スーパー平野で買い物を済ませて和子は家路に急いだ、台風15号の影響で時折大粒の雨が地面を叩き付けた。
婦人物の雨傘ではこの降りこみで用が立たなかったのか和子は雨でぐしょ濡れで、薄い白いブラウスは肌にぴったりとへばりつきブラジャーがくっきり浮き出ていた。
玄関の傘立てに傘を置き濡れた髪をハンカチでぬぐいながら家に入った。
大家の三島は和子を気使うように部屋から出てきて声を掛けた。
「和ちゃん大変な雨やな濡れたやろう」
「ええ、ずぶ濡れです、ちょっと着替えてから食事の用意します」
そう言って離れの部屋から下着と着替えを持って浴室へ向かった。
濡れたシャツとスカートを脱ぎ下着を取ってバスタオルで身体を拭いた。
長い髪をドライヤーで乾かして下着を着けた。
家ではブラは着けずラフな格好で夕食の支度に取り掛かった。
もうここへ来て三ヶ月、半同棲の生活にも慣れてきた。
以前と随分と変わった生活に和子は満足している、部屋は建前上、離れの部屋を借りている。
大家の三島を和子は旦那さんと呼んでいるが、三島も和子のことを和ちゃんと呼んで可愛がっている。
最初の頃は遠慮気味にではあるが離れの和子の部屋に忍んで身体を求めて来たが、最近は暫らくご無沙汰している。
無理もない、三島は70になる年齢なのだ。
和子もそんな三島に優しく、時には大胆になって喜ばせた。
そんな関係のふたりであるが、和子から求める事はなかった。
しかし、台風の余波で降りしきる蒸し暑い夜、和子はいつになく身体を火照らせていた。
※元投稿はこちら >>