数年前にある地方都市から引っ越した時のお話を先に描いてみようと思います。研修を兼ねての仕事で、3ヶ月ほどワンルームマンションを会社が借りてくれていて、そこを引き払う直前の時でした。
引っ越し準備も終わり、最後の洗濯物を干そうとベランダに出た昼下がり。天気が良く、日差しが柔らかく降り注いでいました。2階のベランダからは、下の通りを行き交う人や車、そして向かいのマンションの窓がよく見えます。そんな中で私は、「このままタオルを体に巻いただけで、洗濯物干してみたらどうなっちゃうのかな?」という考えが浮かんでしまったのでした。
「どうせ引っ越すし、もうここに住むのも今日までだから…」「引っ越しの準備で服をほとんど梱包しちゃったから、しょうがないよね」
そんな都合の良い考えが、私の心を少し大胆にしていました。
勇気を出してタオル巻きのままベランダに一歩踏み出しました。タオルから出ている肩や太ももが、外の空気にさらされて、周りから見える場所にいることを意識してしまいます。風が吹くとタオルの裾が軽く揺れ、下から肌に風を感じると、ちょっと身体にぶるッと震える様な感覚があり、「スースーする……」と、思わず小声で呟いてしまっていました。普段は服に隠されている部分が外の空気に触れていることを嫌でも感じてしまいます。
最初はタオルをしっかりと胸元で固定しながら、洗濯物を干し始めました。太陽の光が肩に直接触れる感覚や、タオルの下の裸の下半身がなにかスースーする様な感覚に、少し緊張しつつも、誰にも見られるはずがないと自分に言い聞かせました。下の道を通る人の話し声や車のエンジン音が聞こえるたびに、心臓がドキドキと高鳴るのを感じました。
「誰も私のことなんて気にしてないよね…?」
そう思いながらも、タオルがずり落ちないように手で押さえながら、次の洗濯物を干していきました。
ふと、洗濯物を物干し竿にかける拍子に、巻いていたタオルがスルリと身体から滑り落ちてしまいました。「あっ…!」と一瞬息を飲みました。裸のまま昼間の明るい光にさらされる感覚に、全身が一気に敏感になり、頭の奥がきゅんっとしています。
でも、反射的に拾おうとするのをためらってしまいました。
「もしここで拾ったら、逆に不自然でめだってしまうかも…」
そんな考えがなぜか頭をよぎり、私は気づかないふりをしてそのまま洗濯物を干し続けました。
太陽の光がおっぱいやお腹、そしてお尻に直接当たり、その温かさを感じるたびに、自分がどれだけ無防備なのかを意識せずにはいられませんでした。「この姿、もし誰かが見ていたらどう思うんだろう…?」「私、こんな昼間に外で裸になっちゃってる…。」そんな考えが頭をかすめるたび、全身が熱くなり、心臓がバクバクと早鐘を打つように響きました。
洗濯物を干すために腕を上げるたびに、胸が少し揺れる感覚がありました。風が肌を撫で、特にお尻や太ももの付け根あたりを通り抜けるたびに、太陽の光と風の刺激が全身に広がりました。「昼間のこの明るさで、私の体はどれだけはっきり見えるんだろう…?」と想像すると、羞恥心とスリルが一度に押し寄せてきました。
ふと自分の身体に目を向けると、おっぱいと乳首も、お腹とおへそも、あそことアンダーヘアも、昼間の光の中でいつもより鮮明にすべての輪郭までしっかり目に映っていました。
「こんな風に見えちゃってるんだ…。」自分の身体なのに不思議な感覚でした。
ベランダから見える景色の中で、向かいのマンションの窓が一瞬気になりました。特にカーテンの隙間や、窓越しに動く人影を意識してしまい、「もしかして、誰かが見ているんじゃないか?」という考えが頭を離れなくなりました。
「このまま続けて平然としたふりをすれば、大丈夫だよね…?」
そう自分に言い聞かせながら、洗濯物を干す手を止めずに続けました。でも、風が吹くたびに髪とアンダーヘアが揺れ、体全体に自然が触れる感覚がさらに羞恥心を煽りました。
そのとき、下から「え!」という小さな声が聞こえました。一瞬体が固まり、心臓が跳ねるようにドキドキしました。「まさか…」と思いながらも、すぐには反応せず、気づかないフリをしてそっと目線を下に向けました。
すると、いつも行くコンビニでよく見る同年代の男性店員が、目を見開いてこちらを見上げていました。動揺で固まったように立ち尽くしている彼の姿を確認した瞬間、羞恥心が全身を包み込みました。「完全に見られてる…!」その事実が頭をかすめるたび、全身が熱くなるのを感じました。
「ここで何か反応したら、余計に恥ずかしい…」
そう思った私は、あくまで何気ないフリをしながら、洗濯物を干す作業を続けました。しかし、手元が震え、洗濯バサミをつけるのもぎこちなくなりました。「どう見られてるんだろう…」「私の体のどの部分まで見えてしまっているんだろう…?」そんな想像が頭を巡り、羞恥心がどんどん高まっていきました。
昼間の光の下でさらされた自分を、彼の視線がどう見ているのかを考えるたびに、洗濯物を干す手が遅くなり、なかなか作業が終わりませんでした。胸が揺れるたび、お尻やアンダーヘアに風が当たるたびに、彼の視線がそこに集中しているのではないかと想像してしまい、緊張で全身が震えました。
ようやく最後の一枚を干し終えると、私は心の中で安堵の息をつきました。「これで終わり…」とほっとして振り返ったその瞬間、彼と目が合いました。彼はまだその場に立ち尽くし、こちらを見ていました。
「どうしよう…!」羞恥心で顔が真っ赤になりそうでしたが、私はとっさに会釈していました。彼も慌てたようにぎこちなく会釈を返してきましたが、その直後、私は自分の格好に気づいたフリをして「キャッ!」と小さな声をあげ、胸と股間を手で隠しました。
手で体を隠した状態で、私はもう一度きまずそうに彼に笑顔で会釈をし、「すみません」とつぶやくように言ったあと、そそくさと部屋に戻りました。部屋に入った瞬間、全身が羞恥心で燃えるように熱くなり、心臓がまだドキドキしているのを感じました。
「私は何をしてしまったんだろう…」「このあとあのコンビニに行ったらどんな気持ちになるんだろう?」
自分の行動を後悔する気持ちと、あの視線の記憶が頭の中を駆け巡り、ベランダでのあの瞬間が忘れられなくなっていました。