たっての希望で、強引なやり方で他社から引き抜いた人材との面接に、仕事とは全く関係のない、しかも、セクハラまがいのくだらない質問を平然と繰り返す花井さんに、私は怒りを通りこし、もうこんなくだらないことに付き合い切れない、きっと暇つぶしに私をからかって怒らせようとしている、と思いました。初めから出す気のない、あまりにも条件のよすぎる融資話に飛びつく私たちを弄んで楽しむ、いかにもこの成金男が考えそうな、悪趣味な遊びだと、このままこの成金男の思うままになってはいけないと、私は怒りを抑えて、できる限り冷静に対応しようとしました。
「…そんなの、あるわけないじゃないですか。それより、融資の方は、本当に約束していただけるんですよね?」
私はくだらない質問に答える暇はないとばかりに軽く流して、早く本題に戻そうとしました。
「融資の話は本当だよ。…ただし、それはあんたが信用できる奴なら、の話だ。」
「そ、それってどういう意味ですか?」
「あんたが、ワシの質問すること全てに、正直に答えたら…ってことだ。ウソをついているような不誠実な奴は、信用できんだろ?…隠し事をして、質問にきちんと答えない、あんたみたいな奴のことだ。」
「わ、私が!?な、なぜですっ?」
「なぜって、それはあんたが一番よくわかってるだろ?自分がウソをついてることぐらい。」
「わ、私は何もウソなんて…」
「…まぁいい。口では何とでもごまかせるからな。…ほれ、ケツ見せてみろ?」
「えっ!?な、何馬鹿なこと…ふ、ふざけないでくださいっ!」
「ふざけてなんかないさ。ワシはマジメにあんたに聞いてるんだ。締まりの悪い、淫乱なケツ、見せてみろ?」
「そ、そんなこと、するわけないでしょ!もう、ふざけてからかうのは、辞めてくださいっ!」
バチンっ!!
急に花井さんが立ち上がり、ごつごつした大きな掌で、私の頬を思いきり平手打ちし、私はソファーに横倒しになりました。
「…いけないねぇ、ウソつきは。まぁ、
これから嫌ってほど思い知らせてやるけど。…まぁ、これ見りゃあ、何か思い出すだろ?」
そのまま花井さんは、自分の大きな机の足元から黒いゴミ袋を取ると、無造作に破ると、強烈な異臭がし、中身を机の上に投げました。それを見た瞬間に、私は心臓が止まりそうになり、言葉を失いました。
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