王首領は監禁小屋から刑場まで、春は王首領の計らいで着物を羽織らせてもらっていた。
王首領は、こんな小娘一人を残して逃げた黄とその妻が憎かった。
そんな黄に殉ずる春の気持ちが理解出来なかった。
出来ればこの娘の命は助けたいが、もはや処刑中止は出来なかった。
民衆は黄の横暴に怒っていた。
その黄を追い出し、黄の懐刀とされていた悪魔の女を生け捕って公開処刑、それも死ぬまで時間が掛かる残酷な方法でしてくれると言う王首領の評判は凄かった。
春を助命すれば、本当に義を弁える人達からは評価されようが、この目の前の民衆は、手のひらを返して王首領を悪く言うことは目に見えていた。
春は刑場に着くと、王首領に対して再び額を地面に擦り付け、「大謝、王大人!」と礼を言った。
王首領は頷くしかなかった。
春は周りより数メートル高い処刑台に登った。そこは擂り鉢状になった大きな窪地の中心で、周りには数千の人々が春の処刑を見物するために押し掛けていた。
台に立って後ろ手に縛られた縄を解かれると、春は自分で羽織らせてもらっていた着物を脱いだ。
人々が、うわーっ、とどよめく。
「本当に身体に変な模様がある!」
「まだ熟してないが、確かに女だ、男じゃないのは確かだ!」
「本当にこれが悪魔か?身体の模様以外は、そこら辺の小娘より貧弱じゃないか?」
「お前、知らんのか!この女、12の時から黄を垂らし込んだらしいぞ。それで黄のやつ、悪いことばかりするようになったらしい。」
「本当に割れ目の上に淫乱って書いてあるな!」
「小娘でもこれほど大勢から裸を見られれば恥ずかしい筈なのに、こいつは平然としてやがる。見た目とは違う本当の淫乱なんだよ。」
春は台の上からもう一度王首領に頭を下げ、それから斜めに立て掛けられた大きな板にその裸体を大の字に貼り付けられた。
手首と足首を太い釘で板に打ち付けられる。
普通なら、コーン、コーンと金槌の音がする度に、激しい痛みを訴える死刑囚の悲鳴が聞こえる筈なのに、今日はそれが聞こえなかった。
執行人が春に小さな声で「阿片、飲んでください..」と囁いたが、春を手足の激痛に耐えながら、「ありがとう、でも、要りません。貴方の優しいお気持ちを仏様にお伝えしたいけど..、私は地獄に行くからお伝えできませんね..」と冗談でも言うように答えると、にっこり微笑んだ。
いよいよ身体の切断にかかった。
執行人は鋭利な刀を片手に持つと、反対の手で春の殆ど膨らんでいない乳房を掴むように持つと、春の乳房の下から上へと刃を滑らせて春の右の乳房を切り取った。
刃物が乳房の中頃を動いている間、さすがの春も唇を噛み締めて痛みに耐えているようだったが、目はしっかりと開き、苦痛の悲鳴もあげなかった。
執行人は切り取った春の右の乳房を高々と手で持ち上げて民衆に見せた。
うわーっ!と大歓声が上がる。
執行人が王首領の方を見ると、首領は小さく頷いた。
再び執行人は春の残った乳房を掴み、刃物を刺し込んだ。
反対の乳房も直ぐに切り取られる。
乳房が切り取られた痕には、春の胸の筋肉と黄色い脂肪が、大量の赤い血の下から見えていた。
春は、はあはあと荒い息をなんとか整えようとしていた。
痛みも激しいが、それより自分の身体の一部が無くなったと言う事実は、精神の動揺が少ない筈の春にとっても、かなりの衝撃だった。
また執行人が囁く。
「これから止血のため、胸を焼きます。激痛でですが、気持ちさえしっかり持っていれば、死ぬことはありません。」
執行人は助手が先端を真っ赤に焼いた焼きごてを持って近づいた。
執行人が春の目を見ると、春の方から頷いた。
まず右の乳房があった痕に焼きごてが押される。
ジューッと血が蒸発し肉が焼ける音がした。
同時に生肉が焼かれる匂いが漂う。
春はその激痛に耐えようと、全身に力を込めた。
釘で張りつけられている手足が、ぶるぶると震えた。
それでも春は、唇を噛んだまま悲鳴をあげなかった。
執行人は、春の息が調うのを待ってあげたかったが、あまり時間を置くと出血量が増えて危険だ。
「反対も、焼きます。」と春に告げると、執行人は左の乳房の痕にも焼きごてを当てた。
春は大きく目を見開き、身体をぶるぶると震わせていたが、数分すると震えは落ち着き、替わりに春は口から、げふっ、と少量の胃液を吐いただけだった。
普通なら激痛で失禁脱糞が当たり前なのに。
実は昨夜、王首領から内密に食べ物や飲み物の差し入れがあった。
しかし、春は感謝しても受け取らなかった。
何か欲しいものは無いか?と、王首領の召使いから聞かれて、一つだけ「もし、有ったら欲しいのですが..」と言ったのが下剤だった。
翌朝それを聞いた執行人は、この少女は処刑に関わる人達に迷惑を掛けないように、と思っているのではないか?と思っていたが、その通りだった。
焼いたことで、春の胸の出血は小さくなった。
「意識はありますね?」と執行人から聞かれて、春は気丈に「はい、大丈夫です。」と答えた。
次は真っ白な春の下腹に彫られた淫乱の文字を削り取ることだ。
下腹は胸より痛みに鈍感だが、それでも横15センチ縦10センチの長方形に肌を剥ぎ取られるのは激痛を伴った。
王首領の手元に、切り取られた春の両方の乳房、下腹の皮膚が届けられた。
「証拠とする。アルコールに浸けて保存せよ。」
部下には厳しい口調で命令したが、心の中では春が可哀想で仕方なかった。
いよいよ陰部全体を抉り取る時が来た。
「先に陰核、陰唇、膣口まで大きく刃物で抉ります。それから鉤を引っ掻けて引き出すようになります。」
執行人は感情を殺して淡々と春に告げた。
「先に刃物で抉っておいた方が、無理やり引き剥がすより、少しでも苦痛が軽い筈です。それと、引き出す時に、ゆっくりとではなく、一気を引き出すことになるかもしれません。」
春の口元に溢れた胃液を拭いてあげながら、執行人はこれが過酷な拷問になることを告げた。
そしてさらに小さな声で「王首領は黄が逃げるのに十分な時間を与えたではないですか。もう、貴女が長く苦しむ必要は無いはず..」
と聞いた。
春は「王大人の恩に報いるためです。貴方にはご迷惑お掛けします。」と小さく微笑んだように見えた。
執行人は、もうこの子の意志に従おう、と決意した。
春の性器は黄の乱暴な性交で年齢の割に荒れていた。
太い指で捏ね回される事もあり、クリトリスやビラも肥大し形も崩れている。
それを見て悲痛に感じる執行人は、上から見下ろしながら「見苦しくてごめんなさい..」と謝る春の声を聞いた。
執行人は先が鋭く尖った刃長の長い刃物を持ち、春の性器を大きく抉った。
前の割れ目の始まりから、後ろは肛門まで含んだ広い範囲に刃物を深く刺し込み、ぐるっと大きく肌の奥深くまで肉体から離れやすいようにと組織を切断した。
もちろん刃が筋肉や内臓に引っかかってきれいに切れず、春の体内で刃を不規則に動かすこともあった。
この度に春は、苦悶の表情を浮かべたが、くーっ!と噛み締めるような声を出すだけで、悲鳴にはならなかった。
見物人の中には、処刑されている春を対象に賭博が盛んに行われている。
本当に胸や下腹を抉られ、子宮を引き抜かれ、手足を切断されるまで耐えられるか?
もっと早く死ぬんじゃないか?
地元の人が胴元になって、あちこちで金が飛び交った。
さらに春の身体の一部を欲しい、と言う者まで現れる。
退治された悪魔の身体の一部を乾燥させてお守りにしたい。
退治された悪魔を食べたら、退治した英雄の威光で病気が治ると聞いた。
実際これまでも匪族が首を切られた時に出た血が着いた饅頭が高く売られたこともあった。
執行人の弟子や手下が荒々しく追い返そうとするが、なかなか諦めない。
春の耳にも届いてしまった。
私の身体が欲しいの?
それでその人達、満足するの?
それなら私の手足や内臓、焼いて食べさせてあげたら良いのに..。
春は小さく一人言を言ったつもりだったのに、それを聞き付けた人もいた。
どんどん話が膨らみ、「この後切り取られた手足や巻き取られた内臓は、希望する者に焼いて配られるそうだ!」と言う話になってしまった。
部下からこれを聞きた王首領は、「そんなこと、出来るか!あの娘は、あの娘は..」と感情を爆発させかけた。
そしてまた処刑台の上の春を見た。
ちょうど春の膣から肛門にかけて、鉤が差し込まれ、引っかけられた時だった。
これから春の子宮が引き出されるのだ。
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