海のあの体験から20日位が経ち、妻も普通の生活に戻っていました。
週末会社帰りの妻と待ち合わせをしてファミリー向けの焼肉屋に入りました。
週末の夕方という時間帯でもあり、店内はかなり混んでいて数十分待たされて席に着く私達
食べ始めて20分も経たない内に、私のスマホが鳴りました。
「もしもし?ああ着いた?店内に居るから入って来なよ。え~っと席番は23番、奥の窓際の席。うん、うん。はい、じゃあ」
「あなた、誰かいらっしゃるの?」
「ああ、お前には言っていなかったけど、お前のファンがどうしても会いたいんだって(笑)」
「ファン??」
「そう」
そんな話をしていると、若いヤンキー君が私達の席に来た。
「こんばんは~~」
「おお来たな、まぁ座れよ。腹減っているか?」
「はい」
「よ~し食え(笑)」
「いただきまーす」
若いヤンキー君は、肉を取りガツガツ食べ始めた。
その様子と若いヤンキー君の顔をマジマジと見つめる妻、やっと海で会った子だと思い出す。
「えっ?もしかして海で・・・」
「奥さん、こんばんは~(笑)」
妻の顔はみるみる青ざめて行き、下を向いてしまった。
「ど・・・どうしてここに?・・・」
「旦那さんに頼みまくってやっと奥さんに会えました(笑)」
「・・・・・」
「まぁ詳しい話は後だ、まずは腹ごしらえだ。美紀も食ったか??もっと食え(笑)」
その30分位後・・・。
「ふ~っ食った~~~。ごちそう様でした。」
「若いから良く食うな、見事な食べっぷりでした(笑)」
傍から見れば両親とその子供、家族にしか見えない光景だと思いますが
この後この若者に責められ、歓喜の声を上げている妻を誰も想像出来ないと思う。
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