某有名予備校の英語講師になって20数年間、ずいぶんおいしい体験をさせて
もらっている。ゴールデンウイーク前のとある日に、19歳のおとなしそうな
女子予備校生が授業後質問にきた。最初は文法に関する質問だったが、なか
なか要領を得ない。よくよく聞いてみると、結局一人暮らしの予備校生活が
不安で仕方がないという。その日は、一時間ほど話し相手になってやり、い
つでも心配なら相談に乗るよ、というと笑顔で帰って行った。何回かそんな
やりとりのあとずいぶん打ち解けて食事に誘ったら、なんと自分のアパート
へ来ないか、と言い出した。もちろん手作り料理だけじゃなく、彼女のカラ
ダもいただいた。やはり処女だった。ことが終わった後、女はしばらく涙を
流しながら強く抱きついたままだった。よっぽど寂しかったのだろう。今も
付き合いは続けているが、合格するまでは、英語も、身も心も責任をもって
慰めてやるつもりである。この仕事での特徴は、若いのは当然のこととし
て、処女率が異様に高いことだ。高校時代を受験一筋で過ごしてきたせいだ
ろう。予備校生との関係はすでに100人以上だが、七割くらいが処女だった。
そして、不安の多い予備校生は、講師という立場を利用すると簡単になきっ
かけで落とせてしまうし、合格するまで付き合うことが多い。それでもって
合格すればいつまでも感謝されるのである。