第六章 疼きの深まり
あれから1ヶ月が経った。
加藤海は、毎日を悶々とした想いで過ごしていた。
給湯室での突然の平手打ち——あの衝撃的な出来事の後、矢島からは一切の反応がなかった。
なぜ何も言ってこないのか。
なぜ、あんなことをしておきながら、普段通り通り過ぎるだけなのか。
その疑問が、海の心を苛み続けていた。
しかし、1ヶ月が経つ頃……変化が訪れた。
社内で矢島とすれ違うたび、海は無意識に彼の後ろ姿を目で追ってしまう。
独身だと聞いたという噂を思い出すと、胸の奥がちくりと痛む。
(他の女の人と……矢島さんが……?)
そんな嫉妬に似た感情が湧き上がるや否や、下腹の奥が熱く疼き始めた。
すれ違っても、矢島は目すら合わせてくれない。
その疎外感が、なぜか甘い痺れとなって全身を駆け巡る。
孤独感さえも、じんわりと快楽に変わっていく。
(えっ……? なに、これ……? 何なの……?)
矢島の存在が、日を追うごとに、圧倒的に大きくなっていった。
夜、家に帰ると、海はもう我慢ができなかった。
ベッドの上に膝をつき、脚を大きく開いた。
スカートを腰まで捲り上げ、パンティを引き下げて下半身を完全に露わにする。
既に溢れ出した蜜が、太ももを伝っていた。
「あ……っ、ん……」
まず剥き出しになったクリトリスを、優しく、そして激しく擦り上げる。
もう片方の手がブラウスの中へ滑り込み、ブラジャーを押し上げて固くなった乳首を強く摘まんだ。
「ァァァアアッ……!」
声が抑えきれず漏れる。
慌てて枕に顔を押し当て、尻を高く掲げた。
蜜が滴り落ちる秘裂に、中指と薬指を一気に沈め込む。
ぐちょっ……ぐちゅぐちゅぐちゅっ!
激しく指を出し入れしながら、腰を淫らに振り立てる。
嫉妬、疎外感、孤独感——すべての負の感情が、熱い快楽の燃料となって燃え上がった。
(矢島さん……他の女の人と……ああ、嫌……でも……)
「んっ……んんっ……あぁ……っ、矢島さん……!」
今までにないほど激しい動きで尻を振り、枕に顔を埋めたまま全身を痙攣させる。
強烈な絶頂が、海を何度も何度も飲み込んだ。
達した後も、ぐったりとベッドに崩れ落ちながら、海は小さく呟いた。
「あぁ……私は、何なのだろう……」
その瞬間、フラッシュバックのように、昔ネットで偶然目にしたM女性の恍惚とした姿が脳裏に浮かんだ。
(そ……そんな……)
私は……向こう側……なの……?
毎日、このような繰り返しの日々の始まりだった。
真面目でクールなキャリアウーマンとしての自分と、疼き続ける淫らな身体との間で、海は激しく葛藤し続けていた——。
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