晴美は歳上が大前提で好きである。
同年代や年下には恋愛感情を持てない。
幼少の頃から姉や母親に叱られ馬鹿にされ、嫌がるような家事を手伝わされ、こき使われて来た。
唯一、家族の中で父親だけが庇ってくれた時もある。
だが、毎回毎回庇ってくれたわけではない。
10回に二回三回有る化無いかの頻度である。
それよりも、親戚のオジサンやお爺さんから可愛いがられていたせいもあるんだろう。
初恋の相手も近くの魚屋の親父である。
いつも、魚屋に行くと飴玉を貰えたから。
同じ年ぐらいの子は照れもあるのか、好きだとしても真逆な行動というか、乱雑に乱暴にぶっきらぼうにイタズラしてきたりするだけであるのがイヤでイヤで仕方なかった。
その点、大人は最初から優しく接してくれる。
優しさに飢えていたのか、優しさイコール愛情に飢えていたのか、同年代の男には幼少の時より興味はなかったようだ。
旦那は8才上で、その条件は満たしているし優しい、そして自分自身の男性経験から比べると真面目。しっかりとした所に勤めて安定収入。結婚相手としては不満などない。
だが、思い描いた幸せな家庭がら少しずつだがズレが生じ、姑と同居になりズレは更に酷くなる一方である。
このまま、不平不満を抱えながら結婚生活を送るのか?
小さい子供が居るのが唯一救いだが、専業主婦の晴美には二人の子供を養う経済力もない。
嫌いな実家に頼る事も出来ないし、頼った所で嫁に出したからと相手にされないのも目に見えている。
旦那はやはり、姑の味方である。
姑の嫁いびり、旦那のどっち付かずの対応、いや姑寄りの考え方や発言。
夫婦間のすれ違い、セックスレス、このまま老け込んで行くだけ?どこかで、嫁でなく母親でなく女としてみられたい、女として扱って欲しい。
イヤな事が有れば優しく旦那の胸に抱かれたい。
こうなって来ると、子供が出来た事で自身の性欲が増した事も悩みの種である。
イヤな事が有れば旦那に優しい言葉を掛けて貰いたい。優しく抱かれたい。何かも忘れるぐらいに愛されたい。
だが、旦那は今となっては真面目過ぎる。
性欲もあるんだろうが、自分本意で正常位で一方的に終わる。エッチは子作りの為にするもの的な考え。
スキンシップとかコミュニケーションだとは思わない。
子作り以外でするのは、不潔だと思っているのかと思ってるに違いない。
そうしたストレスが溜まる一方で実家にも友達にも相談出来ずにいた晴美。
そんな晴美がふとしたきっかけで日記ブログのようなサイトを見つけて愚痴や不満を書いたのであった。
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