夫の転勤である地方に引っ越したときに一度だけ露出した経験がありました。
その頃、私は40代で子供達も手がかからなくなってきたので、学生時代から趣味だったボディボードを再開していました。
そこの更衣室がボロボロで不便だったので、いつも道路を挟んだ向かい側にあった二階建の大きな倉庫みたいなところの裏で着替えていました。
その日、波乗りを終えて、いつも通り、車に戻って一休みしながら建物を眺めていたら、どういうわけか裸でウロウロしてみたくなったので、ウェットとインナーを脱ぎ捨てて軽トラの荷台に放り込むとブーツだけ履いて倉庫へと向かいました。
(もし、中に不良とかいたら?)と思いましたが、日焼けしまくったおばさんに手を出すような男の子もいないだろうし、いたらそのまま逃げればいいと思って中に入ってみると、一階には錆び過ぎて動かなさそうなトラクターや木の箱が置いてあるだけでした。
二階に上がる階段は塞がれていましたが、外の非常階段みたいなものだけは残っていたので、その階段を登ってみました。
二階は何も置いてない空っぽの部屋でした。
何度も見ていたのに初めて気がついたのですが、窓の代わりに壁に穴が開いていて、海から吹いてくる風がすごく気持ち良くて、窓辺の床の上に座って風に吹かれながらしばらくボンヤリしていたら、近くで車の音や人の話し声が聞こえてきてきたので慌てて外に出ようとしましたが、自分が裸だったのを思い出して床にへたり込んでしまいました。
とにかく外に出ないとと思って、何度も辺りを見回して誰もいないのを確かめてから大忙ぎで車に戻って着替えて家に帰ろうとしましたが、恥ずかしさでパニックになって、汗をかき過ぎてノドがカラカラになってしまい、途中でコンビニに寄って飲み物を買いました。
車に戻ってから気がついたのですが、いつもはインナーの上にTシャツを着るのに慌てて着替えたせいか、インナーを着忘れていたうえに、その日に限って息子のお下がりの白いTシャツだったので、バストが透けて丸見えになっていたというオチまでついていました。