第十章 日常の管理
翌朝、海が目を覚ますと、スマホに新しいメールが届いていた。
【このアプリは二人だけで使うSNSのようなものだ。インストールしなさい】
指示通りにアプリをインストールすると、すぐに通知が来た。
ピロン いい子だ海、インストールできたね。
そこは、二人だけのプライベートなトークルームだった。
海は頰を緩めながら返信した。
【はい😊】
ピロン 今日から食事、食べ物、飲物、排尿、排便、生理も全てここに報告して許可をとりなさい。
言いつけだよ。
(……全部……? 矢島さんに……私の生活の全てを……)
海の胸が、どくんと大きく高鳴った。
羞恥と、どこか安心するような温かさが混じり合う。
【……はい😌】
ピロン よしいい子だ……昨日の画像、綺麗だったよ。
海はスマホをぎゅっと胸に抱きしめ、思わず鼻歌を口ずさんでしまった。
(矢島さん……見てくださった……私の、あんなにいやらしいところを……)
その日から、海の日常は少しずつ変わっていった。
仕事中、コーヒーを飲む前におずおずと報告する。
お茶を飲むときも、昼食を食べるときも。
トイレに行く前も、終わった後も。
ピロン いいよ、飲みなさい。
ピロン ああ、オシッコしてきなさい。
ピロン 残さず食べなさい。
ピロン お尻は綺麗に拭きなさい。
そのたび、海は頰を赤らめながら「ありがとうございます」と返信した。
(矢島さん……私、独りじゃないんだ……)
心の奥が、じんわりと温かくなった。
夜、帰宅の報告を終えると、最後に新しい言いつけが届いた。
ピロン そして、私がいいと言うまで逝ってはいけないよ。
感じてもいい、濡らしてもいい、でも、逝ってはいけないよ。言いつけだ。
海はスマホを握ったまま、動揺した。
(え……? 逝っちゃ……だめ……?)
何て返せばいいかわからず、ただ震える指で打つ。
【……はい……😊】
布団に入り、電気を消した後も、矢島の言葉が頭の中で繰り返された。
(オシッコしてきなさい……お尻を綺麗に拭きなさい……コーヒー飲みなさい……)
「あっ……」
乳首が硬く尖り、パジャマの生地に擦れて甘い声が漏れた。
足の付け根が、じゅわっとヌルヌルに濡れているのがわかる。
(はぁっ……だめ……逝っちゃ……いけない……言いつけ……だから……)
身体が疼いて疼いて、抑えきれない。
そっとパンティの中に手を滑り込ませ、ツルツルで敏感になった秘部を指でなぞる。
「んっ……あ……っ、矢島さん……」
(き、気持ちいい……でも、だめ……逝っちゃ……)
指の動きが自然と速くなる。
クリトリスを優しく、けれど執拗に擦り、蜜壺の入口をくちゅくちゅと掻き回す。
「はぁ……はぁっ……んんっ……!」
(矢島さん……好き……大好き……この言いつけ……守りたい……)
快楽が波のように押し寄せてくる。
何度も何度も、絶頂の淵まで追い上げられながら、必死に堪える。
「あっ……あぁ……っ、だめ……逝っちゃ……う……!」
達磨のように身体を丸め、太ももを強くつねり、唇を噛んで耐えた。
その痛みさえも、甘い悦びに変わっていく。
何度も何度も、それを繰り返して……
海はようやく、疲れ果てて深い眠りについた——。
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