慌ただしい師走を駆け抜け、あっという間に新年を迎えていた。
ご主人様とは、すれ違いで会うことができなかった…
奈々は久しぶりに、クリスマスも年末年始も地元の友達と一緒に過ごし
それなりに楽しかったが、やはりどこか寂しかった…
イベント事があると余計に恋しくなってしまう…
それなのに、ご主人様は、生理明けの12月中旬頃から1ヵ月間の禁欲生活を命じていた。
生理中の軽いクリオナだけでなく、やっと思いっきりオナニーができると楽しみにしていただけに
奈々にとっては地獄の日々だった。
でも、我慢できたら沢山可愛がってあげるというご主人様の甘い言葉に従順に従う…
そもそも、ご主人様に性を管理されることは奈々の性癖でもある…
ただ、年末年始など休みが長いだけに、誘惑の時間が多く
自分の精神力との戦いで、常に悶々とした日々を過ごしていた。
成人の日が過ぎた頃、茉凛が務める美容院では、新年会を開催する計画が進んでいた。
コロナの影響でサービス業事態が苦境に陥っており、ワクチン接種の定着や治療薬の開発され
以前より重症化リスクも軽減され、緊急事態宣言のような営業規制は撤廃されたが、
未だ客足は完全には戻らない状態が続いていた。
美容院が加盟している地域の青年商工会議所でも、重症化リスクの少ない若者が率先して街を盛り上げないと
衰退していく一方であり、若い経営者同士協力を呼び掛けていた。
そんな状況にオーナーは、急遽、美容院スタッフやカットモデルなどの関係者も誘って新年会を開催することにした。
奈々は、カットモデルだけでなく、お店のSNSのトータルコーディネートのモデルも兼任しているので、
本来、最低でも月に1回は美容院に通っていたが、直近、2回はコロナの影響で撮影自体が中止になっていた。
あのビデオ通話以降の撮影だっただけに、奈々は安堵していたのだ。
しかし、今回の新年会の主旨を聞くと、性格の良い奈々は断ることができなかった。
ただ、この新年会を最後にお店も変え、モデルも辞めさせて貰おうと心に決めていた。
ビデオ通話で、顔はバレしていないとはいえ、スタッフ全員の前で変態オナニーを披露し、
皆さんからの卑猥な命令に従ってしまった。
今、思い出すだけでも、死にたいくらい恥ずかしすぎる…
会社は辞めることは簡単には出来ないが、美容院は全国にコンビニの4倍以上の店舗数はあるわけで
別に今の美容院に固執する必要もないからだ。
何よりも、自分の秘密を握る茉凛がお店にいることが恐怖でしかない…。
そんな決意のもと新年会の当日を迎えていた。
仕事を終え、重い足取りで会場に向かった。
会場となるお店は思ったよりも、飲みに来ている人が多かった。
さすがに、高齢者の割合は少なかったが、わりと値段設定が高めなようで
年齢層は30代以上のお客様が多く、店内は大いに賑わっていた。
完全個室のプライベート空間を売りにした和テイストの落ち着いた雰囲気で
廊下などは少し薄暗い中にも、間接照明などを効果的に使用し、隠れ家的な雰囲気を演出したお洒落な内装だった。
部屋は座敷タイプと掘りごたつタイプの部屋が多いようだった。
案内され部屋に近づくに連れ、奈々は緊張していた…
ビデオ通話以来、久しぶりにスタッフの皆に会うからだ…
奈々
「こんばんは。お久しぶりです」
小さい声で、挨拶をしながら部屋に入る。
隼人(美容院スタッフ)
「おっ、本日の主役の登場!!」
優太(美容院スタッフ)
「うちの美容院の顔!」
奈々
「そんな、やめてください…」
美容院スタッフが、それぞれ声をかけ久しぶりの再会を喜んでいた。
一瞬で、皆さんに卑猥な指示をされたことが脳裏に蘇り、
奈々は顔を真っ赤にして、異常に恥ずかしがっていた…
その本当の理由を知る茉凛だけは、それをニヤニヤしながら見つめていた。
形式的な挨拶が一通り終わり、どこに座ろうかと部屋を見渡すと、
ニヤニヤとこちらを見つめる茉凛と目が合ってしまった…
茉凛
「奈々さん、お久しぶりです。」
「こっち、こっち、私の推しの奈々さんはここの席になります」
茉凛が甘えるような声で奈々を呼び、自分の隣の席に誘導する。
隼人
「お前だけの推しじゃねーだろ。(笑)」
「うちのスタッフ全員にとってのアイドル様だろ!」
「独占すんじゃねー笑」
茉凛はおどけて見せたが、一番奥の端に茉凛が座り、その隣の席に強引に座らせた。
オーナー
「茉凛、うちの店の顔の奈々ちゃんが、なんで端の方なんだよ。」
「真ん中だろ、真ん中。」
そんなやり取りをしている最中に
続々と参加メンバーが部屋に集まってくる。
入口付近の人たちが対応する。
茉凛
「だって、私の奈々様なんだもーん」
隣に座った奈々に甘えるように、いきなり抱きついてきた。
茉凛
「電車での痴女プレイ以来ですね。」
「ねッ、奈々先輩!フフッ」
周りには聞こえないボリュームで囁き
バレないようにいきなり奈々の胸を鷲掴みにしてきた。
ビクンッ・・・
思わず、体が反応する…
奈々
「ぃゃッ」
思わず、小さな声で抵抗する。
茉凛
「そんな嫌がらないでくださいよ。」
「一緒に楽しんだ仲じゃないですか、奈々先輩。フフッ」
奈々が耳が弱いことを知って、耳に息をそっと吹きかけ
そして、大胆にもペロンと舐めた…
奈々
「はぅッ…」
首をすくめる…
奈々にずっと絡み付いて、スキンシップの多い茉凛を見かねて
オーナー
「おい、茉凛、何、奈々ちゃんにべったりくっついてんだよ。ったく」
「奈々ちゃんも、そんな奴に構わず真ん中の席においでよ」
抱きしめるのを辞めた茉凛だが、
皆から見えないように、奈々のお尻をギュッと鷲掴みにしていた。
奈々
「ありがとうございます」
「私、お酒あまり飲めないし、茉凛ちゃんにネイルのことを教わりたいのでこの席で大丈夫です。」
茉凛の無言の圧力に、咄嗟にそれらしく断った。
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