大学を卒業して、私は実家へ戻りました。
母親の強い要望もあって、実家が経営する旅館で働くことに
しました。とにかく母がどうしても私に帰ってきてほしいと
言いました。その前の年、父親を亡くして寂しかったのでし
ょう。仕方ありませんでした。最初は、どうしても経営が続
かないようだったら、諦めてまた東京へ出て働けばいい、そ
んな気持ちでした。
しかし、どうして母が強く私の帰郷を願ったのかがすぐにわ
かりました。案の定経営は火の車で、知人に借金をしてなん
とかつないでいる状況でした。経営を保つために、どうして
も私が帰らなければならない理由がありました。
ある日、恰幅のいい中年の男の人が、泊まりにきました。母
は私に挨拶に部屋へ行くように言いました。その人は、私た
ちにお金を貸してくれている人だ、と付け加えました。部屋
に入り、丁寧にお礼を言うと、その人はにやにや笑って、私
たちに多額のお金を貸しているのだと言いました。そして、
今後も私たちを援助してくれる、とも言いました。「その代
わり」と呟きながら彼は私の後ろへ回り、いきなり私を羽交
い絞めにしました。そして着物の袖から手を入れて、私の乳
房を揉みしだきました。抵抗できませんでした。やがて片手
が股間へと伸び、敏感な部分を刺激しはじめました。着物を
着ていたので、下着はつけていませんでした。乳首を転がさ
れ、指をアソコの中に入れられると、もう駄目でした。私は
泣きながら、喘ぎ声を漏らしていました。奥の部屋には蒲団
が敷かれてあり、その上に寝かされ、その夜惨々に犯されま
した。彼は、うちの旅館にお金を貸し続けることと引き換え
に、私の身体を望んだのでしょう。それで母は、あんなに強
く私の帰郷を望んだのだと思います。
その後もその人は度々私たちの旅館に泊まりに来ました。そ
の度に私は彼の部屋に泊まりました。彼は私が思いもよらな
い恥ずかしい方法で、私を嬲りました。手足を縄で縛られ、
一晩に5回も6回も中に射精されたこともありました。あま
りの快感に、失神してしまったこともありました。とても、
辛い毎日でした。でも、思えば両親は苦しい中から私を大学
へ行かせてくれ、思い出に残る楽しい4年間の大学生活を過
ごさせてくれました。これくらい、仕方がないのかもしれま
せん。
そして今は、もう旅館はありません。