雨が降ると父の仕事が休みになる。
だから私は雨の日が嫌で仕方なかった。
平日に雨が降ると私は学校を休まされる。
そして朝から父の相手をさせられた。
あの時間は私にとって耐え難い苦痛。
母も見て見ぬふり。
誰も助けてくれない。
なんで私だけこんなヒドイことされるんだろう。
何度も思った。
何度も死のうとした。
でも死ねなかった。
家出もしたけど家に連れ戻された。
暴力と性的虐待の日々。
いつしか私は壊れていった。
父と母はそんな私を不気味に思い施設に預けることにした。
私を壊した当事者のくせに酷い話。
それから施設で10年ほど生活し少しはまともになった。
そして15年が経った。
施設にも一度も会いに来なかったから両親とは25年会ってない。
私の中であの人たちはとっくに赤の他人だ。
施設を出て出会った家族を見て改めて思った。
実の娘にあそこまで酷いことができるのは普通ではないと。
つまりあの人たちは私の本当の両親ではないのだろう。
そう思わないとやってられない。
あの人たちと同じ血が流れてると思うだけで私は私を殺したくなる。
あの人たちにとって私はなんだったんだろうか。
40過ぎて対人恐怖症で男性恐怖症でパニック障害。
生きてるだけで毎日つらい。
こんな人生、私は望んでなかった。
もっと楽しく生きたかった。
楽しそうに生きてる人を見ると私の記憶を追体験してほしくなる。
その人がどれだけ恵まれてるのか、ぬるま湯の人生なのかわからせたくなる。
これは私の傲慢なんだろうか。