すみません、遅くなりましたが続きを書きます。その後しばらくして、様子を見つつY美以外の2人にそれとなくその事を話のついでにって感じで聞いてみましたが、聞いた瞬間の表情は変わらず「は?」みたいな感じでしたので、この事を知ってるのは主犯のM川課長と、巻き込まれた?Y美の2名だとボクは勝手に断定しました。そうなると次はどうするか、ですよね。M川課長は一応経理課の責任者なので、その上となると総務・総括のT部長となります。T部長はM川課長を良くは思っていないようでしたからこの事を告げるには丁度良い人物。でも私は個人的にT部長が嫌いです。かなりクセがあって、私以外にもT部長を嫌う社員は少なくありません。そこでひらめいたのが、専務のKさんでした。Kさんは温厚で誰にでも平等に接してくれますし、取締役なのに気さくな人柄で飲みに誘ってくれたりもします。エラぶった所が全くなくて仕事も出来る、信頼出来る人なのです。K専務に言う前に、伝票や帳簿類を全部揃えて準備しました。そしてある日、Y美に「ちょっと仕事を手伝ってほしいから残業してくれないか」と言い、その夜会社に残った私はY美に「K専務に全てを報告しようと思っているが、Y美も共犯者になるだろう。ただ、先日聞いた経緯が本当の事であれば、Y美は被害者でもある。そうなると私個人の判断ではどうにもならないからある程度の覚悟はしてほしい。このままこの状態を続けると、いずれ監査で公になってしまうからそうなる前に車内できちんと片付けた方が事が小さいままで済むから」と言いました。Y美は覚悟していたようで「わかりました。ご迷惑をお掛けして本当に申し訳ありません」と深々と頭を下げました。そして「あの日以来、辞表を用意していました。もちろんこれで終わりにするつもりはありませんが、ご迷惑をお掛けしたけじめとしてこれを受け取って下さい」と。しかし私はたかが主任、辞表を受け取る権限などありませんのでその事を伝えたのですがM川課長には提出出来ないから私に持っていて欲しいと。そしてY美は明日にでも持ち物の整理をして会社を辞めると言いました。私は「この先ちょっとした騒ぎになるだろうけど、今辞めるとY美が主犯のように思われるから辞めるのはちょっと待て。明日からもいつも通り出社していつもと変わらずに仕事をしてくれ。M川課長の単独犯であればY美が辞める事はない」と言い納得させました。そして翌日、いよいよ”その日”がやってきました。朝一番でK専務に「空いている時間はないか?話があります」と伝え、夕方はスケジュールが空いてるとの事で、午後4時に専務室へ行く事になった。その際、Y美も同行させようと思った。その方がY美からK専務に正確な情報が伝わるし、ひょっとしたらY美の処分が軽くなるかもしれないとも思ったからだ。夕方4時少し前、揃えた資料を手にして、Y美と専務室のドアをノックして入った。専務は私以外にY美が一緒だった事に少し不思議そうな表情をしたが、すぐに笑顔になり招き入れてくれた。ソファに座った私はその一部始終をK専務に資料を見せながら告げ、Y美も覚悟が出来ているのか、淡々と全てを語った。長い時間が過ぎたように思えた。。。K専務は表情をこわばらせながら、その話全部を聞き終えてから静かにこう言った。「君たちの話しはわかりました。よく気付いて報告してくれた。感謝するよ」と。そして「この件はこの先、私に全面的に預からせてくれないか。私の方で確証を得たい。そしてしかるべき人物にしかるべき処分をしたいと思う。」Y美には「大変だったね、辛かっただろう。本当によく我慢したね。」とねぎらっていた。「ただ、やはり金銭を授受したのは良くないと思うが、状況が状況なだけにそうせざるを得なかったかな。とにかく君の処分も含めて、しばらく時間をくれ。」と言葉を締めた。最後に私はK専務に「Y美は被害者でもあります。どうか寛大な処分をお願いします」と伝え専務室を後にした。専務室から階段を下りて経理課に戻る途中、Y美から「話があるので、今夜食事でも」と誘われた。私もちょっと話がしたかったのでOKし、仕事に戻った。その夜、私が会社帰りによく立ち寄る小料理屋さんにY美と行き、奥の小さな座敷を使わせてもらった。飲む前にY美から「今日はありがとうございました。お陰さまで重い荷物を下ろしたような気持ちです。今まで本当に毎日が辛かった。いけない事を黙っているの
...省略されました。