このコーポでし
た。
アパートと呼ぶには小綺麗な感じで、かと言ってマンションというわけでも
ありません。
わりと新しくて、明るい印象のコーポです。
しかも・・・、空いていたのは1階でしたが、角部屋でした。
ひとり暮らし向けのコーポにしては、お風呂がユニットバスではなくて、き
ちんと浴室として独立しているところなどは魅力的でした。
建物の端っこの部屋ですので、そのぶん窓が多いという点も悪くないと思い
ました。
当初は賃貸マンションが希望だったのですが、やはりどうしても『東京のマ
ンションの家賃は高い』というイメージがあります。
住まいの近くに駐車場も借りなくてはならないということもあり、経済的な
面を考慮して、このコーポへの入居を決めました。

でも、東京での生活がスタートして月日が経つうちに、だんだんと気持ちも
変わってきました。
せっかく駐車場まで借りたのに、いざ東京に住んでみると、日常生活ではほ
とんど車に乗る機会などありません。
少しずつ東京のことを知るうちに、住んでみたいと思える沿線や、憧れる町
などもできてきます。
ぼんやりと、
(引っ越せたらいいのになぁ)
と思うようになりました。
ただ、現実的にはそう簡単にはいきません。
まだこのコーポに引っ越してきてそれほど経っていませんし、具体的に特に
不自由があるわけでもありません。
いちおう2年契約になっていますので、
(契約が満了したら、更新するのはやめよう)
(そのときに引っ越そう)
ぐらいに思っていました。
雑誌などを見ては、
(あの町に住んでみたいな)
とか、
(次のときはこの町に住もう)
そんな程度の、漠然とした引っ越し願望にすぎませんでした。

前置きが長くなってしまってすみません。
イメージしてもらいやすいように、最初にもう少し説明しておきます。
このコーポは、住宅街の路地の奥のほうの場所に建っています。
建物は2階建てで、各階に4部屋ずつあります。
私の部屋は1階のいちばん奥の105号室です。
104号が存在しないので、103号の次がすぐ105号室になっていま
す。
帰宅してきた私は、いつも敷地の入り口のところの集合ポストで郵便や新聞
を取ります。
そして、1階の101、102、103のドアの前を通っていくと、最後の
ドアが私の部屋ということです。
間取りはいわゆる『1K』です。
スチールのドアを開けて中に入ると、靴が何足か並べられる程度の広さしか
ない、狭い玄関になっています。
靴を脱いであがると、そこがそのままキッチン(というか台所)のスペース
です。
右側が洗濯機とキッチン。
左側が浴室の扉とトイレのドアになっています。
玄関をあがった部分の、狭いこの台所スペースが、実質的には脱衣場を兼ね
てしまっています。
その奥の、半透明の戸の向こうが8畳ほどの広さの、長方形の『部屋』で
す。

正確な日付は憶えていませんが、12月の下旬のことです。
仕事から帰ってきた私は、たいていの場合、まずお風呂に入ります。
洗い場で体を洗い終えた私は、最後にゆったりと浴槽のお湯につかりまし
た。
脚を伸ばせるほど広いわけではありません。
それでも、こうやってちゃんとお湯につかることができるお風呂場は、私の
リラックス空間です。
私は、わりと熱めのお風呂が好きなほうです。
熱いお湯につかりながら目をつぶっていると、毎日の嫌なことを忘れること
ができます。
頭の中を空っぽにして何も考えなくて済むのです。
この日も、肩までお湯に沈めながら『ぼーっ』としていました。
本当は体に良くないですが、いつものぼせる寸前まで、お湯につかってしま
います。
すっかり温まった私は、浴槽の底の栓を抜いて湯船から立ち上がりました。
そのときに・・・違和感を感じたような気がしました。
小さな物音が聞こえたのか、それとも何か気配でもよぎったような気がした
のか、自分でもはっきりわかりません。
(・・・なんだろう?)
角部屋のおかげで、私の部屋には浴室にも窓があります。
換気用の窓で、縦長の長方形をしています。
いわゆる引き戸(?)タイプのサッシ窓ではなくて、レバーをひねると窓枠
ごと外側にせり出して斜めに開くようなタイプのものです。
この換気窓の外側に違和感を感じた気がしたのです。
ただ、当然ながら入浴中はいつもこの窓はぴったり閉めきっています。
外には、隣の家との境界になっている塀が立っています。
コーポの建物の外壁と、この塀との間には、1m半ぐらいの幅のスペースが
空いています。
建物の横側の、本当に何もない、ただの狭いスペースです。
その気になれば誰でも立ち入ることはできますが、こんなところにわざわざ
来たところで、何があるわけでもありません。
浴室のこの換気窓は、もちろん曇りガラスです。
仮に、もし万一そこに誰か人がいたとしても中を覗かれることはありません
し、そもそもそんな人がいるとは到底思えません。
(こんな夜に鳥かな?)
(それともノラ猫でも通ったのかな?)
一瞬だけ『?』と感じた以外には、このときは特に気に留めることはありま
せんでした。

年末年始に実家に帰省していた私は、1月4日に東京に戻ってきました。
翌日がすぐ仕事始めでしたので、気分的にはけっこう憂鬱でした。
やらなければならない業務が、山のようになっているのが容易に想像できま
す。
(やだなぁ。。。)
夜、お風呂に入ってお湯につかりながら、頭を空っぽにしていました。
何も考えたくない気分です。
浴槽の中で『ぼーっ』としていると、ふと、外のほうから
「ザリッ」
みたいな、短い音が聞こえたような気がしました。
そういえば・・・という感じで、
(前にもこんなことあったなぁ)
年末のあの違和感のことを、ぼんやり思い出しました。
ノラ猫かなにかが通った・・・普通に考えれば、そう解釈するのがいちばん
自然でした。
でも、なんとなく腑に落ちません。
翌日からの仕事のことを考えて憂鬱になっていた私の神経が、たまたま過敏
になっていたのかもしれません。
なんとなく釈然としない気分でした。
(人がいる?)
(いや、ありえない)
でも・・・
(まさか覗き?)
もし人がいるとしたら、それぐらいしか理由が思いつきません。
『まさか』という感じです。
現実味がありません。
だって浴室の窓は閉め切っていて、中を覗くことなどできないのですから。
(でも、ノラ猫が音をたてたりする・・・?)
気にすればするほど、そこに人がいるような気がしてきてしまいます。
なんともいえないような嫌な気持ちになります。
(うーん???)
(このあたりにも変質者みたいな人がいるのかな???)
まだ心の中では『そんなわけない』という気持ちです。
危機感もありません。
突拍子が無さすぎて、いくらなんでも・・・です。
(たぶん私の思いすごしだ)
半信半疑ながらも、少し重苦しい気分でお風呂を上がりました。

2~3日後、だったと思います。
この日はいつもよりもさらに遅くまで残業して、クタクタに疲れて帰ってき
ました。
帰宅してきて玄関で靴を脱いだ私は、台所スペースを抜けて部屋に入りまし
た。
部屋には2つの窓があります。
1つはバルコニーに面した大きな窓で、もう1つは、部屋の側面の小さな窓
です。
ややこしいので、この部屋の側面の窓は『横窓』と書くことにします。
帰宅してきたときは、バルコニー窓も横窓も、薄いレースのカーテンだけが
かかっている状態です。
部屋の照明をつけなくても、室内が本当の意味で真っ暗になることはありま
せん。
住宅地特有の人工的な薄明かり(?)が、レースカーテンを通して部屋の中
に差し込んでくるからです。
部屋に入ってコートを脱ぎます。
もうかなりクタクタでした。
(え?)
思わず『はっ』と息をのみました。
視界の隅で何かが動いた気がして、横窓に目を向けます。
レースのカーテンの向こう側、窓の外で人影がとっさにしゃがんで隠れるの
が目に入ってしまいました。
(うそ?・・・ほんとに?)
自分が目にした光景を、自分で信じることができません。
(え?・・・どういうこと?)
(えっ、なんで?)

あまりにも『まさか』すぎて、ぜんぜん現実感がありません。
人がいるはずのない場所・・・
私の部屋の窓のすぐ外・・・
すぐそこに人がいたという事実・・・
(まさか・・・、本当に覗き?)
きちんと状況を理解できないままに、自動的に体が動いていました。
なぜか慌てるでもなく、非常に冷静でした。
悲鳴をあげる気にもなりません。
まったく現実感がないために、他人ごとのような感覚です。
横窓に歩み寄りました。
この窓は、曇りガラスではありません。
普通の透明のガラスです。
何事もなかったかのように、もう1枚の厚いカーテンを閉めていました。
レースカーテンの上に、生地の厚いカーテンが重なります。
バルコニー窓のほうも、厚いカーテンを閉めます。
室内が真っ暗になって、照明をつけます。
おかしな表現ですが・・・
カーテンを閉め終えてから、ようやく(?)パニックになりました。
突然『孤立』を感じた・・・
急に追い詰められた・・・
うまく言い表せませんが、そんな感じです。
(なんで・・・?)
(だれ、だれ?)
とにかく動揺していました。
(うそ、うそ、うそでしょ?)
じわじわと恐怖を感じてきます。
(信じられない)
事実を現実として認識しようとしても頭が働いてくれません。
この状況が何を意味しているのか、理解に苦しみました。
これもおかしな表現ですが・・・
このとき私は『パニックになっている自覚』がちゃんとあって、
(冷静になろう、冷静にならなくちゃ)
必死に頭を冷やそうと努めることができました。

仮にあの人が『覗きや変質者の人』だったとしても、あれはまだ私が部屋の
照明をつける前のことです。
部屋が暗かったのですから、レースカーテンが1枚かかっていただけでも室
内を見ることはできなかったはずです。
私はいつも、部屋中の全ての厚いカーテンもきちんと閉めてから、それから
初めて室内の照明をつけるようにしています。
これでも女のひとり暮らしですから、そういう点にはいちおう気を使ってい
るのです。
偶然にも、たまたま誰かがいただけなのかもしれません。
あそこに誰か人がいたのだとしても、私の部屋を覗くのが目的の人間だった
とは言いきれないはずです。
(なにかの工事の人?)
(点検とか?)
内心ではまだ『何かの間違いであってほしい』・・・そう思いこみたい気持
ちでいっぱいでした。
(でも・・・)
すこしずつ冷静になってきた頭で一生懸命に考えます。
時間が時間です。
あんな場所で、工事も点検も清掃もありえません。
ただの建物と塀の間のスペースです。
あんな狭い場所に来たところで何もないのです。
誰かがこんなところにわざわざ回りこんでくるだけの理由など考えつきませ
ん。
(まさか泥棒とか?)
このスペースに回りこんでそこにあるのは、私の部屋の横窓と浴室の窓ぐら
いのものです。
(やっぱり覗き?)
それにしたって部屋のカーテンはしてあるし、浴室の窓だって曇りガラスで
す。
何も見れるはずはないのです。

(でも、でも・・・)
本当にそうでしょうか。
不注意でカーテンに隙間をつくってしまっていたことが過去にあったとした
ら・・・
単に私が気がつかなかっただけで、もしかしたら部屋を覗かれていたことで
もあったのかもしれません。
また頭がパニックになってきました。
さっき帰宅してきたときだって、閉めてあったレースカーテンが本当に隙間
なく完全な状態だったかどうか・・・
もう自信が持てません。

・・・いえ、大丈夫なはずです。
自分の几帳面な性格を考えれば、私はそういうところは特に意識しなくて
も、きちんとしているはずなのです。
覗かれていたことがあっただなんて、そんなはずはありません。
自分の身にそんなことが起こるとはどうしても信じられません。
けれど・・・
(さっきの人、とっさにしゃがんで隠れてた)
(暗くてまだいないと思っていた私の部屋から物音が聞こえたから、あわて
て隠れた、とか?)
考えれば考えるほど、今まで感じたことのないような不安にかられます。
私にとっては『覗き』すなわち『変質者』というイメージしかありません。

残業続きの私は疲れていました。
トラブルを現実のこととして受け入れたくありませんでしたし、考えるのも
嫌でした。
脳が思考を拒否して、頭を空っぽにしようとします。
何事もなかったかのように・・・
きっと現実逃避だったんだと思います。
考えないことにして、『このことは無かったことにしてしまいたい気分』だ
ったのかもしれません。
あれがもし覗きの人だったとしても、とりあえず戸じまりやカーテンをきち
んと閉めることに気をつけさえすれば実害はありません。
もちろん後味のいいものではありませんでしたが、具体的な被害があったわ
けでもないのです。
もうクタクタに疲れていて、この時点で考えるのをやめにしていました。

お風呂に入りました。
浴槽の中でお湯につかります。
換気窓を見ながら、どうしても意識してしまいます。
そしてこのとき初めて思いました。
(曇りガラスだけど・・・)
私が窓に接近したときには、外からでもシルエット程度はわかるのかもしれ
ないという気がしてきます。
また考え始めてしまって不安になってきます。
(中が明るくて、外が暗いから、ぼんやりは見えるのかも・・・)
悪いように悪いように考えこんでしまい、どんどん落ち込んできました。
曇りガラスに裸のシルエットが、それとなくぼんやりと浮かび上がる・・・
『たかが』その程度のことかもしれません。
そうだとしても、私の頭の中にはどうしても『覗き=変質者』のイメージが
あります。
再び恐怖に襲われました。
得体のしれないような不安にかられながら、浴室から出ました。

今まで味わったことのないような不安にとりつかれていました。
その恐怖を振り払うかのように、とにかく服を着ます。
いくら否定したいと思っても『建物の横のスペースに誰かがいた』のは、ま
ぎれもない事実です。
客観的に分析すれば、目的は私のお風呂か、横窓から部屋の中を覗こうとし
ていた変質者だったと考えるのがいちばん妥当な状況です。
帰宅してきたあのときから1時間以上たってしまっているのに・・・
ここにきて、いきなり実感がわいてきたという状態でした。
われながら情けないぐらいに怯えていました。

頭では、警察に連絡すべきだと思いました。
どこの誰だか知りませんが、もし今後さらに何かエスカレートするようなこ
とがあったらたまりません。
それなのに・・・
本当に110番するなんて、とてもできませんでした。
判断を行動に移すだけの『あたりまえの勇気』がありませんでした。
まったくナンセンスな感覚なのですが、このときの私は、警察沙汰にして騒
ぎを大きくすることを『恥』に思ってしまいました。
(もしも間違いだったら・・・)
言い訳をつくって何も行動できない自分の性格の弱さに自己嫌悪していまし
た。

もはや、たまたま『今日初めて覗かれそうになった』のだとは思えませんで
した。
これまでだって、本当に『まだレースのカーテンだけの状態なのに部屋の照
明をつけた』ことがなかったと言い切れるでしょうか。
もしかしたら、スーツを脱いでしまってから厚いカーテンを閉めたようなこ
とがあったのかもしれません。
私が知らなかっただけで、やはり過去には部屋の中を覗かれていたことがあ
るのかもしれません。
そして今でも私の部屋を覗こうと、その変質者はときどき様子を窺いに来て
いるのかもしれません。
もしそうだとしたら・・・
それがはたしていつのことからなのかさえ、それすら私にはわかりません。
今日、あのとき、人の存在にふと気がついたのは『偶然』で、下手をすれば
きっと今後もずっと気がつかなかったはずです。
悔しさがあふれてきて、感情を抑えられなくなりました。
(よりによってどうして私がこんなめに。。。)
こらえることができなくなった私は、部屋の中でひとりで泣いてしまいまし
た。
(引っ越したい)
そう思いました。
心の底からの強い願望でした。
もうここに住んでいたくはありませんでした。
被害妄想と言われてしまうかもしれません。
あるいは自意識過剰と軽蔑されてしまうかもしれません。
私も、これが他人ごとだったら『たかがそれぐらいのことで大げさな』と感
じてしまうと思います。
でも、すっかりショックを受けてしまっていた私は、強い不安に取りつかれ
てしまいました。
短絡的ですが、引っ越すことがいちばん手っ取り早くて確実な解決策だと思
いました。
(知らないうちにプライバシーを侵害されてた・・・?)
(誰かにつきまとわれてる?)
疑心暗鬼に陥って、悪い想像を膨らませてしまいます。
今こうやって思い出しながら書いていても、このときの私は、それだけネガ
ティブになっていました。
(引っ越したい)
そればかりが頭をよぎりました。
冒頭に書いたように、もともとこの住まいにこだわりがあったわけではあり
ません。
(引っ越そう)
その夜のうちに決意していました。

翌日からは、カーテンの開け閉めにはすごく気をつけました。
間違っても覗けるような隙間ができないように注意します。
浴室でも浴槽のフタを窓に立てかけるようにして入浴しました。
それでも、『窓の外には今日も変質者が立っているのではないか』という気
がして、不安に取りつかれていました。
もちろん、洗濯物も部屋の中にしか干しませんでした。
土日を使って不動産会社をめぐり、引っ越し先を決めました。
引っ越しは、もともと心のどこかで願望になっていたことでもあったので、
すると決めたらそれほど苦ではありませんでした。
時期的にも、春の本格的な引っ越しシーズンより前だったのが幸いしたの
か、納得のいく転居先をみつけることができました。
転居の日は、2月中旬に決まりました。
引っ越し業者に予約を入れ、手配も済ませました。
新しい町に移り住むことがだんだんと楽しみになってきました。
本来は、覗きの被害(?)を泣き寝入りしての『逃げ』以外のなにものでも
ないのですが、『新しい町で新しい生活を踏み出せる』という楽しみで、心
に平穏が戻っていました。
あとは引っ越しまでのあいだだけ、いまのコーポで我慢すればいいのです。
いやなことは、意識的に頭の中から追い出して、考えないようにしていまし
た。
ただ、ようやく気持ちに余裕が戻ってきたこのころの私には、どうしても気
になっていることがありました。
矛盾しているようですが、『私を覗こうとしていた犯人(?)がどんな人な
のか知りたい』という気持ちが強かったのです。

夜、仕事から帰宅した私は、まず部屋の横窓から建物横のスペースに誰もい
ないことを確認します。
そして、わざとレースのカーテンだけの状態で部屋の照明をつけます。
それから服を着たまま浴室に入ります。
浴室の照明はつけずに暗くしたまま、換気窓のガラスを見つめ続けました。
もちろん窓は閉めたままです。
曇りガラスですから、私から外の様子が見えるわけではありません。
でも浴室の中を暗くしてありますし、外はぼんやりとした薄明かりです。
もしもこの換気窓のすぐ前を人が横切れば、さすがにそれはわかるはずで
す。

でも、誰も来ませんでした。
来るのか来ないのかわからないような相手を待つのは、けっこう辛いもので
す。
せいぜい20分が限界でした。
何日か、そんなことを繰り返してみました。

数日後、その瞬間は唐突にやってきました。
この夜も私は同じように、服を着たまま浴室の中で待ち伏せをしていまし
た。
『どうせ誰も来ない』・・・ほとんど頭でそうわかっていながらも、『もし
かしたら』という思いがあります。

曇りガラスの向こう側を、左から右へと、いきなり人影が通り過ぎました。
(え!)
一瞬にして、心臓が凍りつきました。
今、部屋の窓はレースのカーテンだけなのに照明をつけている状態です。
外が暗く、室内が明るいですから、横窓の外からは部屋の中がばっちり見え
てしまう状況です。
浴室のこの換気窓の前を素通りして、部屋の横窓のほうへと誰かが歩いて行
ったのです。
このシチュエーションは、私が仕掛けた罠のようなものです。
まさか本当に引っかかってくるとは自分でも思っていませんでしたが・・・
例えるのなら、まるで『見るはずのない幽霊の姿でも見てしまったかのよう
な』衝撃でした。
先日の恐怖がそのままよみがえってきていました。
今、まさに変質者(?)が建物横のスペースに来ているという現実感に、緊
張でのどがからからに乾きます。
もうあとに引けませんでした。

行動していました。
浴室から出た私は、台所スペースから部屋へと入ります。
自然体を装いました。
明るいので、こちらから窓の外の様子はわかりません。
そこにいる誰かからは、スーツ姿の私がまる見えのはずです。
部屋の照明のスイッチに手を伸ばします。
照明を消しました。
そのまま、また台所スペースに戻ります。
心臓が激しくどきどきしていました。
スチール製の玄関ドアの、ドアスコープに目をくっつけます。
部屋のカーテンは相変わらずレースのもの1枚だけの状態ですが、照明を消
してしまいました。
もう外から室内の様子は見れません。
再び照明がつくのをそのまま待つか、あきらめて帰ろうとするか・・・
いまにも、犯人(?)がこの玄関ドアの前を通るかもしれません。
まばたきもできないような気分でした。
『どきどきどき・・・』
鼓動の速さと、『かーっ』と血圧が上がるような頭の感覚が続きます。
空気全体が重たくなっているみたいな圧迫感です。
スコープからの丸くて狭い視界が、いつも以上に歪んで見えるかのようで
す。
『どきどきどきどき・・・』
目を離すことができません。
(どんな人なの?)
玄関前の様子を窺い続けます。
少しして、丸い視界の中を男の人が横切りました。
まさに一瞬の出来事です。
(あ・・・!)
よく知っている顔です。
(この人・・・)
「・・・カチッ」
お隣の玄関ドアがそっと閉まる気配が聞こえてきます。
犯人は、コーポの隣の部屋の住人でした。

相手の正体を知った私は、知ってしまったことによって困惑していました。
私を苦しめた犯人が、まさかこんなに近くにいたとは思っていなかったので
す。
・・・でも冷静になって考えてみれば、いちばんはじめに疑うべき相手だっ
たのかもしれません。

隣の103号室には男性がひとり暮らしをしています。
きちんと話をしたことがあるわけではないですが、たぶん大学生です。
おそらく私より3~4歳は年下でしょう。
お隣さんですが、これといって近所づきあいがあったわけではありません。
たまたま顔を合わせたときに、軽く挨拶する程度の関係でしかありませんで
した。
一見して内向的な印象の男の子です。
失礼な書き方ですが、ネクラそうなイメージの強い感じでした。
顔を合わせたときに私が挨拶をしても、彼はいつも伏し目がちです。
「ど、ども」
そんなふうにしか挨拶を返せない子です。
外見もひょろっとしていて、白いモヤシを連想させるような感じです。
正直なところ、犯人が彼だとわかったこのとき、私はかなり驚きました。
彼に対するイメージとのミスマッチに困惑気味でした。
おとなしそうな印象そのものの彼です。
『人を見かけで判断してはいけない』ということは、わかっています。
でも、およそ『覗き』などというそれなりのリスクを冒すだけの行動力が、
彼に備わっているようには思えなかったのです。
もっと辛辣な言い方をすると、『あんな子』に、そんな度胸があるというの
が意外でした。
おそらく彼も、学校では毎日多くの女子学生の姿を目にする機会があるはず
です。
でも、極端にコミュニケーション能力が低そうなあの彼が、日常において、
はたして周りの女の子とどれだけ人間関係を築くことができていることでし
ょう。
本当に失礼ながら、彼の日常生活に若い女性との『接点』が多いとは、とて
も思えません。
そんな彼にとっては、隣に越してきたOLの部屋を覗こうとする行為は、私
が考える以上に興奮することなのかもしれません。
彼が自分の103号の部屋の玄関を出て、私の部屋のドアの前を通り過ぎ、
この建物の横のスペースにまわりこんだとしても、誰にも見とがめられるこ
とはないでしょう。
彼はときどき私の部屋の横側に回って、私を覗くチャンスを窺っていたとい
うことになるのでしょうか・・・
被害者心理かもしれませんが、こうなると今度は『日頃から彼とは偶然に顔
を合わせる回数が不自然に多かった』ようにも思えてきます。
私が新聞を取りに行くとき・・・
出勤するとき・・・
帰宅してきたとき・・・
たまたまタイミングが重なったかのように彼が自分の部屋から出てきて私と
顔を合わす・・・
そういうシーンはしょっちゅうあったように思えます。

この日の夜の自分の気持ちは、今でもすごくよく覚えています。
結果だけ考えると、私はあの子に精神的な部分でだいぶん苦しまされたこと
になります。
ベッドに入ってから、悔しくなってきて落ち込んでいました。
たぶん実際には覗きの被害にはあっていないと思うのですが・・・
確信は持てません。
(なんでわたしが。。。)
誰かの存在に気がついたあの日からの、不安な気持ち・・・
あまりに理不尽です。
相手は、知り合いというほどではないにしてもいちおう顔見知りです。
ときどき顔を合わせている人間です。
相手が誰かなんて知ることもなく、そのまま引っ越しの日を迎えてしまった
ほうが、かえって楽だったかもしれません。
泣くほどではありませんでしたが、ショックはけっこう大きくて、それなり
に落ち込みました。
警察に相談した方がいいのかどうか、ずっと悩みました。

翌日は、寝不足気味のはずなのにすっきりした気分でした。
一晩ベッドの中で考えたおかげで、自分でも驚くほどすっかり落ち着いた気
分でした。
この日の私は、仕事をしながらも103号の『モヤシ君』のことばかり考え
ていました。
相手にもよったのでしょうが、犯人の正体があの子とわかってからは、もう
それほど脅威を感じなくなっていました。
モヤシ君は、『覗き行為がバレたこと』には気がついていません。
心の中で計算していました。
冷静に考えてみれば、すべてはもう私次第です。
私は、私と彼との圧倒的な立場の違いを認識していました。
『いざとなれば』ですが、もし私が警察に届けでもすれば、すぐにも彼は犯
人(?)で、私はその被害者です。
私が知ってしまったということに何も気づいていないはずの彼に対して、一
方的に優位に立ったような気分でした。
そう思えば思うほど、警察に連絡する必要も感じませんでした。
どうせ引っ越すことはもう決まっています。
今では引っ越し後の新しい生活が楽しみになっているぐらいです。
犯人がわかったからといって、今さら引っ越しを中止にする気なんてありま
せん。
それならば、今さらわざわざトラブルにして、このことで大騒ぎする気もあ
りませんでした。
それよりもこのときの私は、もっとしたたかに考えをめぐらせていました。
モヤシ君は私にその正体をばらしてしまったということも知らないで、また
こっそりやって来るかもしれません。
いえ、・・・きっと来る気がします。
モヤシ君のその行動を、私に都合よく利用することで、静かに『彼へ仕返
し』を果たすつもりになっていました。
そう思うことで、『理不尽さに悔しい思いをさせられた自分の気持ち』を納
得させます。

それでも、いざとなると何も行動できませんでした。
犯人がモヤシ君とわかってから1週間近くがすぎていたと思いますが、室内
にいても常に窓の外のことが気になります。
部屋のカーテンも、ずれて隙間ができたりしないように、今まで以上に気を
つけて生活していました。
ただ、モヤシ君に対する恐怖心はありませんでした。
こちらが隙をつくりさえしなければ、特に心配するようなことはありませ
ん。
それでも、どうしても日常生活に対して神経が過敏になっています。
心の中に、どこか不安があって落ち着きません。
頭の中では、もう考えを切り替えたつもりです。
でも、いくら自分を納得させた気になっていようが、『やっぱり私は、本質
的に弱い人間なんだ』と痛感させられてしまいます。

ある朝、出勤前に私が朝刊を取りに行くと、たまたま(?)モヤシ君も集合
ポストのところに出てきていました。
(あ!)
瞬間的に、激しい動揺と警戒心でいっぱいになります。
こうやってまともに顔を合わすのは久しぶりな気がします。
私は、平静を装ったまま、
「おはようございます」
にこやかに挨拶を投げかけます。
「ど、どうも」
モヤシ君はいつものように『ぼそっ』と挨拶を返しました。
私はそっけなく立ち去りました。
ただそれだけのやりとりでした。
緊張感から解放されて、ほっと息をつきます。

翌日も、集合ポストのところで顔を合わせました。
2日連続で偶然顔を合わせるなんて、今までなかったような気がします。
「おはようございます」
私はいつものように何食わぬ顔で、にこやかに微笑みかけます。
「お、おはようござい・・・」
彼はうつむき加減で、きちんと(?)挨拶を返してきました。
ちゃんと語尾まで聞き取れないような小さな声でしたが・・・
(あれ?『どうも』じゃないんだ?)
妙な違和感を覚えつつ、足早に去ります。

ほんの1週間ほどの間に、同じようなことが何度となくありました。
その都度、さりげなく偶然的に顔を合わす形ではあるのですが・・・
単に、私と彼との生活リズムのタイミングが重なっているだけなのでしょう
か・・・
・・・でもやっぱり、他の部屋の住人に比べて鉢合わせする機会が多すぎま
す。
モヤシ君は、意図的に私と顔を合わすようにしているとしか思えませんでし
た。
そして・・・ここのところちょっと感じとっていることがありました。
(もしかして。。。)
うぬぼれかもしれません。
でもなんとなく、『あの子は、私に好意を寄せている』そんな気がしてなり
ません。

モヤシ君は、『もう私にばれている』ということに気がついていません。
『私がもうすぐ引っ越していく』ということも知りません。
彼は、私がOLであることは当然わかっているはずです。
でも、私の個人的なことについては、もちろんほとんど何も知りません。
私のフルネームさえ知らないはずです。
たぶん、ポストに書いてある私の名字ぐらいはチェックしていることでしょ
う。
でも、私の名字はありふれたよくあるものです。
そして、ポスト自体も鍵付きですから、中の郵便物などで個人情報的なこと
を探られたりしてしまうこともなかったはずです。
私がここを引っ越して去った後には、彼とは完全に縁が切れます。
ストーカーのように追いかけられる不安はありません。

残業で少し帰宅が遅くなったその日、私はある決心(?)をしていました。
私には、周りの誰にも決して言うことのできない秘密があります。
数年前から、私は恥ずかしい姿を見られて興奮したいという歪んだ感情を、
いつも心に秘めるようになってしまいました。
ただ、それは決して、いわゆるアブノーマルな行為に走りたいということで
はありません。
これでも私は、自分では自分のことを『変態』だと思ったことはありませ
ん。
例えるなら、中学生の女の子がパンティを見られて恥ずかしがるのと同じ感
覚です。
この照れくさいような羞恥の気持ちに心を焦がすのが快感なのです。

私はモヤシ君を利用しようとしていました。
彼に部屋を覗かれることによって、自分の欲求を満たそうと思っていまし
た。
ついつい、あの子のナイーブそうなキャラクターを思い浮かべてしまいま
す。
つまりは、そんな彼を自分に都合よく使うことになるからです。
正常な倫理感なら許されることではありません。
でも躊躇はありませんでした。
私にとって、モヤシ君はあくまでも『覗き未遂の加害者』という認識でし
た。
私には、そんな相手を自分のエゴのために利用することによって、仕返しを
するような気持ちもありました。
このときの私の決心とは、彼に私の着替えを覗かせることでした。
『彼を利用する』という仕返しの行為が、けっきょく彼を喜ばせることにな
ってしまうというのは何とも皮肉でしたが、そこはもう割り切って考えない
ことにしました。
あくまでも、あの子は、私が都合よく楽しむために利用する道具なのです。

会社からの帰宅途中、様々なことを考えました。
ここまでの数週間のできごとや経緯を思い返せば、本当にいろいろなことが
ありました。
結果的には、引っ越しを決意することになったぐらいですから・・・。
突然に見舞われたアクシデントでしたが、そこからの自分の『感情の変化や
揺らぎ』も今まで経験したことのなかったものだったと思います。
今は、ただ、自分の欲求に突き動かされていました。
自分次第で、見られる恥ずかしさを都合よく味わうことのできる状況にあり
ます。
部屋を覗かれるのは、覗く側の男が悪いのであって、覗かれる側の女性は不
憫な被害者そのものです。
客観的には、私はあくまでも被害者なのです。
かわいそうな被害者の立場を貫きとおすことのできる立場にあります。
細心の注意が必要ですが、最高のシチュエーションです。
ただ、限度はわきまえていました。
『覗かれるのは下着姿まで』と決めていました。
私が引っ越してしまうまで、モヤシ君はずっとこのコーポの隣人です。
しかも、現実に隣に住む私の部屋を覗こうと行動するぐらいの要注意人物
(?)です。
必要以上のリスクを誘発するようなことは絶対に避けねばなりません。

・・・それに、私はこの状況でなら下着姿を見られるだけでもじゅうぶんで
した。
『見てやろう』と、明確な意志を持って私の部屋を覗いてくる男の子の、そ
の視線の前で下着姿になってみせるなんて・・・
しかも、いちおう顔見知りの男の子が相手・・・
私にとっては、考えるだけで刺激的でした。
現金なもので、そうと決めたときから私の心は躍りっぱなしでした。
覗かれる自分をイメージするだけでなく、覗く側のあの子の気持ちまで想像
してしまいます。
私に『見させられている』とも知らずに、窓際に通いつめた努力(?)が実
ったと喜ぶことでしょう。
きっと目を皿のようにして下着姿の私を見つめて、興奮してくれるはずで
す。
そして、そういったイメージが、私の気持ちをますます煽りたてます。
『何も知らずに覗かれているかわいそうな女の子』になりきる自分を思い浮
かべて興奮してしまいます。

駅からコーポへと歩く間にも、いつのまにか早足になっていました。
久しぶりの興奮に、知らず知らずにテンションが上がっていることに気づか
されます。
(落ち着かなきゃ。。。)
今夜やると決めた以上、あとは私の演技力にかかっているのです。
冷静になろうと興奮を自制します。

集合ポストで夕刊や郵便を取ってから自分の105号室へ向かいました。
「コツン、コツン・・・」
コンクリートの通路に、靴音を響かせて歩きます。
私はしばらく前から気づいていました。
この靴音が、いつもあの子に『私の帰宅を知らせていた』ということ
に・・・
「コツン、コツン・・・」
モヤシ君の部屋のドアの前を通過します。
(まさか今夜に限って不在なんてことないよね。。。)
すぐに私の部屋の前です。
バッグから鍵を出し、自分の部屋のドアを開けました。
玄関に入って鍵を閉めます。
そのまま玄関でドアスコープに目を寄せました。
スコープを覗きながら、心臓がどきどきしてきます。
予感がありました。
ここ数日、あの子は私に執着しています。

待つほどもなく、スコープの歪んだ円の中を左から右へとあの子が横切りま
した。
(ああ、やっぱり来た。。。)
そっちに行っても、建物の横のあの狭いスペースがあるだけです。
そこに向かう彼の目的は1つしか考えられません。
台所スペースを抜けて部屋に入った私は、いきなり部屋の照明をつけまし
た。
まだ、窓にはレースのカーテン1枚だけです。
室内の方が明るいので、私からは何も見えません。
でも、外のモヤシ君からは、私の姿はまる見えのはずです。
コートを脱いでハンガーにかけます。
バルコニーの窓のところに行きました。
ここは今のモヤシ君の位置からは死角になります。
いちど彼の視界の外に消えてみせました。
このバルコニー窓のほうまでは、彼も回りこんでくることはできません。
「シャッ」
厚いカーテンを閉めました。
再び部屋の中央に戻って、モヤシ君の視界の中に入ります。
外側に彼が潜んでいるはずの、横窓に近づきます。
「シャッ」
少し乱暴に、そして大ざっぱに厚いカーテンを引きました。
わざと、5cmほど隙間ができるように・・・

私は部屋の真ん中あたりで、スーツを脱ぎはじめました。
ハンガーにかけます。
モヤシ君が覗いているのは確実でした。
横窓のはしっこにまで厚いカーテンが届いていません。
そこの部分は薄いレースのカーテンだけになってしまっています。
彼がこのチャンスを逃すはずはありません。
隙間から見られているに違いないという確信があります。
モヤシ君の気持ちを想像しました。
『ガードの固かったあのお姉さんが、とうとう隙を見せた』
『ついにチャンスがやってきた』
そう思っていることでしょう。
それをわかっていて、服を脱ごうとしている私・・・
ブラウスのボタンにかけた指先が震えています。
興奮していました。
下はすでに、ストッキング姿です。
薄いブラウンのストッキングを透かして、ショーツが見えているはずです。
カーテンの隙間が気になります。
覗かれているに違いないのですが、確かめる手段はありません。

もう、震えは指先だけではありません。
人前で服を脱いでいくことに対して理性がもたらす抵抗感に、心を締めつけ
られます。
そして、その抵抗感を無視しなければならない大きなプレッシャーに、全身
が硬直してしまいそうになります。
肩や脚まで震えてしまいそうでした。
それでも、ブラウスを脱いで床に置きました。
これで上半身は、ライトグレーのブラだけです。
きっと見ているはずの、モヤシ君の視線を強烈に意識してしまいます。
自分の顔がこわばってしまっているのではないかと心配になります。
(自然に、自然に・・・)
できるだけ無表情を心がけました。
ストッキングに手をかけ、立ったまま脱いでいきます。
かがむ
3
投稿者:田丸
2009/03/09 00:10:00    (6xklgwtJ)
いつも拝見させていただいています。
かがむっていうところで終わっていますね。
続きを期待します。
4
投稿者:恭子② ◆vA7figsdCM
2009/03/09 00:34:30    (hqjuj/.z)
もう、震えは指先だけではありません。
人前で服を脱いでいくことに対して理性がもたらす抵抗感に、心を締めつけ
られます。
そして、その抵抗感を無視しなければならない大きなプレッシャーに、全身
が硬直してしまいそうになります。
肩や脚まで震えてしまいそうでした。
それでも、ブラウスを脱いで床に置きました。
これで上半身は、ライトグレーのブラだけです。
きっと見ているはずの、モヤシ君の視線を強烈に意識してしまいます。
自分の顔がこわばってしまっているのではないかと心配になります。
(自然に、自然に・・・)
できるだけ無表情を心がけました。
ストッキングに手をかけ、立ったまま脱いでいきます。
かがむのではなく、片脚上げするような感じで足を抜きました。
(あっぁ、きっと見てる。。。)
ショーツも、ブラとお揃いのライトグレーのパンティです。
上半身はブラ、下半身はパンティ1枚だけの姿になりました。

ラグマットの上に『ぺたっ』と座ります。
あらかじめガラステーブルを壁際に寄せてありました。
横窓のすぐ下のところの壁にぴったりとつけてあります。
テーブルの高さは40cmぐらいで、窓の下辺の20cmぐらい下にガラス
テーブルの面がくるぐらいの感じです。
持ってきた夕刊を、そのテーブルの上に広げます。
下着だけの姿で、新聞を読みはじめます。
座ったまま、横窓に顔を向けることになります。
テーブルの奥行き幅(?)はせいぜい60~70cmぐらいでしょうか。
ちょうどガラステーブルを挟んで、私とモヤシ君とが顔を見合わせている状
態です。
レースカーテンのせいで私からは何も見えませんが、1mとない至近距離
で、お互いに顔を見合せている格好になっているはずです。
緊張感はありましたが、恥ずかしさはありませんでした。

私は、モヤシ君に自分の顔をよく見てもらいたかったのです。
自画自賛になってしまって心苦しいのですが、私は外見の容姿にだけは、ほ
んの少し自信があります。
実際、これでも職場では『清楚な美人』として、とおっているぐらいなので
す。
モヤシ君が、極度に内向的な性格なのは明らかです。
顔を合わせて挨拶を交わすときだって、彼はいつも私の顔から視線をそらし
ていました。
(これが、あなたが狙っていた女の顔よ。。。)
(こんな女を覗けて幸せでしょ?)
今なら、私の顔をあますことなく観察できるはずです。
(あなたが覗きたがっていたお姉さんよ。。。)
(満足のいく獲物でしょ?)
ナルシストなどと批判されてしまいそうですが・・・
私は、彼に自分の幸運を噛みしめてもらいたかったのです。
彼が覗いている相手が、こんな顔の私だということを。

私は新聞に目を落としています。
でも本当は、実際には何て書いてあるのかなんて、ぜんぜん頭に入ってきて
いません。
記事に集中なんてできるはずもなく、内容を把握することさえできません。
新聞に視線を置きながらもモヤシ君の様子が気になってしかたありません。
でも、部屋の照明をつけている限り、こちらから彼の様子を見ることはでき
ません。
(ぜったいに、見てる。。。)
見ていないはずがありません。
あの子が私を覗いています。
下着姿の私の姿を・・・。
ガラステーブルの上に広げた新聞を、そのまま床に降ろしました。
テーブルから少し遠ざかった場所に広げ直して、足を崩します。
新聞を読むふりを続けました。
ブラとパンティ以外は身につけていない状態です。
まる出しになっている太ももに、自分でも華奢さを感じます。
室内との温度差で窓ガラスを曇らせたくなかったので、エアコンをつけてい
ませんでした。
こんな姿で本当は寒いはずなのに、一向に寒さを感じません。
お行儀悪く、片ひざを立てます。
パンティがけっこうお尻に食い込んでしまっていましたが、直しませんでし
た。
そういうことのひとつひとつが、私の気持ちを煽るのです。
(顔見知りの相手に、こんな格好を見られている。。。)
(変質者に覗かれちゃってる。。。)
(プライバシーを侵害されてる。。。)
自虐的な気分です。
興奮していました。
(早くオナニーしたい。。。)
もう、じゅうぶん・・・
すぐにもカーテンの乱れを直して、そして思いっきりオナニーしたい・・・
その欲求にかられました。
でも、耐えます。
今やめたら、もうそれっきりです。
こんなシチュエーションはそうそう作りだせるものではありません。
今どれだけ頑張れるかで、あとあとオナニーするときの興奮が違ってきま
す。

ただ単に、下着姿を見られるだけじゃ物足りないと思い始めていました。
鏡に向かって部屋の中央に立ちます。
思いつきでした。
ほぼ全身が映るような姿見の鏡です。
肌の白い女が、下着だけの姿で立っているのが映っています。
モヤシ君は、ちょうど真横から私の立ち姿を眺めることになります。
私は全体的に細身のため、もしかしたら実際よりも長身に映っているかもし
れません。
さっきまでの無表情とは一転して、私は鏡に映る自分に向って微笑みかけま
した。
ちゃんと口角が上がるように意識した、にこやかな笑顔をつくってみます。
この『清楚そうな顔』こそ、私の数少ない武器のひとつなのです。

私は、鏡に映る自分のスタイルをチェックします。
モヤシ君に、どの角度からも私のスタイルを見てもらえるように・・・
前を向いたり、後ろ姿を映したり、鏡の前で繰り返しました。
振り向いて、鏡を見るたびに笑顔をつくります。
それとなく、モデルのように軽くポーズをつけてみたりします。
下着姿で、ちょっとした『ひとりファッションショー』の気分に浸っている
女の子・・・そんなイメージを意識して演じていました。
鏡の前での『ひとりファッションショー』は、女性だったら誰だって経験が
あるはずです。
そして・・・
それは、まさに『自分だけの世界』そのものです。
『自分しかいない』、そして『誰にも見られていない』からこそできる密か
な行為です。
自分が何かの主役にでもなったかのような、その子がほんの少しだけ自意識
過剰になっている恥ずかしい瞬間です。
男性の方にどれだけ理解していただけるかわかりませんが・・・
他人に見られたら『赤面もの』の場面なのです。

部屋の中をぐるぐるモデル歩き(?)しながら、パッとターンして笑顔でポ
ーズを決めます。
まさか人に見られているだなんて夢にも思わないお姉さんの、下着姿での恥
ずかしい光景です。
決して人には見せることのできない私生活の断片です。
ときどきお尻に食い込んだパンティを直さなければなりません。
パンティのふちに親指を入れて引っ張ります。
そして『ニコッ』、またポーズです。
はたから見れば、馬鹿まるだしです。
『自分がモデルか女優にでもなったかのような気分の女の子』を演じて、い
ろいろな表情をつくります。
微笑み・・・、おすまし・・・、気の強そうな顔・・・。
こんな場面、知り合いには絶対に見せるわけにはいきません。
それだけに、顔見知りともいえる子に見られているかと思うと、恥ずかしさ
でいっぱいです。
私の顔・・・、私のスタイル・・・
こっそり覗くモヤシ君に、私の容姿を十分に堪能してもらえているはずで
す。
こんな場面を見られるなんて、女として『赤っ恥』もいいところです。
それだけに、それを実際に目の当たりにしたモヤシ君は『覗いた甲斐があっ
た』と感動してくれているかもしれません。
下着ファッションショーを披露しているうちに、いつしか感覚がすり替わっ
てきていました。
恥ずかしさに心を焦がすのはもちろんのこと、それ以上に『モヤシ君を喜ば
せたい』という気持ちが強くなってきていました。
彼が覗きたがっているのは『私の体』であって、『私の行動』ではないのか
もしれません・・・

モデル歩きをやめて、ふと動きを止めました。
鏡に向かって真正面に立ちます。
表情から微笑みを消し、まじめな顔で鏡の中の自分を見つめます。
両手を胸にもっていきました。
胸のまわりのお肉をブラの中に『寄せて、上げ』ます。
特別に大きいとはいえない胸を、少しでも大きく見せようとしている女の
子・・・です。
実際は、私はあまり贅肉がないので、ブラに無理やり押し込めるようなお肉
はほとんどありません。
ですから、そんなことをしたところで胸の大きさは変わりません。
再び、まじめな顔で鏡に映った自分の姿を見ます。
そのままじっと見続けます・・・

しばらくして、思いつめたような表情を崩さないまま、両手を背中にまわし
ました。
ホックをはずします。
『下着姿だけ』という決心を裏切ろうとしていました。
体を締め付けていたブラが胸のふくらみから離れ、宙に浮かびます。
すぐ横からモヤシ君が見ているはずです。
きっと固唾をのんでなりゆきを見守っているに違いありません。
(見られちゃう。。。見られちゃう。。。)
そのままゆっくりとブラを脱ぎました。
無防備なおっぱいが露わになります。
(はあぁ・・・、きっと見てる。。。)
(ああん、恥ずかしい。。。)
取ったブラを床に落とします。
上半身ヌードになりました。

また鏡を見続けます。
鏡に映る自分の胸を見つめます。
そうやって、モヤシ君の眼前に胸を晒していました。
『だめ』と思いながらも、彼がちゃんと『観察』できるようにです。
モヤシ君は、私の胸を真横から見ている計算です。
私のおっぱいは、特別に大きいほうではありません。
そのかわり垂れてもいません。
横から見ている彼の目に、そんな私のおっぱいが完全に晒けだされていま
す。
乳首だって完全に見えてしまっています。
勃って飛び出してしまっている乳首が・・・。
(ああ、もうだめだ。。。)
恥ずかしさに、思わず手で胸を隠したくなります。
羞恥心に、必死に耐えます。
見ているのは、私のことを知っている人です。
(はぁん、まずいよぅ。。。)
何度も挨拶し、会話を交わしたことのある人です。
(恥ずかしい。。。)
なぜか、心臓のどきどきはあまり感じませんでした。
でも血圧が上昇するような感覚で、顔が熱くなってきます。
ただ、内心の気持ちはともかく、表面上はまったくの『静』です。
私は、相変わらず真剣な眼差しで鏡を見つめています。
自分の胸の形を静かにチェックしている女の子です。
『やりすぎだ』と思いました。
胸まで出してしまうのは、『下着姿だけ』と課した最初の決心を破ってしま
っています。
限度以上にモヤシ君を興奮させるのは危険です。
もし次に彼と出くわしたときに、何かされでもしたらたまりません。
でも、
(もう少しだけ、もう少しだけだから。。。)
(これ以上は見せないから。。。)
羞恥心に悶えながら、そう自分に言い訳をしていました。

首から上は鏡のほうに向けたままで・・・体だけ「すっ」と横を向きまし
た。
ちょうど正面がカーテンの隙間に向くように・・・
鏡に映った体の横側を、顔だけ横に向けて見ています。
もう完全に、気持ちのモードが『見せ』に入っていました。
1.5m。
ガラスの窓とテーブルを隔ててはいますが、距離的にはそんなものです。
わずか1m半のところから覗いているあの子に、真っ正面から胸を見せてい
ました。
私の両方のおっぱい・・・
実は左側のほうが、ほんのほんの少しだけ大きいという違いにモヤシ君は気
がついたでしょうか。
私の白いおっぱい・・・
モヤシ君にそのすべてを晒しています。
完全な上半身ヌードです。
下だってパンティ1枚です。
男の目の前なのに。
そんな格好で、まっすぐ立っています。
覗き趣味の変質者の前なのに。
私の白いおっぱいと、その上にある私の横顔・・・
彼はその両方を見比べながら興奮してくれているでしょうか。
それとも、乳首を凝視するのに忙しくてそれどころではないでしょうか。
飛び出している乳首の、その先端の質感までもがはっきり観察できる距離で
す。
喜んでいる彼を想像しながら、恥ずかしさで死んでしまいそうでした。

ずっとこのままでいるのは不自然です。
反転して、今度は体の右側を鏡に映しました。
さっきと正反対に、横窓に対して背中を向けて立っています。
顔だけは鏡のほうを向いたままです。
ボディラインのチェックを続けている女の子を演じ続けていました。
もう、自分でもやめどきがわからなくなっていました。
頭では、はっきりと『もうやりすぎ』とわかっていました。
『もうやめなきゃ』と思います。
でも、どうしても後ろ髪を引かれる思いです。
貴重なこの一瞬に幕を引くのが惜しくてなりません。
それぐらい、気持ちがのって、陶酔感に包まれていました。

鏡を眺めながら、『はっ』と思いました。
ちょっと体をひねって、後ろ側を鏡に映してみます。
(え!?)
お尻のほうまで、見事にパンティが染みています。
ファッションショーのころから、性器が湿ってきているのは自分でもわかっ
ていました。
でも、これは想像以上です。
(えっ、え・・・、)
パンティの色がグレーだったせいもあって、まるでおもらしをしてしまった
かのように染みができていました。
この瞬間に、陶酔感など、どこかに吹き飛びました。
(そんな、イヤぁー)
うかつだったと言えばいいのか・・・
やはり途中から冷静さを失っていたということなのでしょう。
演技に夢中になっていた私は、そんな単純なことに気が回っていなかったの
です。
パンティ1枚しか身につけていないのに・・・
そのパンティに染みをつくっているなんて・・・
(恥ずかしい)
『見られてしまっていた』ということを強烈に意識してしまいました。
(恥ずかしい)
私にとっては、『本当に他人に見られるには恥ずかしすぎること』でした。
(いやぁん、最低。。。)
もう耐えられません。

今はじめて気がついたかのような感じで、カーテンに手を伸ばします。
さりげなく、乱れていた部分を直して隙間をなくしました。
パンティ1枚の姿のそのまま、急いで玄関へ行きます。
ドアスコープを覗きました。
楕円に歪んだ視界の中を、右から左へとモヤシ君が横切りました。
耳をすませます。
「カッ・・・チッ」
隣室のドアがそっと開閉される音が伝わってきました。

(やっぱりぜんぶ見られた。。。)
すさまじい後悔に襲われます。
恥ずかしさに、もう気が狂いそうでした。
そもそも、わざと覗かれようだなんて考えたこと自体が間違いだったので
す。
相手が顔見知りなのも、場所が自分の部屋なのも最悪でした。
すっかり現実に引き戻されていました。
ひとりファッションショーも、胸を出したことも、全て後悔していました。
なりゆきの感情に流された、自分の浅はかさを嘆きました。
取り返しのつかない失態でした。
今度あの子と顔を合わせたときのことを想像して、泣きそうな気持ちになり
ます。
どんな顔をしていればいいのでしょう。
いつもどおり、素っ気なく何も知らない表情を突きとおせるでしょうか。
とても自信が持てません。
あの子は、私の顔を見て、どう思うのでしょうか。
私の顔を見ながら、今夜の一部始終を思い浮かべるにちがいありません。
想像するだけで胸が苦しくなります。
本当の私は、まじめすぎるぐらいに『まじめ』な人間です。
他の女の子たちのように、パーッと楽しむことができない引っ込み思案な性
格なのです。
そんな私が、ほんのちょっと羽目をはずしただけなのです。
自己嫌悪していました。
このときばかりは、もうすぐ引っ越しするのが決まっていることを心底あり
がたく思いました。

数日間、びくびくしながら生活していました。
特に、玄関から外に出るときと、外から帰宅してくるときは緊張しました。
あくまでも、モヤシ君が卑劣な(?)覗き犯人で、私は何も知らない憐れな
被害者です。
そのことに変わりはありません。
私が何か悪いことをしたわけではありません。
何があっても堂々と知らんぷりをして通せばいいのであって、必要以上に過
敏になる必要もないのかもしれません。
でも、私はあの子と顔を合わせるのが恐怖でした。
できれば『私が引っ越してしまうまで、このまま二度と会うこともなく済ま
せたい』と願っていました。
自分の軽率さを恥じていました。

あの日から、仕事から帰宅してきて自分の玄関に入ると、私はそのままそこ
でドアスコープを覗くのが日課のようになりました。
私が靴も脱がずにスコープから監視(?)していると、すぐにモヤシ君がう
ちのドアの前を横切っていきます。
その先には、建物の横のあのスペースしかありません。
私も、どれだけ残業するかによって帰宅時間は毎日異なります。
それなのに、彼のこの行動は100%の確率です。
やはり私の靴音が帰宅の合図になってしまっていたようです。
それにしても、これって私の靴音を耳にしたらすぐに自分の部屋を飛び出し
ていることになります。
カーテンなんてそうそう乱れるものでもないのに、その小さな可能性に賭け
ようと毎晩チェックしにくる彼の根気(?)には驚かされます。
それほどにまで、私を覗くことに価値を見出しているということなのでしょ
うか。
われながら屈折していると思いますが、彼の執着心に怖れを感じながらも、
プライドをくすぐられるようで、その点だけは素直に嬉しく思っていまし
た。
部屋に入った私は、厚いカーテンをきちんと閉めてから、照明をつけます。
ですから、彼のはかない期待はあっというまに潰えます。
あの子は、すぐに諦めて自分の部屋に戻るのでしょうか。
それとも、何が何だかわからない程度のシルエットを求めて、寒さに耐えな
がら浴室の曇りガラスの前で粘るのでしょうか。
・・・そこまでは確かめようがありません。

どうしても矛盾してしまうのですが・・・
あの日以来、私は毎日のようにオナニーしてしまっていました。
きちっと閉じられたカーテンを目にした彼の落胆をイメージします。
『もしかしたら今夜も横窓の向こうで、モヤシ君が悔しがっているんじゃな
いか』などと想像しながら・・・
あの子が覗き見ている前で、恥ずかしい姿を晒している自分を思い出して興
奮します。
あのときの自分を、後からものすごく後悔したのは事実です。
その気持ちに、何ら変わりはありません。
あの夜の私の行動・・・
思い出すだけで、顔が真っ赤になります。
オナニーしながら、最高の興奮を得ることができました。
(・・・あまりにも『オナニー、オナニー』って、書いてて自分でも恥ずか
しいですね。)
矛盾だらけで説得力がないのは承知のうえです。
でも、これがこのときの正直な『私』でした。
反省して自分を責める気持ちと、『もういちどやるなら引っ越し前の今しか
ない』という2つの真逆な気持ちの板挟みになって苦悩していました。
私なりにいろいろな葛藤がありました。
(こんなチャンスはおそらく2度とない)
一日、一日と、引っ越しの日が迫ってくるのが、みすみすチャンスを逃して
いるような気分です。
まったく無意味に、焦りを感じます。
ひにちがすぎるたびに、ますます落ち着かなくなってきます。
(何も考えずに、はじけてしまいたい)
それでも、慎重な性格が欲求を抑えつけます。
(自分の部屋なんて、直接的すぎる)
(顔を知られている相手にだなんて、軽率すぎる)
頭でわかっていながらも、うずうずしていました。
その複雑な感情は、到底ここに書き切ることなどできません。

(どうせあとちょっとで引っ越してしまう)
(引っ越せばモヤシ君とは縁が切れる)
正直な心境として、『良い悪い』は、もう考えないようにしていました。
都合の悪いことは、頭の外に追いやってしまおうという意識が働いていたよ
うに思います。
私はやる気(?)になっていました。
ただ、もちろん無茶をするつもりはありません。
外から部屋の中を覗かれてしまう・・・
あくまでも私は『覗きの被害者』なのです。
他人の部屋を覗くなんていうのは、覗く側の人間が悪いのです。
他人のプライバシーを侵害する卑劣な人間は覗く側のモヤシ君であって、私
は悪くありません。
ただただ、かわいそうな被害者です。
自分自身に言い聞かせるように、自己中心的な解釈をしていました。
とにかくそうやって、良心の呵責や自分の罪悪感をごまかしていました。

頭の中で、プランをめぐらせていました。
私はこの数日で、何度オナニーしたことでしょう。
あの子に窓から覗き見られる場面を思い浮かべながら・・・
オナニーのたびに想像を膨らませていたこともあって、私には『イメージ』
ができつつありました。
モヤシ君には決して演技と見破られることなく、『素の私の生活の断片』を
装って覗かれる必要があります。
絶対にそうでなければいけません。
私は、覗かれた憐れな女の子として彼の視線の被害者になるのですから。
さらに、どうしても何とかしたいと考えていたことがありました。
私のほうからも、『覗いているモヤシ君の存在』をはっきり確認できる状態
にしたかったのです。
鏡などを使うことによって、それは可能なはずです。
このことを確かめるために、1度だけ実験的(?)に彼に部屋を覗かせまし
た。
ただし、私がモヤシ君に覗かせたのは、『下着姿』だけでした。
あのときのように、大胆なことは一切しません。
試してみたかったのは、カーテンの乱し方でした。
厚いカーテンだけでなく、レースのカーテンも隙間をつくるようにしたので
す。
窓のはしっこを、ほんの1.5cmほどですが・・・
帰宅して部屋に入った私は、レースのカーテンにも細い隙間をつくったま
ま、照明をつけました。
モヤシ君はここぞとばかりに覗いていることでしょう。
服を脱いで、下着姿になりました。
ブラとパンティだけの姿で新聞を読みます。
もちろん内容など頭に入るはずもありません。
あるものを使って、カーテンの隙間の様子を窺います。
うまくいきました。
彼の存在を、私のほうからも確認することができます。
イメージどおりで問題ありません。
お風呂にお湯がたまるまで下着姿ですごした私は、彼からは死角になってし
まう台所スペースに行って全裸になり、お風呂に入りました。
入浴をすませ、浴室から出た私は、台所スペースで体を拭いて、上下とも下
着を身につけます。
そうしてから、その姿で部屋に入りました。
彼の前に、さっきとは違う下着姿の私が再登場します。
私がお風呂から上がってくるのを、あの子はちゃんと待っていました。
そのことも、きちんと確認することができました。
お風呂上がりの下着姿を見られるだけでも、ものすごい興奮でした。
私は自他ともに認める、まじめで几帳面な性格の人間です。
こんな私が、ブラとショーツしか身につけていない姿を覗かせてしまってい
る・・・
顔が熱くなってしまいます。
この時点で、乱れたカーテンを直しました。
特別なことは何もせず、ここまでで終わらすと初めから決めていました。

モヤシ君は、下着姿の私を覗きながら、きっと『お姉さんブラを取れ』、
『パンツを脱げ』、そう念じ続けていたことでしょう。
特にお風呂上がりには、私が裸のまま部屋に入ってくることを期待していた
に違いありません。
私が、入浴の際は台所スペースで全裸になり、お風呂上がりもそこで下着を
つけることを彼は知ったはずです。
この前、おっぱいまで見れたのはとてつもない偶然だった・・・、そう思っ
てくれたでしょうか。
私は私で、下着だけでいる姿を見せただけでもかなり興奮してしまいまし
た。
自宅で下着だけの姿・・・、それは紛れもなく私のプライバシーそのもので
す。
これ以上の姿を見せるときは・・・
考えるだけで、どきどきします。

翌朝、出勤しようと玄関を出たときに、彼とバッタリ(?)鉢合わせしまし
た。
引っ越しの日までに、いつかこの瞬間は訪れるだろうと覚悟してはいました
が、『ついに会っちゃった』という感じです。
ずっと怖れていた瞬間でした。
なにしろ相手は、毎夜、私の部屋のカーテンの乱れをチェックしにくる『覗
きの男の子』なのです。
そして私は、実際この子に恥ずかしい光景を見られてしまっているのです。
でも、顔を合わせてしまった以上は堂々とするしかありません。
覗かれたことなど、まったく知らないことになっているのですから。
内心の動揺を悟られないように、
「おはようございます」
いつものように挨拶しました。
「お、お、おはようござい・・・」
モヤシ君は、相変わらず小さな声です。
私と目を合わそうとしません。
いつもにも増して、私の顔を見られないようです。
直感的に察しました。
大丈夫です。
危険はありません。
むしろ『この子なりに、私に対して後ろめたさを感じているんじゃないか』
とさえ思えました。
こうやって面と向かうのは久しぶりな気がしますが、『彼に演技をしかける
チャンス』だというのは瞬時に判断できました。
それなのに、どうしても次の言葉が出てきません。
無言のまま立ち止まっているわけにもいかず、
「すみません」
体が勝手に動いて、彼の横をすり抜けようとしていました。
立ち去ろうとしたときに、
「あ、あの・・・」
モヤシ君が話しかけてきました。
(え!?)
ドキッとして、一気に『ものすごい警戒モード』になりました。
(なに?なんなの?)
(こわい。。。)
緊迫感が走ります。
「はい?(なに?いったいなんなの?)」
モヤシ君は、おどおどした感じで、
「あ、あ、あの・・・」
「なんですか?」
「うちのテレビ、夜中うるさくないですか?」
見るからにガチガチに緊張した様子で話しかけてきました。
「え?(いきなり急になに?)」
意味がわからず、一瞬絶句しかけた私に、
「あの、あの・・・ボリュームが大きくて、迷惑をかけてないですか?」
唐突すぎる内容の問いかけでしたが、おどおどしながらも頑張って話しかけ
てきているのが、痛いほど伝わってきます。
大丈夫です、心配するような問題はなさそうです。
ほっとして、こわばった全身から緊張がほぐれていきます。
「だいじょうぶですよ」
微笑みをつくります。
「ぜんぜん気になったことないですよ」

彼の態度から伝わってくるものがあります。
この子は私と話したいのです。
きっと精一杯の勇気を振り絞っているに違いありません。
「私こそ、ご迷惑をかけてないですか?」
逆にこちらから聞き返します。
「あ、いえ、ぜんぜん・・・です」
「本当ですか?よかったですー」
モヤシ君はもういっぱいいっぱいのようです。
私も、もう行かなければなりません。
「あの・・・会社に行かなくちゃ。失礼します。」
ニコッと微笑みかけて、会釈しました。
歩き出す私の後ろから、
「い、いってらっしゃい」
モヤシ君の蚊のように小さい声が聞こえました。
私は、後ろを振り返って、
「いってきまーす」
もういちど、彼に笑顔を投げかけていました。

職場に向かいながらも、明るい気持ちになっていました。
私が意識しすぎていたのでしょうか。
あれほど恐れていたモヤシ君との顔合わせでしたが、何も問題ありませんで
した。
それどころか・・・
またも『うぬぼれ』かもしれませんが、やっぱりあの子は私に好意を持って
いるのかもしれません。
精一杯頑張って、一生懸命に話しかけてきたあの姿は、すごく印象的でし
た。
とは言っても、私はいまさら彼に対して好意なんて抱けませんが・・・

この日は帰宅してくるときの足取りも気楽でした。
たとえモヤシ君と顔を合わせたとしても、もう問題はありません。
集合ポストで夕刊を取ってから、自分の部屋へと進みます。
「コツン、コツン、コツン・・・」
101号・・・、102号・・・
(モヤシ君、顔をだすかな?)
そう思った瞬間、
「ガチャ」
私の目の前で、本当に103号の玄関ドアが開きました。
モヤシ君が出てきます。
考えたとおりの展開に『わっ』と思いつつ、足がとまります。
私が完全に105号の玄関の中に姿を消してしまってから、その玄関ドアの
前を通って建物の横に回りこむのが、彼の行動パターンだったはずです。
今朝、私と会話を交わしたことが、結果的には彼に勇気を与えたということ
なのでしょうか。
「こんばんは」
とりあえず警戒しながらも、私のほうから挨拶をしました。
「あ、ど、ども」
もじもじしています。
「おでかけですか?」
笑顔で話しかけます。
「あ、はい、ちょっとコンビニ」
(うそだ)
と思いながらも、
「あー、ファミマですかぁ?」
私は会話を続けました。
「あ・・・、はい」
もじもじしながら、私の顔をちらちら見ます。
「このへん、セブン無いですもんねー」
実は駅に向かうのとは逆の方向に少し行けば、セブンがあるのは私も知って
います。
「え?・・・あるけど」
彼が意外そうに言います。
「本当ですかー?えっ、どのへんにー?」
私は目を輝かせるようにしながら、モヤシ君の瞳をみつめました。
「あ、あの、あっちにまっすぐ行って・・・、左に曲がって・・・」
どもりながら、懸命に説明してくれます。
「四つ角のところですよね?」
私は、説明に問い返しながら、彼の瞳をみつめ続けます。
「そうなんだー、知らなかったぁ。ありがとうございます」
モヤシ君・・・、嬉しそうです。
「私、あそこのおでんが好きなんですよねー」
「あ、あ、僕もです」
ここまで話が続くとは思いませんでしたが、その後も少しだけコンビニ会話
に花が咲きました。
モヤシ君も、だいぶん私の顔を見ながら話をすることができるようになって
います。
覗かれたときのことを思い出しながら私がオナニーするのと同じように、こ
の子も私を思い浮かべながらオナニーしたりするのでしょうか。
(顔を見て。。。)
顔をよく見せてあげたいと思いました。
(これが、あなたが覗いたお姉さんの顔なのよ)
(毎晩チャンスをうかがってるよね?・・・あなたはこの顔の女を覗こうと
しているのよ)

2~3分、立ち話をしたと思います。
会話が途切れたところで、
「あ、じゃあ・・・、ありがとうございました」
そう言って私は話を切り上げました。
「ど、どうも」
私は105号の自分の玄関に入りました。
ドアスコープに目を向けます。
コンビニに行くと言っていたモヤシ君がこのドアの前を横切っていきます。
(今日・・・、やる?)
ためらいました。
タイミング的には最高だと思いましたが、準備ができません。
部屋に入った私は、迷いながらもカーテンの隙間はつくりませんでした。
(明日、やっちゃおう。。。)
決めました。
(明日、ちゃんと準備してから覗かせよう。。。)

翌日は、いつも以上に業務がたてこんで、慌ただしい1日になりました。
仕事に追われているうちに、あっというまに夜になってしまったという感じ
です。
くたくただったはずなのに、疲れはありませんでした。
わくわくしながら帰宅の途についていました。
ついつい、歩く足が速くなります。
(あの日といっしょだ。。。)
着替えを覗かれようとテンションが上がってしまい、早足で帰ったあの日を
思い出します。

コーポまで帰ってきたとき、今夜はいつものように靴音を響かせないように
気をつけました。
自分が帰ってきたことを103号のモヤシ君に気づかれないように、そっと
歩いて自分の部屋の玄関に入りました。
ちょっと準備したいことがあったのです。
照明はつけずに暗くしたまま、ガラステーブルの場所を調整します。
今日は横窓の壁際にくっつけるのではなく、少し距離を置いたところに持っ
ていきました。
レースのカーテンを通して窓から光が入ってきています。
月明かりだったらロマンティックですが、ただの住宅街の人工的な明るさで
す。
気になって、隣室側の壁にそっと耳を当ててみました。
かすかにテレビのような音が聞こえます。
まだ何もしていないのに、胸がどきどきしてきます。
あるブランドのバッグを床に置きます。
ちゃんと計算しつくした位置です。
もういちど確認しながら、置き位置を微調整しました。
横窓の反対側の壁側には、洋タンスがあります。
私の腰ぐらいまでの高さのものです。
タンスの上には雑貨がごちゃごちゃ置いてあります。
この雑貨の中に卓上鏡もさりげなく立ててありました。
前回、下着姿だけ覗かせたときに試してみたのですが、この小さな鏡によっ
て、私は背後のカーテンの隙間の様子を確かめることができるのです。
角度に問題がないことを確認します。
タンスの横で再び壁に耳を当てると、隣室でなんだか『ゴトゴト』音がして
います。
(いる。。。)
いちおう、考えていた限りの状況が整っていました。
玄関に戻ります。
最後に、洗濯機の上に家の固定電話(?)の子機を置いておきます。

計画は完璧なはずです。
手順も、何度も頭の中でのシミュレーションを繰り

5
投稿者:ボブ ◆EKMVLeJyUo
2009/03/09 01:14:58    (3oDqaYU/)
恭子さん、いや~実に引き込まれます。
覗かれたあなたの姿を想像して、自分が覗いているような気分になり息子を膨らませてしまいました。
何やら展開がありそうなんで続きを期待しています♪
6
投稿者:恭子③ ◆vA7figsdCM
2009/03/09 01:25:21    (hqjuj/.z)
計画は完璧なはずです。
手順も、何度も頭の中でのシミュレーションを繰り返してありました。
いよいよです。
どこまで上手くできるかわかりませんでしたが、とにかく胸がわくわくして
いました。
静かにドアを開け、玄関から外に出ます。
靴音を鳴らさないように、そっと集合ポストまで戻りました。
ポストの鍵を開けて、夕刊を取ります。
本当にいよいよです。
不思議なことに、緊張はありませんでした。

演技を始めました。
今度は靴音を響かせて、自分の部屋に向かいます。
「コツン、コツン・・・」
予感がありました。
今日も、モヤシ君が部屋から出てくるんじゃないかと。
二晩連続でたまたまこのタイミングで顔を合わすのは、不自然です。
それでも彼は顔を出す気がします。
昨夜のあの子の嬉しそうな顔が印象に残っています。
女性である私と、たかが雑談をしただけのことです。
でも極度に内向的そうな彼にとっては、大きなことだったんじゃないかと思
えたのです。
あの子は、私に対して思いがある・・・
女としての直感でした。
あの子のドアの前を通り過ぎます。
「コツン、コツン、コツッ。」
私の部屋の前です。
「ガチャ」
103号の玄関ドアが開きました。
(やっぱり。。。)
驚きはありませんでした。
モヤシ君がけんけんで靴をはきながらドアの向こうから姿を現します。
私は、本当はもう開いている鍵をガチャガチャさせていました。
その手を止めて、
「あー、こんばんはー」
挨拶を投げかけます。
「こ、こんばんは・・・」
微笑みながら、
「今日もコンビニですか?」
会話を切り出しました。
「は、ちょっと、・・・はい」
すかさず続けます。
「今日はけっこう暖かかったですね」
昨日よりはちょっと距離があったせいで、彼も私の顔を見やすいのかもしれ
ません。
ぽーっと(?)、私の顔を見続けることができています。
「は、そうですね、はい」
・・・感じとることができました。
この子は、やっぱり私の外見に魅かれています。
中身はともかく、私の『見た目の外見』に魅力を感じているのは間違いがあ
りませんでした。
とっさに思い出しました。
つい2~3日前、コンビニで買い物したときに、お弁当の割引クーポン
(?)みたいなのをもらったことを・・・
それが、いま手に持っているこの通勤バッグのサイドポケットに突っ込んで
あったことを・・・
「あ、そうだー、コンビニ行くんですよね?」
サイドポケットに手を突っ込みながら、モヤシ君に近づきました。
「これ、よかったらどうぞ」
レシートみたいな感熱紙(?)のクーポン券を差し出します。
もともと捨てるつもりだったので、ちょっとクシャクシャになっています。
「あっ」
腕に挟んでいた新聞をさりげなく落としてみます。
反射的にモヤシ君がしゃがんでいました。
まるで機械じかけのような動きです。
新聞を拾い上げて渡してくれました。
私と彼との距離が一気に縮まります。
「ありがとう」
嬉しそうな笑顔をつくって微笑んであげました。
「はい、これ。」
私があらためてクーポン券を差し出すと、モヤシ君は言われるままに手を出
しました。
その手に載せるように、クーポン券を渡します。
私の指先が、彼の手のひらにちょっと触れました。
「よく見てないから、ちゃんと使えるかわかんないですけど」
彼が恥ずかしがっているのがわかります。
「あ、あの、・・・ど、どうも」
恐縮したように、目を伏せてしまっています。
会話を途切れないように、
「大学生さんなんですか?」
彼の瞳をみつめます。
「あ、・・・はい」
多少おどおどした様子ながらも、私に目を合わせて返事してきました。
「勉強たいへんですねー?」
正面から彼の目をみつめ続けます。
「あ、いえ・・・」
恥ずかしそうに、どもっています。
私の目をみつめ返せないようで、彼の視線は一定しないようです。

「あ、あの・・・」
何か言おうとしています。
「はい?」
「あの、モデルとかしてる人ですか?」
またも唐突すぎて、一瞬あっけにとられそうでした。
もしかすると、あの『ひとりファッションショー』が間違って効いてしまっ
たのかもしれません。
(このスーツ姿を見れば、どうみてもOLでしょう?)
内心では驚きながらも、思いました。
(モデルみたいな顔って、思ってくれてるってこと?)
彼のこのひとことは、私の自尊心をものすごくくすぐってくれました。
「え・・・?あ、ちょっとね」
モヤシ君の目がひとまわり大きくなったような気がします。
「会社が休みの日とかに、バイトでね」
つい、嘘をついていました。
そんなふうに言ってもらえたのは、女として素直に嬉しかったのです。
「雑誌とかで・・・見ました?」
彼は呆然とした表情でした。
私は『ニコッ』と微笑みかけました。
「お勉強、がんばってね。」
「あ・・・、はい・・・」
この子にとって、目の前に立っている私は『かなり美人なOL』です。
そう思われているだけの自負がありました。

立ちつくすモヤシ君を後に残して、自分の部屋に入りました。
ドアスコープに目を寄せます。
間髪をあけずに、モヤシ君が横切っていきました。
10秒前まで自分に微笑みかけていた、その私を覗くチャンスを窺いに行っ
たのです。
嘘をついてしまいましたが、あの子の『私に対する憧れ(?)』は、さらに
増したことでしょう。
会話を交わしたことによって、親近感も持たれたかもしれません。
(ああ。。。)
あの子は、『何とかまた私のことを覗きたい』と衝動にかられていることで
しょう。
『あの美人のお姉さんを覗きたい』と・・・
私のプライドが・・・、プライドが、ますます高ぶります。
(こんな私が覗き見られちゃうだなんて。。。)
靴を脱いだ私は、台所スペースを抜けて部屋に入りました。
いきなり照明をつけます。
通勤バッグから携帯電話を出します。
ガラステーブルの上に置きました。
バルコニー窓の厚いカーテンを閉めました。
そして横窓に歩み寄ります。
厚いカーテンを雑に閉めました。
はしっこまで行きとどかないように・・・
そしてこのとき、レースのカーテンも上手くずらします。
厚いカーテンだけでなく、レースカーテンも1.5cmぐらい隙間を生んで
しまっています。
狙いどおりでした。
彼にとっては、たったこれだけの隙間でもじゅうぶんなのです。
窓ガラスに顔を押しつけるように目を寄せれば、室内を見渡すことができま
す。
そして・・・、きっともう覗いているはずです。

私はコートを脱ぎました。
きちんとハンガーにかけます。
いちど台所スペースに出ました。
「カチ」
浴室の照明をつけます。
「ガチャッ」
浴室の扉を開けます。
中央の部分が折れるようにして開閉する浴室のこの扉は、構造上、けっこう
大きな音をたてます。
浴槽にお湯を出しました。
浴室を出て、部屋に戻ります。
『いつもどおり』を心がけますが、胸のどきどきは、どんどん強くなってき
ています。

スーツを脱ぎます。
1枚1枚ハンガーにかけて片付けていきます。
ブラウスもストッキングも脱ぎ去り、ブラとパンティだけになりました。
(恥ずかしい。。。)
パンティがお尻に食い込んでいます。

ラグマットの上にぺったり座って、床に新聞を広げました。
彼は、私を斜め後ろから見るような角度です。
新聞を読んでいるふりをしながら、床に置かれたバッグを見ます。
このバッグには、ブランド名が刻印された小さなメタルプレートが付いてい
ます。
この銀色のプレートを鏡の代わりにして、カーテンの隙間の様子を見まし
た。
・・・覗いています。
もちろん表情まではわかりませんが、隙間に寄せられている顔の存在が、は
っきりわかります。
このバッグを使う方法を、試しておいてよかったと思います。
『覗かれているに違いない』と思いこんで演技するのと、『確実に覗かれて
いる』その前で演技するのとでは、恥ずかしがる私の意識に大きな差がある
のです。
今、私は確実に下着姿を見られています・・・

ほどよく緊張しながらも、私は冷静でした。
今のところ、予定どおりです。
バッグのメタルプレートを確認しては興奮していました。
彼の顔らしきものが窓の向こうにぴったりくっついているのが、はっきりわ
かるからです。
新聞を読むふりをしながら顔色ひとつ変えない私ですが、心の中では、お尻
に食い込んだパンティに恥じらいを抑えきれません。
モヤシ君には、もう見なれた場面(?)なのかもしれませんが・・・。

そろそろ浴室のお湯を止める頃合いです。
立ちあがった私は、台所に行きます。
もう彼からは死角です。
彼に見えないところで全裸になり、浴室に入りました。
入浴中も、頭の中でこのあとの演技のシミュレーションを繰り返しました。
(きっとできる)
あの子が、私のお風呂上がりを待っているのは100%確実です。
私がお風呂上がりも下着姿で部屋に戻ってくることを知っているからです。
あわよくばと、下着がずれたり乱れたりしたような私の姿を期待して待って
いるはずです。
浴槽のお湯につかりながら、気持ちを落ち着かせていました。
これからの行動に対する、物怖じの気持ちはありませんでした。
『わざと覗かれる』という、非常識な『いけないこと』をしようとする罪の
意識が強くありました。

ひととおり入浴を終えました。
あとはお風呂から上がるだけです。
ここからが本番です。
完璧な『ひとり演技』を貫かなければなりません。
深呼吸しました。
演技の途中で途絶えたりすることのないように、頭に叩き込んだたくさんの
セリフをゆっくりと反芻します。
ひとりでずっとしゃべり続けることになりますが、大丈夫です。
自信はあります。
自然に口から出続けるはずです。
最高のシチュエーションです。
準備も完璧にできています。
あとは、実行するだけです・・・。

最後の最後になって、なかなか勇気がでませんでした。
ものすごく自虐的な気分です。
私は自分でわかっていて、これから覗かれようとしているのですから・・・
ここにきて、モヤシ君に対する恨み(?)のようなものは消えていました。
むしろ、喜ばせてあげたいと思いました。
あの子に、女の子の友達なんかいません。
いるはずがありません。
そんな彼に覗かせて『あげる』のです。
内気なあの子が密かに興奮してくれる姿を想像します。
内向的なあの子が、ひとり感激してくれる姿が目に浮かびます。
つまりそれは、その分だけ私が恥ずかしさを耐え忍ばなければならないとい
うことです。
あの子の憧れのお姉さんでありながら、覗かれてしまう・・・
あの子の覗きたいという欲求の犠牲者になる・・・
この被虐的な気持ちは不快ではありませんでした。

「ガチャ」
浴室の扉を開けて台所スペースに出ました。
この扉の音は、間違いなくモヤシ君の耳にも届いています。
続いて、浴室の照明を消しました。
建物の横のスペースに潜んでいる彼に、浴室の窓が暗くなったのが一目瞭然
です。
すぐにカーテンの隙間に顔を寄せて、覗きのスタンバイに入ったことでしょ
う。
モヤシ君にしてみれば、私の行動パターンはもう把握している気になってい
るはずです。
いつもどおり、あと1~2分もすれば、下着だけを身にまとった私が部屋に
入ってくると、身構えているに違いありません。

大急ぎでバスタオルを手に取り、ざっと全身を拭きました。
濡れている髪や体から、滴が垂れない程度にしか拭きません。
浴室を出てから、まだ30秒ぐらいしか経っていないはずです。
いかにも『髪を拭いている途中』っぽく、バスタオルをすっぽり頭にかぶせ
ました。
あらかじめ洗濯機の上に置いておいた『家電話の子機』に手を伸ばします。

モヤシ君の気持ちを想像します。
ガラスに顔をくっつけて『早く来い、早く来い』・・・
下着しか身につけていない私が現れるのを『今か、今か』と待ち受けている
ことでしょう。

緊張で、指がうまく動きません。
(イヤっ、裸を見られるなんてイヤっ。。。)
プレッシャーで息苦しくなります。
電話をかけました。

部屋で、着信音が鳴り響きました。
私は子機から、自分の携帯に電話にかけたのです。
2回・・・、3回・・・
戸の向こうで、着信音が鳴り続けています。
もちろん、窓ガラス1枚だけしか隔てていないモヤシ君の耳にも届いてない
はずがありません。
ついにこのときが来ました。
私は頭からかぶったバスタオル以外、身につけていません。
(こんな姿を覗かれちゃうなんて。。。)
(そんなの絶対に無理。。。)
4回・・・、5回・・・
(行くよ、モヤシ君、・・・行くよ!)

戸を開けて、部屋に入ります。
慌てる素振りもみせず、歩いていきました。
(あぁ、ああ、イヤっ)
脈拍が急上昇して、顔が『カーッ』と熱くなります。
(イヤっ、イヤっ、見られちゃう。。。)
狭い部屋ですから、歩くと言ってもテーブルの上の携帯電話まで、ほんの7
~8歩です。
(あ、あ、あああ・・・きっと見られてる。。。)
内股気味に近づいて、ガラステーブルの上に手を伸ばしました。
(あぁん、わたし真っ裸だよぅ。。。)
拾い上げるように携帯を手に取った瞬間に、指で通話を切ります。
頭からかぶっているバスタオルの下に差し込むように、耳に当てました。
「はい、もしもし。」
電話に出たふりをしました。
(いやぁん、見てるの?モヤシ君・・・)
横窓のほうに体の正面を向けて、仁王立ち(?)です。
下着すら身につけていません。
本来ならパンティに隠れている部分の肌まで晒され、アンダーヘアまで素の
状態です。
もともとあまり濃くないヘアです。
チラッと見ました。
さっき中途半端に拭いただけだったせいで、そのヘアが『モシャッ』と膨ら
むように立ってしまっています。
(いやぁあ、見ないで、モヤシ君・・・)

「あっ、あー、S美!?」
架空の電話の相手を確認して、ぱっと顔を上げます。
「いやぁだぁ、もうかかってこないと思ったよぅ」
口だけぱくぱく話しているふりをするというわけにはいきませんでした。
ガラス1枚だけしか隔てていないのですから、彼に声が聞こえるぐらいでな
ければ不自然です。
バスタオルの隙間から、さりげなく横窓の様子を窺いました。
目と目が合わないように焦点をぼかすようにしながら、視界の隅にカーテン
の隙間を合わせます。
「うん、うん、・・・元気」
います・・・、確かに窓の外から覗いています。
(イヤぁっ、へんたい・・・)

私は今まさに、モヤシ君の前に素っ裸で立っています。
(あっ、あっ、あああ。。。見られてる)
オールヌードで立っているのです。
「あー、うん、お風呂あがったとこ・・・」
もうカーテンの隙間のほうを見ることはできませんでした。
(見てる?見てるよね?)
お風呂上りのピュアな状態の私が、2本足でまっすぐ立っています。
(モヤシ君、嬉しい?・・・モヤシ君、喜んでる?)
ひざから力が抜けてしまいそうです。
気丈にしていないと、がくがく震えだしそうな感じです。
「やだぁ、そんなことないよ・・・」
その場に立ち続けているのも『間』が持たず、意味なく部屋をぐるぐる歩き
始めます。
(ああん、おっぱい・・・、ああん、おしり・・・)
「うん、行ったけど、あれコショウが効きすぎだったよ・・・」
ここにはあまり書ききれませんが、実際には相手なしで、ずっと会話しっぱ
なしです。
左手に携帯を持ち、左耳に押し当てています。
空いている右手で、頭にかぶせていたバスタオルを取りました。
部屋の照明の明るさが目に染みます。
ざっとしか拭いてありませんでしたから、体はまだ濡れています。
部屋の中央で、ぐるぐる歩きの足を止めました。
左手で持った携帯で会話を続けたまま、右手だけを使って髪を拭きます。

片手ですので、あまり上手に拭けません。
それでもモシャモシャと髪をふく動作にあわせるように、おっぱいが『ぷる
ぷる』震えます。
右腕だけを上にあげるようになりますので、右側のおっぱいのほうが激しく
動きます。
斜め上に引っ張られるように形を変えたままで、そのままぷるぷるするので
す。
恥ずかしさで顔が上気します。
こんなとき男の子は胸のどこを見るのでしょう。
乳首をじっと見つめているのか、それともふるえる乳房全体を眺めるの
か・・・
モヤシ君は興奮してくれているでしょうか・・・
私は、顔が真っ赤になっていないことを祈るばかりです。
(ああ、もうだめ。。。)
本当にもう耐えられないと思いましたが、私は頑張っていました。
(いまどこを見てるの?)
(私もうだめ、もうやめていいでしょ?)
私の欲求は、すでに満たされていました。
自分の部屋で、顔見知りに全裸を覗かれてしまう・・・
このプレッシャーの重さは、私の想像をはるかに超えるものでした。
もう耐えられません。
本当はもっと先までイメージはあったのですが、もう限界でした。
(・・・でも、モヤシ君。。。)
正直な心情として、このときの私は、モヤシ君に『見せてあげる』ために頑
張り続けていました。
(私の裸を覗けて、感激してくれてるよね?)
(幸せを噛みしめてくれてるよね?)

首、胸、おなか・・・
片手だけ使って、不器用に体を拭いていきました。
「えー?・・・J子が?」
途中から、モヤシ君に背を向けました。
タンスの上の卓上鏡に目をやります。
(ああ・・・)
しっかり覗いているのがわかります。
後ろ姿ですから、彼にお尻を向けています。
白くて小さいこのお尻・・・
自分の恥ずかしさよりも、なぜか『あの子のために』という意識が先に立っ
ていました。
右腕を折り曲げるようにして背中を拭きます。
私は、やせていて、お尻の贅肉もあまりありません。
背中を拭きながら、左右の足の間を、交互に重心が移動します。
(やん、見えちゃうよ。。。)
お尻の割れ目が開きそうで興奮します。
これまでは、いつもパンティに包まれていたお尻です。
そのお尻が、今は完全に無防備なのです。
「このまえ会ったけど、そんなこと言ってなかったよー」
私が足の置き位置を変えるたびに、お尻の割れ目が微妙に開きそうになりま
す。
(あん、あぶない。。。)
キュッと締めるように、お尻のお肉に力をこめて、耐えるしかありません。
きっと彼も凝視しているはずです。
私のあそこを目にしようと・・・
「・・・うん、土日は休めてるけどねー」
左右のお尻のお肉が開きそうになるたびに、どきどきしました。

用意しておいたセリフを思い出します。
彼の視線は、私の1点に集中しているはずです。
お尻の割れ目の下から、性器が見えるんじゃないかと興奮しているはずで
す。

「スキー?」
ぱっと顔を輝かせて、壁のカレンダーのほうを向きました。
「まだ1度も行ってないよー・・・」
「行く、行くー」
「えー、どこにする?」

「○○は?・・・じゃあ△△?」
スキー場の名前を出しながら、『ひとり会話』を続けます。
「えー、それ去年も行ったじゃん」
バスタオルを首にかけます。
フリーになった右手で、スキーのストックを持つようなマネをします。
タンスの上の鏡を見ます。
(見てるよぅ。。。)
あるはずもないストックを握った右手のこぶしを握りしめます。
「モーグルとか挑戦しちゃう?」
お尻を振りました。
(きゃあああ・・・)
「こぶ、やってみたいしー」
実際のスキーのようにひざを使うのではなく、腰を左右に振ります。
(見られてるのに、見られてるのに。。。)
小さなお尻をわざとぷりぷり(?)させました。
(ああん、赤っ恥。。。)
恥ずかしさ全開です。

頭の中で何度も繰り返しシミュレーションしたイメージだけは、最後までや
り通さなければいけないような、奇妙な義務感に急きたてられていました。
私の容姿に魅かれてくれたあの子に対する、根拠のない使命感のようなもの
でした。
私のあそこ・・・
それが彼のいちばんの望みであるはずだと、私は理解しています。
モヤシ君に見せてあげなければならないという気持ちになっていました。

「えー、S美はボーゲンでしょ?」
言って、ぴょんと、両脚を『ハ』の字に広げました。
ひざとひざをくっつけるような感じで、大袈裟なほどの内股です。
両方のお尻のお肉が、抵抗するまでもなく左右に広がっています。
(あっ、あ・・・イヤぁ。。。)
「ボーゲンしかできなかったじゃーん・・・」
(いやぁん。。。)
「ボーゲンだってばー」
本当にボーゲンで滑っているみたいに、前傾姿勢になります。
わざとへっぴり腰にお尻を突き出しました。
(はああ、あぁ。。。)
2秒?・・・3秒?
(見た?もう見たよね?)
腰の状態をもとに戻しました。

「うん、J子も行きたがると思うけど・・・」
「ボードやりたいって」
ほんの3~4秒だったとは思いますが、彼は確かに目にしたはずです。
極端な内股状態のまま、突き出されたお尻・・・
その広がったお尻の割れ目の下から繰り出されるように姿を現したはずの、
細い唇のような割れ目を・・・。
これであの子も感激してくれたでしょう。
彼にしてみれば、毎夜の努力が、結果として実を結んだわけですから。
いまごろ興奮しているに違いありません。
『ついにあの美人OLのあそこを見た!』
そんなふうに喜んでくれているはずです・・・

「Y美が連絡しておいてよー」
「いっつも私ばっかりだもーん」
恥ずかしさをこらえて、あの子のために頑張れた気がします。
『やりきっちゃった』という思いに、安堵感さえありました。
もう、終わりでした。
「うん、電話して。」
「待ってる」

文章にすると、とてつもなく長くなってしまいましたが、実際には部屋に入
ったあの瞬間から3分ぐらいなものです。
さすがにそろそろ下着ぐらいは身につけなければならないタイミングです。
電話中だったとはいえ、いつまでも全裸でいるのは不自然になってきます。
演技を終わらせて、カーテンの乱れを直さなければなりません。
「じゃーね・・・はーい」
携帯のボタンを押して、通話を切ったふりをしました。

終わりにしなければなりません。
カーテンの乱れに気づいたふりをしなければなりませんでした。
でも、・・・後ろ髪を引かれるような思いでした。
どうしてもカーテンの乱れに手を伸ばせませんでした。
とっさに、首からぶら下げていたバスタオルを取りました。
脚はまだ拭いていなかったのを思い出したのです。
いつのまにか乾いてしまっていて、もうほとんど拭くまでもありませんでし
たが・・・
バスタオルで、脚を拭いていました。

モヤシ君は、私の性器を見ることができて興奮を得たかもしれません。
私も、そんな彼の期待に応えようとしたことに後悔はありませんでした。
やろうと思っていたことをやれたという気持ちはあったのですが、何と言え
ばいいのか・・・
屈辱感の余韻がまったくありませんでした。
心残りでした。
もちろん部屋に入ってきたときから電話を切るときまで、恥ずかしさでいっ
ぱいでした。
必死になってプレッシャーをこらえたぐらいです。
今だってそうです。
脚を拭きながらも、お尻も、胸も、ヘアだって丸出しの姿です。
そして、一方的に覗かれているのです。
こうやっている間も、私のこの体を観察されているに違いありません。
自室で裸でいるところを、覗き趣味の変質者にこっそり覗かれてしま
う・・・
本来ならば恐怖に身をすくませるほどの最悪の状況です。
相手があんな子だったからこそ、わざと覗かせるなんてことをできたので
す。
私なりに計算して緻密に誘導していったとはいえ、常識的には、こんなシチ
ュエーションはまずありえません。
彼がやっている『覗き行為』は、犯罪そのものです。
ですから、彼は『人知れずこっそりと』覗いている気になっています。
こんなシチュエーションは、おそらく2度とないでしょう。
私にしても『人知れずこっそりと』羞恥心に心を焦がすことができるので
す・・・
覗かれていると気がついていないふりを通すのが絶対条件です。
そのためには、このまま中途半端にだらだら続けるわけにはいきません。
いつまでも全裸でいることに説得力がありません。

バスタオルをハンガーにかけました。
台所には行かず、とりあえずタンスのつまみのところにかけます。
もう作戦など何もなかった私は、思いつきのまま姿見の鏡の前に立っていま
した。
体を拭き終えて、そのままボディラインのチェックのために、・・・という
ことぐらいしか、パンティを履かないでいる理由が思いつかなかったので
す。
鏡を正面にして立っています。
モヤシ君は私の体の右面を横から見ることになります。

鏡の中に、裸の女が立っています。
このあいだと違うのは、パンティをはいていないということです。
股間のヘアが、まる見えです。
半乾きのヘアは全体ごとモシャッと起き上がっていました。
(あっ)
ドキッとしました。
もともと密度の薄いアンダーヘアです。
それがまるで寝ぐせのように逆立っていて、その下に隠れていたはずの
『溝』が、はっきり見えていたのです。
まるっきりノーガードの状態です。
何かで頭を叩かれたぐらいの衝撃を受けました。
自分ではそのつもりではなかったのですが・・・、
もしかしたら普通に正面を向いて立っていただけでも、モヤシ君には私の性
器が見えていたのかもしれません。

鏡に映った顔を見ました。
あの子が、モデルかと見間違ってくれた顔です。
その男の子の前で、私は今、真っ裸でいるのです・・・。

モヤシ君のほうに体の正面を向けました。
首を左にひねって、顔だけ鏡を見ます。
アンダーヘアの下から、『溝』をのぞかせたまま・・・
私からは確認することができません。
でも、彼の視線がそこに集中しているのは間違いありません。
まさに『晒し物』でした。
心の中で、恥ずかしさに火がつきます。
私は、素知らぬ顔でボデイラインのチェックを続けています・・・

180度、体を反転させました。
モヤシ君に背を向けて立ちます。
今度は首を右にひねって鏡を見ます。
彼に、私のお尻を見せます。
ボーゲンのときより、はるかに近い距離です。
恥ずかしさが加速します。
さっきも書きましたが、私のお尻は小さいんです。
左右のお尻のお肉が小さいので、意識的に『きゅっ』としていなければなり
ません。
そうでないと、普通に立っているだけでも、お尻の割れ目が開き加減になり
やすいのです。

読んでくださっている方には理解していただけるかわかりませんが、私はお
尻の穴に強い羞恥を感じます。
性器を見られるよりも、何倍もの恥ずかしさです。
だってここは、私がう●ちを出している場所です。
人に見せられるような場所じゃないんです・・・。
油断してお尻の割れ目が開いたら・・・、その奥に潜んでいる汚い穴が見え
てしまいます。

彼は、きっとそんなお尻の穴なんかより、性器ばかりに注目していることで
しょう。
こうやっている今も、お尻の割れ目の下から『股間の唇』がちらつくことを
期待しているはずです。

私は、顔だけ鏡に向けたまま、そこに映った自分のボディラインを見ていま
す。
鏡への体の角度を微妙に調節するような雰囲気で、脚への重心のかけ方を変
えます。
そして少し足幅を開きました。
きゅっとしていたのを緩めます。
左右のお尻のお肉が、互いにくっついている感覚がなくなりました。
お尻の割れ目に空間ができているのです。
真後ろから見ているモヤシ君は、目にしているはずです。
開きかけたお尻のお肉の下のほうで、隠れるように『奥ぶたえの割れ目』が
縦にのびているさまを・・・。
お尻の割れ目の中心では、そこに奥まってお尻の穴が姿を見せているはずで
す。

私の性器・・・
前からのときよりも、よっぽど見えているはずです。
それこそ唇のような形そのままで・・・。
ボーゲンのときより、はるかに至近距離です。
モヤシ君は、ここぞとばかりに観察しているでしょう。
女の子のあそこの形を・・・
私のあそこの肉感を・・・

でも、でも・・・
そのちょっと上には、見えそうになっているお尻の穴があるのです。
この私の、いちばん恥ずかしい場所です。
心の中で叫びたい気持ちでした。
横向きだった顔を戻して、視線を足元に落とします。
足幅はそのままで、ひざを曲げてすっと腰を落としました。
(お尻の穴を見て!)
両ひざをそろえるようにあわせ、腰を横にひねるみたいにして右手を下に伸
ばします。(ちょうど、落としたものを拾うような感じと言えば、イメージ
してもらえますか?)
その体勢のまま、右足の指の爪を、手の指先でなぞりました。
体を斜めにひねった、かなり強引な姿勢です。
お尻のお肉が左右に分かれ、隠れていた部分がまる見えになっているのが自
分でわかります。
(イヤぁん、見ちゃだめぇ。。。)
足の指には薄い色のペティキュアを塗ってあります。
そのペティキュアについた汚れをこするかのように、親指の腹でなぞりま
す。
けっこうつらい姿勢です。
斜めにひねった体を真っ直ぐに戻し、バランスを取るためにそのぶん後ろに
お尻を突き出します。
ひざと太ももを前でぴったり合わせてあります。
ちょっと苦しいのですが、お尻を上げずに腰を落とした姿勢のまま頑張りま
した。
私は性器よりも、あの子にお尻の穴を見られたかったのです。
角度が悪いながらも、きっと性器も見えてはいるでしょう。
でも、それ以上にお尻の穴は完全にまる見えになっています。
お尻のお肉が左右に割れてしまって、『見てください状態』です。
両手を使って、ほこりでも取るかのように爪のペティキュアをなぞり続けま
した。

突き出したお尻の真ん中で、お尻の穴が無残にも剥き出しになっています。
(見て。。。)
女として、他人に見せるべき場所ではありません。
(ああ、見て。。。)
あの男の子だって、こんな汚い部分、見たくはないかもしれません。
もしも私が彼の立場だったら、憧れのお姉さんの『う●ちの穴』なんか目に
したくないと思います。
きっと幻滅すると思うからです。

それとも・・・
あの子にとっては、私はあくまでも『美人OL』なのです。
そんな女の『お尻の穴』まで覗き見ることができた幸運に、興奮しているで
しょうか。
あの子の認識では、すでに私は『モデルとして雑誌に載るほどの女』なので
す。
そんな女の『う●ちの穴』を凝視しているのでしょうか。
(イヤぁ、見ないで。。。)
最高に興奮しました。
隣の爪に親指を移します。

正面の洋タンスが、はるか遠くにあるように思えます。
その上に乗っている卓上鏡・・・
ここからでは小さすぎて映しているものまで見ることができません。
でも、モヤシ君が見ていないはずがありません。
ただのヌードではありません。
彼のすぐ目の前で、あのお姉さんがとんでもない部分を披露してしまってい
るのですから。
本来なら決して目にすることなどなかったはずの、私の肛門です。
(イヤぁ、やめて。。。)
彼は、偶然通りかかった他人ではありません。
私の顔に魅かれた、私を知っている男の子なのです。
その男の子に、私は肛門を見られています。
実際、しわを数えられるぐらいの距離です。
この広がったしわの1本1本、その中心からう●ちが出てくるのです。
そんな恥ずかしいところがまる見えなのです。
そう思うと急に泣きそうになってきました。
(だめぇ。。。)
彼は・・・、覗き趣味のあの子は、どんな思いで覗いているのでしょう。
私という清楚な外見の女の子を前に、『ケツの穴まで見てやった』と優越感
にひたっているかもしれません。
(いやぁん)
(恥ずかしいよ。。。)
屈辱でした。
(お願い、見ないで。。。)
ますます泣きそうです。
かすかに残っている私のプライドが、この状況を受け入れようとしません。
(いやぁ、ほんとにいやぁ。。。)
無意識に自尊心が働いて、伸びきった肛門のしわをキュッと締めようとしま
す。
お尻の割れ目自体が開いてしまっているのですから、お尻の穴がひくひくす
るだけです。
(はああぁ。。。)
かえって羞恥に苛まされます。
(さっき、にっこり微笑んであげたよ)
(あなたにやさしくしてあげたよ)
(だから、私のそんなとこ見ないで。。。)
(もう許して。。。)
爪を触り始めてから20秒・・・、いえ30秒ぐらいでしょうか。
お尻の穴を晒し続けた私は、姿勢を戻しました。

直立の姿勢に戻ったとき、内ももの奥が濡れました。
性器から溢れたおつゆが、伝ったのです。
慌てま
7
投稿者:ポール ◆ki.yRZr1kg
2009/03/09 01:51:09    (S2eRWJpd)
素晴らしいです。
恭子さんのお尻の穴‥
8
投稿者:よしあき
2009/03/09 01:53:12    (uH3hnBGn)
なげぇ~
でも眠いのにここまで読んじゃった
携帯でエラーでまくったけど
続きが気になる…
9
投稿者:ボブ ◆EKMVLeJyUo   bob-hazard-2009 Mail
2009/03/09 02:10:19    (3oDqaYU/)
恭子さん、あなたはイヤらしい人だな~自分の恥ずかしい穴を隣人のいたいけな大学生に、確信犯として見せびらかして♪読みながら大学生の気持ちになって右手を激しく擦ってしまいますよ~
ココまで来たら最後まで読破しますよ~('◇')ゞ
10
投稿者:アカ   yoko7290
2009/03/09 02:46:35    (nRPxZfrG)
読みながら情景は鮮明に浮かんで来て、ドキドキしました。
僕も恭子さんと似た経験が過去にありましたので、当時の心情を察する事が出来ますね。
『恥ずかしいけど興奮する』感覚は言葉に表現するには難しく、相反する別の意味合いなのに心と行動が一致してしまう…
『怖いのにホラー映画を観る』や『臭いねに匂いを嗅ぐ』に似た、自虐的快楽なのかも…ですね。
11
投稿者:**** 2009/03/09 03:04:27(****)
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