(4)
「本当に、やらなきゃ駄目なのか?」
「あなたがやらないで、誰がやるのよ?」
俺の問いに、笑顔でそんな質問を返してきたロアン。逃げ出そうとするが、中東男と東南アジア男がそれをさせてくれない。そんな俺に、ロアンは餌をちらつかせる。
「あれから、マユちゃんのお店、電話していないんでしょ? やってくれたら、誤解を解いてあげてもいいわよ」
その言葉で、俺のスイッチが入った。
「本当か?」
「約束する。マユちゃんだって、あなたからのご指名、待っているわよ。きっと……。それに、マユちゃんも、韓国女に酷い目に遭わされたんでしょ? 心証を良くする、絶好の機会じゃない」
「絶対だぞ! 約束、破るなよ!」
念を押した俺は、ムクゲ・メグミとかいう韓国ババアのほうに振り向いた。
「マユちゃん! 俺は、やるぞ!」
「頑張って! あなたの活躍、ちゃんとマユちゃんに報告してあげるから」
自分を奮い起たせる俺に、ロアンは声援をくれる。中東男と東南アジア男は、両手で三三七拍子を打っている。運動会じゃ、ないんだから。
「随分と、日本に酷いことをしてくれたな!」
気を取り直した俺は、いろいろある道具の中から乗馬鞭を手にして、ムクゲ・メグミとかいう韓国ババアに詰め寄る。ムクゲ・メグミは、頻りに首を横に振っている。何かを喚いているようだが、猿轡のお蔭でうーうーとしか聞こえない。
ムクゲ・メグミの顔を、乗馬鞭で思い切り打つ。ビシッと乾いた音がして、目の脇に蚯蚓腫れが出来た。う~ん。いい音だ。
もうひとつ、ムクゲ・メグミの顔に鞭を叩き込む。心地好い音がして、もうひとつ蚯蚓腫れが出来た。
「この鞭は、制裁なんかじゃない! おまえが逃がした韓国人強姦魔のために泣き寝入りした日本人の女の子の、心の叫びだ!」
そう叫んで、またムクゲ・メグミの顔に鞭を打つ。心地好い音とともに、ムクゲ・メグミの汚い顔に蚯蚓腫れが花を添える。
「素敵! 男の中の男! 日本男児の鑑!」
ロアンが、俺に称賛の言葉をくれた。ちょっと、ロアンのことを見直そうか……と思った。
「今回のプロジェクト名、“ムクゲの花が散りました”で行こうか?」
俺の問いに、ロアンは……。
「賛成!」
笑顔で、そう返してくれた。
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