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2021/01/28 13:38:20
どこかの国の軍隊の話です。
幹部学校を出た私は任官後、艦艇部隊に配属されました。
艦上勤務は伝統的に男性社会で私のような女性幹部はまだまだ特異な存在です。
ただでさえ幹候出たての新人幹部殿です。しかも男の世界でほぼ紅一点の状態。
男だらけの職場で女だからって甘く見られないようになめられないように、それだけを考え、挙止言動は明瞭明確を心掛けてきました。
人情や愛嬌より覇気・気鋭を持って職務に任じたつもりです。傍から見て少し無感情・非情なくらいだったかもしれません。
特に下官に対する教育指導には厳しく当たりました。
 艦内の居室は女性という事情に配慮して一般男性隊員の区画と区別された鍵のかかる個室をあてがわれていました。
深夜直を終えてくたくたで眠りにつきましたが、真っ暗な中、荒い息遣いと口元を手で塞がれた感触に私は目を覚ましました。
常夜灯をつけていたはずが消灯されており、寝具は既に剥がされていた。
叫ぼうとしたがあっという間に口にタオルを詰められ、首を絞められている隙にズボンを脱がされた。
暗闇でしたが複数犯ではなかったか。
膝を押さえ込まれ股を開かされ他人の腰が入る気配がしたやいなや体が裂けたかと思う激痛を股間に感じ、男性器が私の陰唇をこじあけて入ってきた。
めりめりと膣が裂傷してもそのまま容赦なく男性器が突きこまれ、一番奥に当たったのが分かった。
思わず上げた叫びはタオルに吸収され、かつてない苦しさ痛さで体が反射的に仰け反った。
私はこのような最悪の折も考え、念のための用心として拳銃をロッカーに入れずヘッドボードの着替えの下に置いていました。
それを思い出し渾身の力で腕を振り払い、銃を掴んでとにかく上になった男に押し当て、銃口で押すようにしたのと同時に男は「うっ」と唸った。
そのまま遊底を後退させる音が暗闇に響くと、こちらの本気を悟ったのかペニスが引き抜かれ、慌てて犯人は退散した。
明かりをつけると、先程のわずかな結合で絶頂を迎えていたらしく、精子をまき散らし射精しながら逃げたと見えて、床の上に点々と半透明の体液が残っていた。
施錠して眠ったはずの戸の鍵は壊されておらず、つまり艦の居住区マスターキーを管理できるクラスの者が共犯ということがいやに冷静に頭に浮かんだ。
部屋を調べる私の腿にはいつしか血が下り、そうした自分の姿を鏡でみるとなんだか泣けてきた。
艦長や警務官に話すか逡巡しましたが、結局言い出せませんでした。
 ただ悪夢はそれで終わらず、男は私の中でも少し果てていたらしく、出航中だというのに生理が止まった。
処女だった私はそれが初めての経験でした。
セックスというのは合意の上で相思の相手とするものだと漠然と信じてきた。
それが男女の営みとも言えないこんな事故みたいな一瞬の抜き差しの間に膣内に精を漏らされて、それで受精なんて…。
しかも父親が誰かもわからない。ただくやしくて仕方なかった。あの時、射殺していればよかったとさえ思った。
誰にも相談できないまま陸に上がった私は産婦人科に駆け込み、子を堕ろしました。
航海に戻ったらまた犯されるのだろうか、その時また中に出され孕まされはしないだろうかとの不安は尽きません。
負けてなるものか。今度はいっそピルを飲もうかとも思いますが、今、はっきり言って艦上勤務に戻るのが怖いです。
 
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