小学3年生になる前の春休みに引っ越ししました。
学校が始まっていなくて、友達も顔見知りの大人も居ない私は家の近くにあった小さな食料品店に行った帰りの途中で空き地で子猫を見つけました。
一応フェンスで囲いはありましたが、子供なら簡単に入れる隙間があり猫好きな私は躊躇なく中には行ってしまいました。
子猫を追って行くと小さな小屋の中に入っていきました。
その中には子猫と親猫らしき数匹の猫がいました。
野良猫の住みかなんだ、と思いました。
意外に猫は人に慣れているらしく手を差しのべると子猫も親猫も寄ってきました。
私の手のひらを舐めてきました。
お腹が空いているのかな、と私のおやつに買ってきたパンを小さくしてあげるとみんな一生懸命に食べていました。
次の日にもパンと牛乳を買って猫に会いに行きました。
小屋の中にあった、食品のトレーに牛乳を注ぎパンをちぎって食べさせていたら、突然の小屋の扉が開きました。
私も扉を開いたおじさんも驚きました。
「ビックリしたなぁ、お客さんが居たのか」と言われて「ごめんなさい、猫ちゃんがお腹すいてたから」と叱られるのを覚悟しました。
でも「ありがとう、昨日は体調が悪くて猫にご飯をあげられなかったんだ」と予想外の言葉でホットしました。
おじさんも猫好きだそうで、「おじさんはさ、アパート暮らしだからこの子猫達を飼えないんだ」とも言っていました。
同じ猫好きはおじさんと私はすぐに仲良くなりました。
次の日は、いつもより早く小屋に行くと、すでにおじさんが来ていて猫達にご飯を食べさせていました。
お腹がいっぱいになった子猫たちは、スヤスヤと眠り始めて、私とおじさんは子猫たちを見ているだけでした。
親猫はおじさんの抱っこされてて「こっちに来て抱っこする」と聞かれたから私は疑うことなくおじさんに近付きました。
おじさんに親猫を渡され抱っこする、おじさんは今度は私をあぐらの上に座らせるにされました。
よく小さい頃はお祖父ちゃんにされていましたが、2年生になった頃からは母に「もぉ、大きいんだから、抱っこはやめなさい」と言われてからは、母が居ない時に、お祖父ちゃんに抱っこしてもらっていました。
よくお祖父ちゃんに抱っこされると、安心してなのか眠くなっていつの間には眠ってしまいました。
私の脚の間で親猫も眠り始めて、その格好は両手脚を開いて可愛かった。
「真由美ちゅんは、子猫がどこから産まれるか知ってる」と聞かれ「知らない」と答えるとおじさんは、「ここから産まれるんだよ」と親猫のオシッコする所を指を指していました。
「そうなんだ、不思議だね」と言うと「人間の赤ちゃんもお母さんのここから産まれるんだよ」と言っていました。
幼稚園児の頃に「お母さんのお腹の傷は何でできたの」と聞いていたら「真由美が産まれた時の傷よ」と帝王切開の傷の意味を教えてもらい、赤ちゃんはお母さんのお腹を切って産まれるものだと思っていたから、おじさんも嘘を付いていると思いました。
「その証拠に真由美にも赤ちゃんが出てくる穴がちゃんと開いてるんだよ」と言われ、私は親猫を起こさない様に、服を捲り上げてお腹を見ました。
「違う、違う、真由美の股の間に有るんだよ」と言っていました。