1
2025/12/15 18:13:25
(nACEYnvF)
昭和も後半、缶ジュースもコイン一枚で買えた時代、私は当時小学四年だったと思います。町は田舎だったけど今ほどシャッター通りではなく、程よく活気がありました。
新聞紙を切った包みで巻いた揚げたてコロッケが一つ十円で商店街の入り口に近い店の店頭に並んでいました。
当時の私は無邪気に活発で一人で町中を遊び場にして今日はこっち明日はあっちと遊びまわっていました。
学校では休み時間に複数の女子に取り囲まれ「好きな子はいるのか」とかを詰めよられたりしても遊ぶのに夢中でそんな事考える暇もなかったのを覚えています。
季節は思い出せませんが襟のついた半袖のシャツにデニムの半ズボンでも快適な頃に港に近い地域で潮風が少し涼しく陽に当たるとポカポカしていました。
人家の間の塀と生垣の間を這って進み空き地の倉庫の陰で湿気った本を見つけたり、乗り捨てあるガラスの割れた車の座席に座り運転した気になったり、海岸の消波プロックに引っかかった下着を見つけたり、とても同級生の女子にかまってる暇などありませんでした。
人家のブロック塀の上を猫の様に四つん這いで通り抜けようと、まだ見ぬ世界を見つける旅の途中に視線を感じ、ふと横を見ると長い綺麗な黒髪のストレートで紺色のセーラー服の女性が窓からこちらを見ていました。
ブロック塀に腰を下ろして窓の方に向き直り小首を傾げてそのお姉さんの方を見ていると人差し指をたてて唇にあて手招きしていたので私は庭にぴょいと飛び降りました。
お姉さんは勝手口っぽいドアから顔を出して手招きしていたので何の不思議もなくお邪魔しました。
普通の家の普通の台所で私の背丈より少し低いテーブルには冷蔵庫に入れない食品や調味料達が乱雑に並んでいて眺めていると急に目の前にジュースの缶が差し出され咄嗟に両手で掴んでしまい顔だけ向けるとお姉さんが優しく微笑んでいました。
一口飲んだらとても甘くて美味しく目を見開いて二口目を飲んだら取り上げられてお姉さんが飲み切ってゴミ箱かどこかにボイっと捨てて他の部屋に歩いて行ってしまって「蓋が開いてたからお姉さんの飲みかけだったのに二口も飲んじゃったゴメンね」と思いながら歩いてついて行った。
次の部屋に入って目に入ったのは畳の間の窓から入る光に映えて佇む綺麗な後ろ姿のお姉さんだった。
お尻まで届く黒いストレートの髪、紺色のセーラー服に白いパンティのお姉さん、チラッと見えるくびれたウエストにパンツからはみ出た丸く大きなお尻、スラっと長く運動部っぽい肉付きの太もも、畳に無造作に置かれたスカート、窓から見えた時からセーラー服にパンティだったのかもしれない。
今なら西洋絵画の様だと形容したいほどの美しさに立ったまま身惚れていると、右頬に軽く暖かなお姉さんの手の感触があり左耳に「内緒ね」の囁く声とお姉さんのなんとも言えない甘い匂いに全身を走った電流に硬直し目がチカチカしていると、気がついたらデニムの半ズボンも白ブリーフも下ろされて優しくフニフニと触られている私の半身がありました。
息のかかる距離で目を見つめられながら優しく撫でたり摘んだり、精通もしてない半身から何かが出ても、視線にとらわれ何の反応もできなく硬直したまま柔らかい手のひらに数回何かを出した時、ガチャっと玄関らしい扉の音に驚き我に返ってブリーフと半ズボンを上げながら勝手口を通りブロック塀をよじ登り、気がつくと遊びなれた空き地の捨てられた車の中にいました。
自分の身体に何があったのか、なぜドアの音に驚いて逃げたのか何もわからないまま自分の身体のあちこちを点検し家に帰ったものの数日間は眠れない日々を過ごしました。
しばらくたってお姉さんの家が見える防波堤の上からお姉さんを探しました。
顔は覚えていませんが吸い込まれてとらわれた優しい瞳だけは今も忘れません。
半年くらい遊ぶ地域をその付近に固定してみましたが結局何もわかりませんでした。
時が過ぎ精通(夢精ではなかった)を済ませたころセーラー服は中学生か高校生が学校に行く時に着るものだと知り帰り道にランドセルのまま近くの中学の門の前で探してみたり遠く離れた高校の門まで探しに行ったりもしましたが出会う事はありませんでした。かわりに他の生徒に何してるのか尋ねられる様になって煩わしくなって門の前で待つ事をやめました。
あの時お姉さんは高三で進学か就職してこの町を離れてしまったのかと考え落ち込む様になりました。
バブル崩壊し高校も卒業し不景気のなか無理矢理就職してしばらくたって自分の性癖が他の人と違うんだと自覚しました。
あれから忘れられないまま何十年もたってしまいました。
あの時は一言も発する事もできなかったけど心からお姉さんに伝えたい事があります。
今ならきっとお姉さんに言えると思います。
「ねぇ〜wちょっとお姉さん?w、小・学・生になんて事をしたんよwww」
って