「…んんん……」
誰かが私の頬を軽く叩きます。会社から戻って、不可解なことをした香と連絡が取れず、いつの間にか腰を下ろしたソファーで、私は眠っていました。あれからどれくらい眠っていたのでしょうか。
何やら、聞きなれない声でざわついています。笑い声もします。まだ身体がしんどいこともあり、頭がぼぉっとする中、
身体を反らして伸び、ゆっくりと瞼を開き、私は起き上がりました。部屋の明かりがついていて、寝起きの私の目はぼやけて、まだよく見えません。ただ、何人かの人影が、目の前には何となくあることはわかりました。
「…司?もう帰ったの?…もうそんな時間?…母さん今日は身体がしんどくて、
ソファーで眠って…お友達がいるの?ごめんなさい、すぐに…」
ガバッと後ろから髪を掴まれ、頭を持ち上げられました。
「…痛っ!?何!?誰!?」
明かりのまぶしさはありましたが、髪を引っ張られる痛みで、私は目が完全にさめました。
「えっ!?何よこれ!?どういうこと!?」
私がいるのは、確かにリビングですが、
この時、私の目に入ってきたのは、パンツ一枚でイスに縛られた司と、パーティーグッズにある、色々な覆面を被った何人もの人だかりです。
「誰なの!?警察呼ぶわよ!?」
「ハッハッハッ…警察?呼んでみろよ、この状況で?」
「おはよう。もう完全に目さめちゃったね。起きたばっかで、何が何だかまだわからないみたいだね?」
「ワシたち、アンタが楽しませてくれるって言うから、来てやったんだぜ。
全員、掲示板の書き込み見てな。
なぁ?」
「私、何も知りません!一体何を始めるつもりなの?」
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