(3)
分かったけど……。俺は、疑問を口にする。
「ちょっと待て。俺の他にも、日本には韓国人粛清連合の者が居る筈だろう? 何で、俺のところに?」
その問いに、ロアンは先ほど以上の笑顔で返す。
「決まっているじゃない。私が、あなたを推薦したのよ」
「な……、なにぃ! 余計なことを」
ロアンに掴み掛かろうとする俺を、主任が抑える。
「もう、決まったことなのよ。素直に、引き受けなさい」
ロアンは、ロアンで……。話を、先に進める。
「報酬については、粛清が確認され次第、指定の口座に振り込む……ということです」
「分かりました」
笑顔で頷いた主任。
「指定の口座って、何だよ?」
ロアンに訊いた俺だが、その問いには主任が答える。
「私が、新しく口座を作ったのよ」
俺の知らないところで、どんどん話が進んでいる。何で、こんな目に? 韓国女なんて、一番触りたくない異性だぞ。牝猿を強姦したほうが、まだ救われる。
「それでは……」
ロアンの言葉に、中東男と東南アジア男が俺の腕を両脇から拘束する。主任も……。
「行ってらっしゃい。しっかり、お仕事してくるのよ」
笑顔で手を振って俺を見送った。問答無用で、運転手付きの車に乗せられる。
「日本人、ここにも居るじゃないか!」
運転手は、日本人のおじさんだ。俺は、そのおじさんを指差して訴えた。しかし、ロアンは……。
「その人も、韓国人粛清連合のメンバーだけど。韓国人が、トラウマになっているのよ。だから、後方支援」
「済みませんねぇ」
笑いながら頭を下げた、そのおじさん。納得出来ない俺を無視して、車は走り出した。
やって来たのは、港にある倉庫街の片隅。ある貸し倉庫の前に、車は横付けされた。
抗うことも出来ずに、車から降ろされた俺。最後に降りたロアンが、運転手のおじさんに話す。
「一時間くらいで済みますので、その辺でコーヒーでも飲んできて下さい」
車が走り去り、シャッターの脇にあるドアから、俺は中に入れられた。
スカートスーツ姿のムクゲ・メグミとかいうババアが、床から天井に伸びるパイプに縛り付けてある。猿轡をしてあるから、煩くなくていい。周到に、道具までいろいろ揃っている。
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