お母様がローストとなって逝かれた日、私はやっぱり眠れなかった。きれいなお母様、今はもういらっしゃらない。あのきれいなお身体は切り刻まれて皆にたべられちゃった。内臓はもとよりきれいに頭蓋骨を取り外されて脳まで全部食べられたそうなの。
一番美味しいのは乳房と子宮って言われてる。国賓の方と大統領がお召し上がりになったはず。覚悟はしてたけど、やっぱり一緒じゃないと淋しいな。翌日も係の方から健康確認の簡単な検査があった他はやる事が無かった。ずっとベッドで寝てても良いんだけど、私はお勉強したわ。
ネットを使って各国の歴史や文化を閲覧した。
もうすぐ死んじゃうって分かって自暴自棄になったり無気力になるのは獣や低級な人達。私達エリートは最後の瞬間までエリートじゃなくちゃ!どうせならって思って、人間、食材、調理で検索してみた。やっぱり政府機関のパソコンはすごいの。色々な国、民族での食人文化の事が閲覧できたわ。
男性も食べられる事あるけど、男性は基本労働力だったり戦う戦力だったりするし、何より肉質が硬いからあまり食べられてなかったみたい。やはり女性や子供の方が美味しいんだ。牛や豚等家畜でも生きてるうちから健康で見た目も美しい個体が尊ばれてる。特に人間は豚みたいに一度に大量に殺処分するんじゃないから尚更きれいな女性が選ばれたんだって。
画像もあったよ。でも飼育って引いたら鉄格子の中で監禁されてたり、首に鎖をつけられてたりで、私やお母様みたいに自ら進んで食材になるって感じじゃなかった。お母様みたいな年齢のご婦人とその娘らしい私より小さい女の子が裸で鉄格子の中で項垂れてるのは可哀想だったよ。続く画像では、その二人が逆さに吊られているんだけど、もう生きてないみたいだった。首のところに切った傷があって、そこから血を抜かれたみたい。だから肌は真っ白だった。
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