稀に転勤を伴う仕事に就いていますので
職場の寮(と言っても、借り上げのアパート)に住んでいるのですが
今、隣人との関係で少し困っています。
思った以上に壁が薄いみたいで
ある程度以上にボリュームを上げると
TVなどの音声が洩れ響いてくるのです。
お隣に入居しているのは、40~50代位の男性(職場内では面識の無い方)ですが
ご迷惑は何かとお互い様ですし、隣同士も何かの御縁と思い
あまり気にしない様にと心がけてはいたのですが
深夜にまで煩い日が何日も続いて
悩み抜いた挙げ句ある朝、私はメモに書いて
ついにそれを玄関ドアのポスト口に入れてから出勤しました。
その晩帰宅して暫くした頃に
家のインターホンが鳴って確認すると
お隣の男性でした。
少し躊躇いましたが、一応同じ職場という事で
当然、身元も判っていましたから
ただ入浴後でパジャマに着替えていましたので
上に一枚羽織ってから、チェーンをかけたままでドアを開けました。
すると、最初は『煩くして迷惑をかけました、スミマセン』
という挨拶だったのですが
『単身赴任中で“色々な不便”が多くて(笑)』みたいに始まってしまい
そうです…
夜な夜な聴こえて来る音声の元は
やっぱりAVのそれでした。
私がメモを入れる迄に、暫くかかったのも
その内容に原因がありました。
勿論、メモの文面では内容には触れずに“TVの音”というふうに書きました。
返答に困っている私に、隣の男性は尚も
『そちらサンは、お相手がいらっしゃるみたいだから…週末に一週間分まとめて解消してるみたいだね!?』
と言われて絶句しました。
同じ壁を隔てて、向こうの音が聴こえ伝わるのですから
当然と云えば当然の事ですが
こちらの音だって聴かれていたのです(恥)
『やっぱ生の声はビデオよりもエロさが段違いですよね!』
『でも、あんな声を出す位だから…週末迄だって、間が持たないでしょ?』
『ウチの音で相当困らせちゃってたみたいだね(笑)』
「もう… いいです‥」
相手に聞こえたかどうか分かりませんが
俯いたままで、私は玄関を閉めました。
以来、私は彼氏を部屋に招く事を控え始め
多少出費が嵩むのですが(彼は実家ですし)ホテルを利用する事になりました。
でも、それだと場所も時間も限定されてしまうので
思わず想いが募る事も多くなり
そして結局、お隣からは今も毎晩の様に“音”は聴こえて来ますが
私は壁に耳をあててしまっています