『人妻奴隷教師裕子8』
少し歩いて振り返ると、駆けて来る裕子が見える。泣いているのか……。片腕で鞄を胸に抱き、もう片方の手で顔を覆っている。追い付いたのを確認して、俺は歩き出す。俺の少しあとを、裕子は歩く。振り向いて顔を見ると、涙で潤んだ目で俺を睨むが、すぐに顔を背けた。
立ち止まった俺は、レジ袋から缶ビールを一本取り出し、栓を開けて裕子に差し出した。
「何の真似ですか?」
憎しみの目で俺を睨み、裕子はそう訊いてきた。
「俺を楽しませてくれたご褒美だ」
「遠慮させて頂きます。私……、アルコールは」
「そんなことは、関係無い。おまえの好き嫌いも、俺が決める」
「ふざけないで下さい!」
「いいや。真面目だ。飲め。飼い主の施しは、喜んで受けるものだ。それとも……。今度は、大勢に見られて痴態を晒したいか?」
先ほどの痴態を思い出し、顔を背けた裕子。しかし……。渋々缶ビールを受け取った。俺も、自分の缶ビールの栓を開け、ひと口飲む。
「飲まないと、スイッチを入れるから……な」
俺の言葉に、ビールを口に流し込んだ裕子。アルコールが苦手なのは、本当らしい。いかにも、不味そうな顔をしている。歩き出した俺を見て、裕子も慌ててあとを歩く。裕子のほうから、訊いてきた。
「嫌いなんですか? 私のことが……」
「会って、まだ一日しか経っていない。それに……、おまえは牝奴隷だ。身内でも無ければ、恋人でも無い。好きか嫌いか……の質問は、可笑しいだろう?」
「そ……、そんな!」
「前の飼い主は、優しかったんだろうな? いや……。懐が深かったか、単細胞だったか。そのどちらかだ」
「私の何が、気に入らないんですか?」
「最初から、気に入らなかった。俺は、裸になれ……なんて言っていないし、朝飯を作れ……とも言っていない。しかし……。おまえは、裸エプロンで朝飯を作った。男なんて、女の裸を見せれば悦ぶ生き物。そう見下しているんだろう?」
「ち……、違います。私は」
否定の言葉を吐こうとした裕子に、俺は言い聞かせる。
「おまえの意思や感情は、俺には関係無い。すべては、俺が決める。自分の飯は自分で作るし、おまえの餌も俺が作る。おまえは、俺の淫らな玩具でしかない。自分から、アクションは起こすな」
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