2023/08/15 13:28:17
(KCj7gUnW)
(続きです)
しばらく放心状態で、川辺に佇んでいた『私』です。
気持ちが落ち着いてきたところで、上下のビキニをきちんと身につけました。
まだ胸がどきどきしています。
荷物を片付けました。
斜面を登るのは大変なので、たたんだビーチチェアとその他の荷物の2回に分けて上の道路に持っていきます。
すべて車に積み込みました。
身なりはまだビキニのままです。
(暑い。。。)
完全に汗だくでした。
何も持たずに、もういちど下に降ります。
川に入りました。
からだを沈めて、冷たい流れに癒されます。
(しないはずだったのに)
(けっきょく、やっちゃった)
しかも、あんなに若い子たち相手に・・・
(私の写真を見ながら『うひょー』って)
(ふたりでげらげら笑うのかな)
だいじょうぶ・・・
顔は撮られない・・・
まだ興奮の余韻でいっぱいでした。
久しぶりの大胆な振る舞いが私自身を高揚させてくれています。
(あああ)
(乳首が勃って痛い)
「ざばっ」
川からあがって、岩場の斜面を登っていきました。
道路わきの狭いスペースにとめてある車・・・
運転席のドアを開けっぱなしにして、そのドアにタオルをかけ置きます。
その場で、ビキニパンツを脱ぎました。
(だめえ、だめえ、道路なのに)
(こんなとこで着替えちゃだめえ)
ビキニブラを外しました。
でも、完全には取ってしまわずに首からぶら下げているような感じにします。
そして、そのまま待ちました。
車のかげで、ぱぱっと着替えている途中・・・
いまこの瞬間だけを切り取れば、客観的にはそんな感じに見える光景になっています。
(あああ)
(人が来たら大変)
私は、いったい何をやってるんだろう・・・
こんな無謀なことをして・・・
(どきどきどき)
自分で自分の昂りを抑えられないままでした。
さっきの川辺での興奮の余韻が、まだ私の胸を躍らせているのです。
(どきどきどき)
かなり上流方面まで来ているので、通りかかる車はほとんどありませんでした。
でも、まったくのゼロというわけではありません。
待つこと数分(実際にはもっとかも?)・・・
(どきどきどき)
そして、
「・・・ボボボ」
そのときがやってきました。
遠くからエンジン音が近づいてきています。
(ばくばくばく)
まだだ・・・まだ・・・
(ばくばくばく)
もうまもなくのはずでした。
あああ・・・
緩いカーブを抜けてきた1台の車が、姿を現します。
当然ながらスピードは出ていません。
まだ・・・まだ・・・
近づいてきていました。
今だ・・・
後ろを振り向きます。
着替えの途中で慌てふためいているふりをしました。
両手で胸と股をおさえて、
「きゃあーっ」
その場にしゃがみ込みます。
『おおー!』
そんな感じの笑い顔で通り過ぎていく運転席の男性・・・
20代後半ぐらいの人でした。
そのまま次のカーブに消えていった車のエンジン音が、彼方へと遠ざかっていきます。
(ばくばくばくばく)
たったそれだけのことでした。
それだけのことですが、興奮しすぎてひざががくがく震えている私です。
(ああ、もっと)
(もういちど・・・)
同じ場所で繰り返すのは危険でした。
わかっているけど・・・もういちどぐらいなら、どうってことありません。
私って、
(馬鹿な女だな)
こんなことをしても何にもならないのに。
それでも、胸のどきどきを抑えられませんでした。
さっきと同様に、車のかげで次の車が来るタイミングをじっと待ちます。
(どきどきどき)
来い・・・来い・・・
(どきどきどき)
でも、何分待ってもまったくエンジン音は聞こえてきませんでした。
暑くて暑くて待っていられなくて、汗だけがだらだら流れてしまいます。
(暑っちー)
緊張感がなくなってきました。
ペットボトルのお茶を飲んで、水分を補給します。
(ぜんぜん来ないじゃん)
いたずら心がおきていました。
首からぶら下がっただけのビキニブラを剥ぎ取って、地面に放り投げます。
すっぽんぽんになりました。
身につけているのはサンダルだけです。
(だいじょうぶ)
スマホを取り出して録画を開始します。
そのスマホを、開けっ放しにした運転席のドアポケットに差し立てました。
耳をすませます。
近づいてくる車のエンジン音がないことをしっかりと確かめました。
スマホカメラのレンズの画角を計算しながら、道路の真ん中にいきます。
(暑っちいー)
木々のさざめきが聞こえました。
いくつもの蝉の音が同時に重なってうるさいぐらいです。
車が往来するためのアスファルトにいるのに、自分ひとりだけの世界がありました。
動画をトリミングするときの始点のタイミングを意識します。
(3、2、1・・・スタート)
すっぽんぽんのまま、道路の真ん中で踊ってみました。
最近覚えたK-POPのダンスをします。
すべてではないですが、われながらほぼ完コピでした。
全身から噴き出す汗を弾かせながら、何度もショートボブの髪を掻き上げます。
ガニ股になって、
「〇〇〇〇〇〇〇〇・・・」
(どきどきどき)
爽快でした。
やっていることは、本当に馬鹿そのものです。
だけどそんな馬鹿をやっている自分が、まさに『馬鹿みたい』で楽しくてなりません。
もちろん、周りには誰もいないことを常に確かめ続けながらダンスしていました。
こんな姿を人に見られたら一巻の終わりです。
(どきどきどき)
内心のテンションがMAXでした。
アスファルトの照り返しが強すぎて、噴き出す汗が止まりません。
もういちど川で水浴びしてから帰ることにしました。
車のところに戻ります。
のどがカラカラでした。
ペットボトルのお茶をがぶ飲みします。
そのときでした。
(え・・・)
思わず自分の目を疑います。
まさしく『スローモーションを見ているかのよう』でした。
(う、そ・・・)
「ギ、キーっ」
1台の自転車が減速して、目の前で停止しています。
自分の眼前で起こっていることなのに・・・
それを目にしながらも、まるで現実感がありませんでした。
ほんと、嘘みたいです。
(しまった)
持っていたペットボトルを放り出して、
「きゃぁっ」
タオルを腰に巻いていました。
その場にしゃがみ込んでしまいます。
両手で胸を押さえて懸命に隠していました。
(やばい、やばいっ!!)
自転車にまたがったままの格好で、唖然としている人がいます。
もう70歳を超えているように見える男性でした。
固まったように目を丸くしています。
あたりまえの反応でした。
自転車で走っていたら、いきなり裸の女が道端にいたのです。
それも(自分で言うのもなんですが)、ちょっと目を引くような『美人』・・・
「あんた、何やってんだ!?」
あまりに唐突すぎて、この時点でも未だまったく私の中で現実感がありませんでした。
大ピンチだということは理解しながらも、
(え・・・え・・・え・・・)
思考が完全に停止してしまっています。
頭の中が真っ白になっていました。
顔が引き攣っているのが自分でもわかります。
「か、川で水遊びで、ちょっと、き・・・き、着替えを・・・」
「こ、更衣室とかがなくて・・・」
とっさに言い訳を口にしながら、相手の人となりを見ていました。
「えーーー!!!こんなところでーーー!!!」
「道路じゃないかー!」
「すみません、行ってください」
「もう行ってください」
けっこうな高齢の男性なのに、
「こんなとこで着替えるなんて、だめだろー!」
はだかの若い女を前にして、すっかり舞い上がっているのが一目でわかります。
(やばい・・・やばいかも)
ものすごくいやらしそうな視線でした。
あからさまににやにやしながら、道路の前後左右を見渡しています。
(うそ、うそ、早く行って)
骨と皮だけみたいに『痩せぎす』な男性でした。
私の声を完全に無視して、しきりに周りを気にしながら自転車からおりています。
大慌てでスタンドを立てていました。
そのあたふたした所作と、いかにも小心そうな目の動き・・・
もうその瞬間には、
(だいじょうぶ)
直感的にこの人ならたいしたことないと安堵している自分がいます。
(だいじょうぶ)
(絶対に私のほうが強い)
正直、体格的にも年齢的にも脅威というほどの相手ではありませんでした。
それを確信すると同時に、
(ぜんぜんだいじょうぶ)
不謹慎にも、けっこうわくわくしている自分がいます。
黒い感情がわきあがっていました。
(ぜんぜん余裕)
「着替えるような場所じゃないだろ!」
「何やってんだ!」
病気なんじゃないかと心配したくなるぐらいに痩せこけた高齢の男性です。
骨ばった鶴みたいな印象でした。
やたらと居丈高な物腰で・・・
私を萎縮させようと虚勢を張っているのがみえみえです。
「だって・・・だって・・・」
すかさず演技していました。
目の前まで来て立ちはだかった相手におののいて・・・
何も言い返せないでいる、ものすごく気弱な女のふりをします。
不思議なもので、自然と涙があふれていました。
「まったくこんなところで」
「いいから早く着替えちゃいなさい」
明らかに上気した顔で、自分の首にかけていた手拭いを外しています。
瞬間的に、
(痴漢される)
そう感じ取っていました。
「すごい汗じゃないかー」
恥ずかしがってうずくまっているにもかかわらず、
「いいです、いいです、自分でやります」
嫌がっている私の背中を拭こうとしてきます。
有無を言わせない勢いでした。
動転して泣きそうになっている『彼女』なのに・・・
わざとらしく胸もとにまで手を突っ込んでこようとする痩せぎすおやじです。
正直、こんなに簡単な相手はいないと思いました。
タイミングを計ります。
(あああ、エロじじい)
素手でさわられたところで、
「ひゃぁ!」
跳ねるように立ち上がりました。
ただ巻いていただけの腰のタオルが外れて、ぱらっと落ちそうになります。
狙いどおりでした。
一瞬にして手が伸びてきて剥ぎ取られてしまいます。
「きゃっ」
眼福にあずからせてやりました。
これほどの見目麗しい女が、もろにすっぽんぽん・・・
素っ裸にサンダルしか身につけていません。
両手で股間を押さえて、
「きゃぁっ、きゃああぁぁ」
死ぬほど恥ずかしがってみせました。
(ひいいん、見ないでえ)
その場で立ち尽くしたまま、微動だにせずいる痩せぎすおやじ・・・
目を見開いて全裸の私を凝視しています。
「嫌あああ」
(最高・・・最高・・・)
ここからは、あっという間でした。
ビキニパンツよりも先に、すぐ近くにあったビキニブラのほうを拾い上げます。
すべて計算ずくでした。
焦って胸につけながら、
「いやっ、イヤっ」
その間、両手を使っているので下を押さえることができません。
アンダーヘアがまる見えでした。
おしとやかそうな彼女の容姿に似つかわしく、薄くてほとんど毛量がありません。
「あっち行って・・・もう、あっち行って・・・」
涙がぼろぼろ頬を伝い落ちていました。
ブラを結ぶのにもたつくふりをしながら、
「見ないでよう」
くるっと背を向けます。
(あああ、ああ・・・)
内心、すごく興奮していました。
私は痩せていて左右のお尻がぴったり閉じません。
よぼよぼのおやじが、
(ひいいん、恥ずかしい)
目線を低くしようとその場にしゃがみこんでいました。
(意地悪・・・いじわる・・・)
ブラをつけ終えると同時に、すぐさまビキニパンツを拾い上げます。
われながら上手い演技でした。
はいているスポーツサンダルごと慌てて足を通そうとしたせいで・・・
足もとに引っかかって、
「いやっ、いやっ」
かえって手間取ってしまいます。
焦って引っかかりを直そうと、思わず前かがみになってしまうふりをして・・・
(ああああん)
憐れの極致でした。
しゃがんでいる相手の眼前で、彼女のその白いお尻が思いっきり開ききっています。
泣くほど羞恥しているこの子の股間が、
(あああ・・ああ・・)
後ろのおやじにまる見えでした。
剥き出しになった若い女のあそこを、その目に拝ませてやります。
焦りまくっているふりをしながら・・・
それから一瞬でパンツを引っ張り上げました。
(どきどきどき)
涙をあふれさせたまま、
「返してください」
後ろを振り向いて痩せぎすから自分のタオルをひったくります。
泣きながら車に飛び乗っていました。
エンジンをかけて発進します。
(どきどきどき)
ルームミラーの中で、あっという間に相手の姿が小さくなっていきました。
(ああ、私・・・)
自己嫌悪の感情が襲ってきます。
そして、
(あ・・・)
唐突に思い出しました。
ドアポケットのスマホ・・・
ずっと録画状態のままになっています。
(どきどきどき)
車を一時停止させました。
胸をばくばくさせながらムービーを再生してみます。
結論から書くと、画角が悪くておやじとのやりとりは何も撮れていませんでした。
音声も同様です。
ビキニ姿のまま再びアクセルを踏み込む『私』でした。
(PS)
長文にお付き合いくださってありがとうございます。