東京でこれだけの敷地の家に住んでたら大富豪っていう、女ばっかりの家で育ちました。
男っけがない家なわけですから、やはり陰ではみんな自慰に頼っていたのかなあ…
と自慰を頻繁にしてしまう自分を励ましてました。
親姉妹含めてしてるところを見たことはありません。
だから自分だけエッチな精神の持ち主なのではないかと不安になったりするのですね。
その不安を払拭してくれたのが、我が家に一時的居候していた私と同い年の少年でした。
健康上の理由から預かったんですが、親類の集まりでも会ったことがないほど遠い親戚でした。
確か母親同士が交流があったようで、まだ幼い頃には将来結婚させようなんて冗談まじりに話していたそうです。
私的には17才という思春期真っ只中で、冗談とはいえそんな話を聞いてしまったら意識しないわけにはいかない。
それもあったから、結果的に私が一番打ち解けにくくなってしまいました。
その時、大学生の姉はすでに家を離れ、家には私と小学校高学年の妹、中学年の妹、母、母の妹が暮らしていました。
母は出勤する仕事ではありませんでしたが職は持っていたので、通いの家政婦さんがいました。
見事なまでに女ばかり。
そんな中に登場した異物に注目が集まるのは、これは仕方ありません。
物珍しさもあるでしょう。
少し中性的な雰囲気の彼は、わりとすんなりうちの中に溶け込んでいきました。
ですが、最初距離を置いていた私には男でした。
来て何日もしないうちに、彼の自慰をうっかり見てしまったからです。
向こうは気づいていませんでした。
だからこそ、本当の意味での男子の生態を見た気がして、この一件はずっと私の中に残ります。
今でもたまにじっくり思い出すと、いつの間にか下着に手を滑らせてしまうほどに…